図書館災害対策委員会

2016年4月14日夜より、熊本県を中心に発生している地震は、その後も余震が続く状況ですが、被害に遭われている皆様に心よりお見舞い申し上げます。

日本図書館協会災害対策委員会では、このたびの図書館災害に対応してまいりますので、被害情報や、支援についての情報などお寄せくださいますようお願いいたします。
連絡先:saigai★jla.or.jp(★を半角@に換えてください)  電話:03-3523-0811


被災図書館の方へ
被災状況(図書館被害調査報告)


被災図書館の方へ

更新日:2016.5.25

PDFファイルはこちらからダウンロードできます

<被災図書館の方へ>

  • まずは利用者・職員の安全確保が最優先です
  • 被災直後の混乱が落ち着いたら、施設や資料を保全しましょう
  • 安全が確保できる体制が整ったら、可能な部分からサービスを再開しましょう


≪図書館内の点検≫

・安全が確保できない場合は立ち入らないようにします
・単独行動は避けて複数で動きましょう
・各自の所在を明確にしておきましょう
・防災用装備を身につけます
  ヘルメット、軍手、マスク、ヘッドランプ・懐中電灯、緊急連絡用無線機・携帯電話、防犯ブザー、笛、ラジオなど
・蛍光管が破損した場合は十分に換気をし、蛍光体の粉末を吸い込まないように破片を処理します
・被災状況をデジカメやメモで記録し、日誌などにまとめて、復興予算の獲得や将来の防災・減災対策に活かします
・雨漏りや配管の損傷、天井の蛍光管やボードなどの落下の恐れのある個所に書架や本があり移動ができない場合はブルーシートをかけておきます
・施設被災でセキュリティに不安が生じた場合は、重要書類等を安全な施設に移したり、見廻りを行うなどの対策をとります
・通電、通水時の二次災害に注意して、点検と対策を行います
・建築の専門家の診断をあおいで、今後の対策をたてましょう
≪資料の保全≫
・資料の保全は、人の安全確保ができるようになってから取り組みましょう。復旧を急ぐあまりに危険な場所で作業することは避けてください
・優先順位の高い資料から対処します
・被災していない資料に被災が波及しないようにします
・被災した資料の状態を、それ以上悪化させないように対処します
・配管の破断や雨漏りなどで水損が生じた場合は、早急に対処が必要です。下記の被災資料救済・資料防災情報源をご覧いただき、詳細については電話等でご相談ください
・多量または重篤な資料被災は、専門機関や専門家に相談しましょう
・落下資料は、余震で再落下が懸念される場合は書架に戻さず様子を見るという判断もありえます
・落下資料は積み重なった重みで破損することもあるので、可能な範囲で仮整頓します
・貴重資料は保存箱や封筒(中性紙が望ましい)に入れるなどして安全な場所に移したり、疎開させます。このとき、施設・設備損傷や雨漏りの水濡れによる2次被害を受けやすい床に置くことは避けるようにしましょう
・新聞など逐次刊行物が継続的に納入されて確保できているか確認しましょう。入手ルートが絶たれている場合は、発行元、自治体内の各施設、近隣自治体、支援機関・団体などに依頼するなどして確保しましょう
≪復旧作業・資料レスキュー≫
・危険な状態の設備や備品は、専門業者に依頼して修理したり、復興予算で買い替えをし、そのままの状態や応急の仮処置にとどめることのないようにします
・今後の防災・減災を考えて復旧作業を行い、たとえば資料が落下しても避難通路が確保できるような配架の工夫をするなど、対策を考えましょう
・書架は地震の揺れで倒壊しないように、床固定や天つなぎなどを行います
・書架からの資料落下対策でストッパーや耐震シートを設置する場合は、資料が落ちない状態でも書架が揺れに耐えて転倒しない耐久性を持っているか、十分検討しましょう
・被災資料は保存・廃棄の判断をします
・破損資料の簡易な修理は、できるところから順番に取り組むようにします
・重篤な状態の破損資料は、再購入または近隣自治体図書館や古書店などからの再入手を検討したり、専門業者への修復依頼も考えてみましょう
・職員だけでは作業の量に対処できない場合や知識・技術が不足している時は、他の自治体職員の応援を求めたり、図書館司書を擁する支援機関・団体に相談したり、ボランティアの活用も検討してみましょう
・ダンボール、ブックトラック、ブルーシートなどの物品が不足していて、購入もできない場合は、支援を要請して入手することも検討してみましょう
≪市民の読書環境の確保、サービスの再開≫
・安全上の理由や、自治体の復旧事業のために職員が不足して元のように開館できない場合は、一部開館や仮開館、移動図書館車や配本によるサービスという形もありえます
・避難所や仮設住宅の集会所に、ダンボール書架など、設置や解体が容易で余震時にも危険が少ない用品を使用して図書コーナーを設置する、などの方法もあります
・施設の復旧・復興までに相当の時間がかかる場合は、仮設図書館の設置も検討してみましょう。施設は民間の支援が受けられる場合もあるので、支援機関・団体等に相談することも有効です
・市民が近隣自治体の図書館を利用できるように近隣自治体に要請したり、近隣自治体からの移動図書館車巡回を受けられるか打診することも考えてみましょう    
・貸出中の資料が罹災(汚破損、水損、焼失、紛失)した場合の手続きは簡易にし、弁償免除など、事情を考慮した対応が望まれます
≪震災の記録≫
・被災から復旧、復興までの経過がわかる資料を、自治体の各部署や市民の協力を得て収集、保存、公開し、今後の防災・減災に役立てましょう
・まちの被災の記録を作成して残しましょう
    
