令和6(2024)年能登半島地震について

この度、地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
また、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げ、一日も早く平穏な日々に戻る事をご祈念申し上げます。
日本図書館協会及び図書館災害対策委員会も微力ではありますが、支援を模索し、対応してまいります。
被災情報並びにお困り事がありましたら、メールにてご一報いただければ幸いです。
saigai★jla.or.jp
(★を半角@に換えてください。)








「Help-Toshokan」2012年度支援活動

Help-Toshokan」2012年度支援活動について

震災から1年を過ぎたましたが、被災地での図書館の復旧、復興は始まったところです。図書館への支援はこれから先、長期にわたると思われる状況にあります。日本図書館協会では、2012年4月以降も、支援活動と被災地救援 のための義援金募集を継続します。第4期に引き続き被災地の県立図書館との連携・協力に重点を置きながら支援活動を行っていきます。

「福島県の図書館を考えるシンポジウム」

11月10日(土)、「福島県の図書館を考えるシンポジウム」(主催:日本図書館協会、共催:福島県公共図書館協会)が開催されました。現在も避難区域となっている図書館で、司書として図書館活動に尽力されていた4名の方々が、地域に密着した活動を行っていた震災前の様子と、震災時および現在の状況について報告しています。シンポジウムの詳細報告はこちらをご覧ください。


東日本大震災被災地図書館の写真セットの貸出し

昨年から行ってきた東日本大震災被災地図書館の写真の貸出を継続して行っている。
現在のセットは、A・B・C・Dの4セットで、内容はどれも同じもの。「Help-Toshokan」図書館支援隊のメンバーが撮影した被災地図書館の写真および図書館支援隊の活動の様子、「東北訪問ツァー」、修理講習会、仮設図書館などの写真約120枚で構成。写真はすべてA4判、ラミネートフィルム加工済。
貸出期間は要相談。送料の片道分は協会で負担、返送時送料のみ借り受け館の負担(1000円~2000円くらい)。
希望する図書館・機関は、館名・機関名、住所、電話番号、貸出希望期間、担当者名をメールで。
問合せ:日本図書館協会(震災対策委員会):e-mail  shinsai@jla.or.jp
西村・児玉・小山・吉田・磯部  TEL 03(3523)0814


福島県の図書館を考えるシンポジウムのお知らせ

福島県では東日本大震災に加え、原発事故による甚大な被害を受けました。生活の場や生きる糧を奪われ、県外に避難した人は数万人にのぼります。避難区域に指定された地域には、市民に親しまれ、地域文化を支えてきた図書館が複数ありました。震災時、原発事故後、それらの地域の図書館では何がおこり、何がなされたのでしょうか。当時、避難区域にある図書館で働いていた司書の多くは、今、自治体職員として地元からも図書館からも離れた場所で自治体住民のために力を尽くしています。
現在も避難区域となっている図書館で、司書として図書館活動に尽力されていた方々から、当時と現在の状況についての報告をいただき、これから、私たちが避難区域の図書館のために何ができるか考える機会としたいと思います。

ちらしはこちら

主催:社団法人日本図書館協会  共催:福島県公共図書館協会
日時:2012年11月10日(土)10時30分~16時30分(予定)
会場:福島県立図書館 講堂  福島市森合字西養山1番地
  アクセス
福島交通飯坂線→「美術館図書館前駅」下車(徒歩3分)
福島駅東口9番バス乗り場より、福島交通ももりん2コース→「県立美術館入口」下車(徒歩4分)
プログラム:
午前の部 講演「東日本大震災と図書館 ―原発との関連で」
講師 松岡 要 (前社団法人日本図書館協会事務局長)                                 
午後の部 13時~15時 福島県浜通りの図書館職員4名による報告
報告者   大熊町図書館   風間 真由美 氏
双葉町図書館  北崎 周子 氏
浪江町図書館  屋中 茂夫 氏
富岡町図書館  菅野 佳子 氏
15時~16時 パネルディスカッション

参加対象:どなたでもご参加いただけます (申し込み不要)
参加費:無料
問合せ先:社団法人日本図書館協会
東日本大震災対策委員会
〒104-0033 東京都中央区新川1-11-14
mail:shinsai@jla.or.jp
電話:03-3523-0814
fax:03-3523-0844


