令和6(2024)年能登半島地震について

この度、地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
また、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げ、一日も早く平穏な日々に戻る事をご祈念申し上げます。
日本図書館協会及び図書館災害対策委員会も微力ではありますが、支援を模索し、対応してまいります。
被災情報並びにお困り事がありましたら、メールにてご一報いただければ幸いです。
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被災図書館の方へ

被災図書館の方へ

更新日:2016.5.25

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<被災図書館の方へ>

  • まずは利用者・職員の安全確保が最優先です
  • 被災直後の混乱が落ち着いたら、施設や資料を保全しましょう
  • 安全が確保できる体制が整ったら、可能な部分からサービスを再開しましょう


≪図書館内の点検≫

・安全が確保できない場合は立ち入らないようにします
・単独行動は避けて複数で動きましょう
・各自の所在を明確にしておきましょう
・防災用装備を身につけます
  ヘルメット、軍手、マスク、ヘッドランプ・懐中電灯、緊急連絡用無線機・携帯電話、防犯ブザー、笛、ラジオなど
・蛍光管が破損した場合は十分に換気をし、蛍光体の粉末を吸い込まないように破片を処理します
・被災状況をデジカメやメモで記録し、日誌などにまとめて、復興予算の獲得や将来の防災・減災対策に活かします
・雨漏りや配管の損傷、天井の蛍光管やボードなどの落下の恐れのある個所に書架や本があり移動ができない場合はブルーシートをかけておきます
・施設被災でセキュリティに不安が生じた場合は、重要書類等を安全な施設に移したり、見廻りを行うなどの対策をとります
・通電、通水時の二次災害に注意して、点検と対策を行います
・建築の専門家の診断をあおいで、今後の対策をたてましょう
≪資料の保全≫
・資料の保全は、人の安全確保ができるようになってから取り組みましょう。復旧を急ぐあまりに危険な場所で作業することは避けてください
・優先順位の高い資料から対処します
・被災していない資料に被災が波及しないようにします
・被災した資料の状態を、それ以上悪化させないように対処します
・配管の破断や雨漏りなどで水損が生じた場合は、早急に対処が必要です。下記の被災資料救済・資料防災情報源をご覧いただき、詳細については電話等でご相談ください
・多量または重篤な資料被災は、専門機関や専門家に相談しましょう
・落下資料は、余震で再落下が懸念される場合は書架に戻さず様子を見るという判断もありえます
・落下資料は積み重なった重みで破損することもあるので、可能な範囲で仮整頓します
・貴重資料は保存箱や封筒(中性紙が望ましい)に入れるなどして安全な場所に移したり、疎開させます。このとき、施設・設備損傷や雨漏りの水濡れによる2次被害を受けやすい床に置くことは避けるようにしましょう
・新聞など逐次刊行物が継続的に納入されて確保できているか確認しましょう。入手ルートが絶たれている場合は、発行元、自治体内の各施設、近隣自治体、支援機関・団体などに依頼するなどして確保しましょう
≪復旧作業・資料レスキュー≫
・危険な状態の設備や備品は、専門業者に依頼して修理したり、復興予算で買い替えをし、そのままの状態や応急の仮処置にとどめることのないようにします
・今後の防災・減災を考えて復旧作業を行い、たとえば資料が落下しても避難通路が確保できるような配架の工夫をするなど、対策を考えましょう
・書架は地震の揺れで倒壊しないように、床固定や天つなぎなどを行います
・書架からの資料落下対策でストッパーや耐震シートを設置する場合は、資料が落ちない状態でも書架が揺れに耐えて転倒しない耐久性を持っているか、十分検討しましょう
・被災資料は保存・廃棄の判断をします
・破損資料の簡易な修理は、できるところから順番に取り組むようにします
・重篤な状態の破損資料は、再購入または近隣自治体図書館や古書店などからの再入手を検討したり、専門業者への修復依頼も考えてみましょう
・職員だけでは作業の量に対処できない場合や知識・技術が不足している時は、他の自治体職員の応援を求めたり、図書館司書を擁する支援機関・団体に相談したり、ボランティアの活用も検討してみましょう
・ダンボール、ブックトラック、ブルーシートなどの物品が不足していて、購入もできない場合は、支援を要請して入手することも検討してみましょう
≪市民の読書環境の確保、サービスの再開≫
・安全上の理由や、自治体の復旧事業のために職員が不足して元のように開館できない場合は、一部開館や仮開館、移動図書館車や配本によるサービスという形もありえます
・避難所や仮設住宅の集会所に、ダンボール書架など、設置や解体が容易で余震時にも危険が少ない用品を使用して図書コーナーを設置する、などの方法もあります
・施設の復旧・復興までに相当の時間がかかる場合は、仮設図書館の設置も検討してみましょう。施設は民間の支援が受けられる場合もあるので、支援機関・団体等に相談することも有効です
・市民が近隣自治体の図書館を利用できるように近隣自治体に要請したり、近隣自治体からの移動図書館車巡回を受けられるか打診することも考えてみましょう    
・貸出中の資料が罹災(汚破損、水損、焼失、紛失)した場合の手続きは簡易にし、弁償免除など、事情を考慮した対応が望まれます
≪震災の記録≫
・被災から復旧、復興までの経過がわかる資料を、自治体の各部署や市民の協力を得て収集、保存、公開し、今後の防災・減災に役立てましょう
・まちの被災の記録を作成して残しましょう
    
<被災地周辺地域の図書館の方へ>
≪防災マニュアルや事業継続計画を確認しましょう≫
≪余震に注意し、防災・減災の対策をとりましょう≫
≪貴重資料は中性紙の保存箱や封筒に入れるなどして安全な場所に置きましょう≫


<図書館の地震対策の参考になる図書>
『みんなで考える図書館の地震対策 -減災へつなぐ』日本図書館協会 2012
<リンク>
被災資料救済・資料防災情報源
 資料保存委員会が作成しているリンク集です。
<ご相談は…>
 公益社団法人日本図書館協会災害対策委員会
電話03-3523-0811  電子メールsaigai★jla.or.jp(★を半角@に換えてください)

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