<被災地周辺地域の図書館の方へ>
≪防災マニュアルや事業継続計画を確認しましょう≫
≪余震に注意し、防災・減災の対策をとりましょう≫
≪貴重資料は中性紙の保存箱や封筒に入れるなどして安全な場所に置きましょう≫


<図書館の地震対策の参考になる図書>
『みんなで考える図書館の地震対策 -減災へつなぐ』日本図書館協会 2012
<リンク>
被災資料救済・資料防災情報源
 資料保存委員会が作成しているリンク集です。
<ご相談は…>
 公益社団法人日本図書館協会災害対策委員会
電話03-3523-0811  電子メールsaigai★jla.or.jp(★を半角@に換えてください)

災害の復旧や危機管理に対して様々なノウハウを持つ図書館員や関係者が全国にいます。ひとりで悩まず、まずは相談してみませんか。


被災状況

更新日:2016.6.22

熊本調査マップこちら

熊本地震による図書館被害調査報告(第2次)

秋本敏氏(図書館災害対策委員会委員)、玉目哲廉氏(同)が5月23日(月)から25日(水)に行った被害調査の報告。
訪問図書館:菊陽町立図書館、合志市立ヴィーブル図書館、合志市立西合志図書館、熊本学園大学付属図書館、熊本県立第2高等学校図書館、熊本市立図書館、益城町立図館、菊池市泗水図書館、大津町おおづ図書館、熊本県立図書館、熊本県立第1高等学校、くまもと森都心プラザ図書館

熊本地震による図書館被害調査報告(第1次)

川島宏氏(図書館災害対策委員会委員)が5月16日(月)から18日(水)に行った被害調査の報告。
訪問図書館:宇土市立図書館、熊本県立図書館、菊陽町立図書館、大津町立おおづ図書館、合志市ヴィーブル図書館、合志市西合志図書館(本館)、熊本市立図書館、くまもと森都心プラザ図書館、熊本学園大学附属図書館、熊本大学附属図書館、熊本市立城南図書館、宇城市立中央図書館、御船町立図書館、平成音楽大学図書館、益城町立図書館