陸前高田市立図書館郷土資料救済支援活動(第二期)終了

 陸前高田市立図書館郷土資料救済支援活動(第二期)が 6月3日~6月5日に行われ、「Help-Toshokan」図書館支援隊が参加、3月に実施した第一期活動で全壊した図書館から救出した約500冊の郷土資料のうち、寄贈や購入での再入手が不能な約260冊が救済対象となった。第二期は、岩手県立図書館の活動に国立国会図書館と日本図書館協会資料保存委員会が技術指導の面から協力、「Help-Toshokan」図書館支援隊と盛岡大学がボランティアとして参加、作業場所は岩手県立博物館が提供した。「Help-Toshokan」参加者は、東日本大震災修理ボランティアの荒川依知・一色正人・佐竹かおる・高橋彰子・田中愛・神原陽子・宮原みゆき・横山道子、NPO法人共同保存図書館・多摩の中川恭一・中澤和男・吉田光美の計11名。
第一期以後近隣施設に箱詰め保管されていた資料はまだ湿った状態だったが、好天に恵まれ屋外で作業を実施。吸水紙をはさみ風を通して乾燥、固着した頁をはがして、砂などを除去するドライクリーニングを行った。細心の注意と根気を要する作業であった。固着や転着により復元が極めて困難かつ県内所蔵が確認できた資料や復元不能な資料を除く約170冊が、作業を終え、第三期以降に引き継がれた。これらは利用を可能にするために複製作成を検討中である。また一部についてはさらなる修復作業も課題として残されている。
なお復元不能資料については国立国会図書館で被災資料研究用に活用される。


女川つながる図書館支援作業実施

宮城県女川町の女川つながる図書館のブックコーティング講習会が6月2日(土)~3日(日)に実施された。宮城県図書館の支援活動に、日本図書館協会からは「Help-Toshokan」の一環として協力することとし、(株)日本ブッカーが女川つながる図書館職員への講習を中心に指導に当たった。ブックコーティング作業には、女川つながる図書館職員のほか、宮城県図書館、saveMLAK、県内図書館職員によるボランティアらが二日間で延べ47名参加し、およそ500冊の作業を終えた。「女川つながる図書館」は、震災により生涯教育センターが全壊、今年3月、約2万冊の蔵書により開館した。


「福島県内被災地図書館 訪問と交流の会」終了

Help Toshokan活動の一環として、震災から1年以上たった福島県内の図書館を訪問し、交流を図るツアーが実施された。24名が参加し、6月1日~3日の日程で、福島県立図書館、新地町図書館、南相馬市立中央図書館、郡山市立中央図書館、白河市立図書館を訪問、被災や支援状況などの話を伺うとともに、施設の見学を行った。また、原発事故により、現在は富岡町役場に勤務されている菅野佳子さんから富岡町図書館の状況、避難所における読書支援活動についてお話を伺った。新地町図書館からの車中では、沿岸部の津波の被災状況を目の当たりにし、内陸部の郡山市立中央図書館では、地震による被災と修復の状況等を伺いなど被災地においても場所や時期によって状況が異なり、適切な支援とは何かなど自が考えを深められる機会となった。
参加者からは「現場に立ち自分の目で見たことを、帰ってから回りに伝えたい」「支援のあり方、難しさを考えさせられた」「復興に向けて頑張っている図書館員に感銘を受けた」などの感想が寄せられた。

 

「震災から1年 日本図書館協会の活動報告会」開催

 5月30日夕刻、日本図書館協会研修室で標記報告会が開かれ、約50名が参加した。塩見昇日図協理事長のあいさつの後、「東日本大震災対策委員会1年間の活動」と題し、同委員会の西村彩枝子氏から報告が行われた。西村氏は委員会の2011年度の活動を時系列で振り返りながら、今後の課題として災害直後の情報収集、政府・自治体に対する図書館の復旧・復興への働きかけ、ボランティア活動のニーズの的確な把握、災害時こそ担える図書館の役割について述べた。
次に、5月に発行された『みんなで考える図書館の地震対策 減災へつなぐ』編集チームのリーダーである中沢孝之氏(群馬県草津町立図書館)による講演が行われた。中沢氏は同書の内容を細かく紹介すると同時に、参加者を5人1組に分けて、ある図書館を想定し、地震発生による館内の被害、津波の襲来などの局面で、まず何をするかを短時間で話し合うワークショップを行った。このことを通じて、災害時を想定してみんなで話し合い、平常時にさまざまな状況を想定して訓練することの大切さを説いた。質疑では、災害コーディネーターの育成を日図協で行えないか、原子力発電所の災害に際して資料の除染についての研究が必要、といった意見が出された。会場では、『みんなで考える図書館の地震対策』編集チーム全員が顔をそろえ語り合うなど、参加者同士も含めて交流を深めた。

 

平成24年度第1回東日本大震災被災地図書館情報交換会

 5月24日、日本図書館協会において、標記の情報交換会が開催された。岩手、宮城、福島、の3県立図書館の市町村図書館支援担当者と東日本大震災対策委員会から4名、オブザーバとしてsaveMLAKから1名が出席した。
まず、日本図書館協会の諸活動について報告したあと、3県から復旧・復興の状況や支援の現状が述べられた。交換会では有意義な情報交換が行われ、協会支援に対する意見や要望も出された。主な内容は以下のとおりである。
・被災した図書館の多くは施設の改修あるいは仮設図書館でサービスを再開しており、その意味では復旧から復興の段階に入ったと言えるが,いまだに図書活動が再開できない自治体もあり、復旧への支援は必要である。
・震災資料アーカイブは、図書館が扱う範囲を決める必要がある。どのような資料が発刊されているかを把握したり、購入予算を確保したりといった課題は多い。
・学校図書館の支援の依頼が寄せられているので、今後は学校図書館の支援の仕組みを考えていく必要がある。
・個別の図書館支援においても各県立図書館主体の事業に日本図書館協会が協力していくという形をとることにより、スムーズに実施できている。
・協会には特に図書館振興を手伝ってほしい。もとに戻すだけの復旧ではなく、関係機関に各地域の復興計画にあわせた図書館のあり方を提言するなどの働きかけをしてほしい。
・福島には当面図書館活動はできないエリアがある。これからどういう支援をお願いするがわからないが、気にとめておいてほしい。

 

図書館の発展と振興をめざす国会内集会を開催

 5月23日午後、衆議院第二議員会館で「図書館の振興と発展をめざす懇談会」(院内集会)が、開催された。活字文化議員連盟、図書議員連盟、子どもの未来を考える議員連盟の3議員連盟の協力を得て実施したものである。出席された議員は細田博之氏、笠浩史氏、池坊保子、川田龍平、鳩山邦夫を始め17名、議員秘書が53名、市民など32名、合計102名であった。
まず、東日本大震災において甚大な被害を受けた図書館の情況について、宮城県気仙沼市教育長の白幡勝美氏と福島県立図書館の吉田和紀氏から、詳細な報告があった。国会議員からは、図書館を早く復興させ、生活情報の拠点として、地域の人々を支える中心となって活動することを願っていること、全国の公共図書館と学校図書館の基盤整備のために施策を実施してきたことなどの発言があった。
続いて行なわれたシンポジウムでは、日本図書館協会常務理事の西野一夫氏がコーディネーターを務め、白幡氏と吉田氏とともに、図書館の復興再生のために何ができるかを考えた。会場の市民からは、各地の図書館を取り巻く厳しい状況が語られた。
集会前日の5月22日には、図書館友の会全国連絡会、日本親子読書センター、図書館問題研究会から文部科学省、総務省に「公共図書館、学校図書館の振興を求める要望書」を提出した。

 

女川町(宮城県)教育委員会を訪問

 5月23日(水)午後、日本図書館協会政策企画委員会の座間直壮委員が、東日本大震災対策委員会の要請を受けて、宮城県図書館の熊谷慎一郎主事,髙橋和博主事らとともに、女川町教育委員会を訪問、図書館復興支援や今後の図書館運営のあり方などについて懇談をした。女川町教育委員会からは、佐藤誠一生涯学習課長、元木幸市社会教育指導員の2名の方が同席、約1時間、意見交換をした。なお、女川町生涯教育センター図書室は昨年の震災で、人的被害はなかったものの、津波により建物が全壊、資料も全て流出した。
2012年3月23日から女川町勤労青少年センター2階に「女川つながる図書館」として再開館をしている。

 

東日本大震災支援団体による支援情報交換会開催

 4月20日、日本図書館協会で、東日本大震災で被災した図書館関連の支援活動を実施してきた8団体が集まり、東日本大震災被災地図書館支援情報交換会が行われた。震災から1年が経ち、それぞれの活動状況の報告や情報交換 を行いながら、今後の支援について話し合おうと日図協震災対策委員会がよ びかけたもの。
国立国会図書館、文部科学省、大震災出版対策本部、図書館振興財団、シャンティ国際ボランティア会、saveMLAK、JBBY、日図協震災対策委員会から15名が出席した。       日本図書館協会からは平成23年度の諸活動と平成24年度の活動予定、国立国会図書館からは東日本大震災復興支援の最近の取組状況が報告された。文部科学省からは「公立社会教育施設災害復旧事業」の補助要件を満たして申請予定の図書館73件についての補助金交付(復旧)状況や「学びを通じた被災地の地域コミュニティ再生支援事業」について説明があった。大震災出版対策本部からは、図書寄贈(日図協も活用させていただいた)や図書カード寄贈、私設図書館開設などの活動が報告された。図書館振興財団からは、2011年度の支援内容が報告された。2012年度は学校図書館を中心とした支援を行う予定であるとのことである。「いわてを走る移動図書館プロジェクト」を実施中のシャンティ国際ボランティア会からは、現地での活動が着実な成果を見せ、利用が増えている様子が報告された。saveMLAKは活動について12点に整理して報告。団体や企業の支援活動の相談や仲介の経験から課題を指摘し提案を行った。JBBYは「子どもたちへ<あしたの本>プロジェクト」の活動について他団体との連携協力の状況を含め報告した。
最後に意見交換が行われ、今後の支援の方向について意見が出された。また、この情報交換会を今後も継続して開催することが確認された。

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