益城町立図書館(4月30日) 
図書館内の設備に、特に大きな被害はない。
業務用パソコンの一部に壊れたものがるが、クラウド方式なのでデータは無事。
益城町総合体育館が避難所になっているため、図書館内にも避難している人のスペース(カウンター、畳の部屋など)が一部見受けられる。
書架への損傷はなかったが、本は下2段を残して、すべて落下。すでに災害ボランティアが入り、書架の横に床に本を積み上げて通路を確保したので、積み上げられた本を職員2名で少しずつ配架している。
新聞は、図書館入口のロビーに置いてあり、自由に持っていくことができるようになっている。雑誌は、一部ブックトラックに置いて見ることができるようになっている。避難所でのおはなし会は、図書館としては行っていない。避難所になっているため、館内は土足禁止で、ロビーと図書館エリアは防火シャッターで区切られ、内部が見えないようになっている。
できるだけ早く開館したいが、避難している人たちが自宅等へ戻ることが優先なので、めどがつかない。

中九州短期大学(熊本県八代市)(4月16日)
未だ余震が続くため、散乱した書庫内の図書の整理も手つかずの状態。
大学校舎は目立った被害はなくて済んだが、壁のひび等を専門家に調査依頼中とのこと。
熊本県内の大学すべてが休校であり、中九州短期大学も休校が続いている。ほとんどの大学は5月の連休明けから授業再開の計画。所在地が八代市内であり交通網の回復の見込みは、本日現在もなく、教職員の中には避難所から通われている先生もいらっしゃるとのこと。
(九州地区の他の短期大学図書館は被害なし)

水損被害
・くまもと森都心プラザ図書館
「地震でスプリンクラー壊れ2000冊水につかる」NHK NEWS WEB  5月1日 17時03分
動画あり。
・熊本学園大学付属図書館
「経過報告 当館の被害について」 - Facebook 2016.4.24
※書架の破損に加え水損も発生。
「追い打ちをかけるように、4階屋外の水槽部分が破壊、水漏れをおこし、それが内壁にしみ出し中央階段部分を伝って3、2、1階中央フロアー部分を水浸しにしてしまいました。結果、3階外国雑誌の一部、2階和雑誌の一部、落下していた1階文庫・新書が水損してしまいました。」

熊本地震の被害状況について
公共図書館の被害状況(4月19日現在)
地震の影響により休館している公共図書館(4月19日時点の各館のHPより)と熊本県立図書館がとりまとめた熊本県内図書館被害状況(回答のあった図書館のみ 平成28年4月18日18:00現在)です。 

熊本地震の図書館等の被災状況は次のサイトもご覧ください
saveMLAK
安全な開館のために~東北の図書館員からのメッセージ~

カレントアウェアネス・ポータル
「防災科学技術研究所自然災害情報室、調査速報、災害資料、過去の災害情報等を掲載した「熊本地震に関する調査研究資料(第1報)」のウェブサイトを公開」
「熊本地震で被災した図書館の一部が開館・サービス再開等を表明」
「全国学校図書館協議会、平成28年(2016年)熊本地震の被災地の学校図書館への支援について内容を発表」
「全国美術館会議、熊本地震に関する全国美術館会議連絡本部を設置し、情報収集を開始」
「熊本史料ネット」(熊本被災史料レスキューネットワーク)が設立される」

・文科省
「熊本県熊本地方を震源とする地震について」
「熊本県熊本地方を震源とする地震による被害情報(第11報)平成28年4月24日16:30」

国立大学図書館協会
被災地の学生、教職員の方などへの主に国立大学図書館による支援サービス


 

図書館災害対策委員会について

図書館災害対策委員会規程
図書館災害対策委員会が2015年12月に発足しました。
図書館関係者の防災意識を高めるとともに、災害が発生し、図書館に被害が及んだ場合又は被害が及ぶと想定される場合、当該図書館に対する支援活動を速やかに行うことができるようにすることを目的としています。

リンク

現在作成中です


図書館と災害に関することは、図書館災害対策委員会にご連絡ください。
電話03-3523-0811  電子メール info@jla.or.jp

トップに戻る
公益社団法人日本図書館協会
〒104-0033 東京都中央区新川1-11-14
TEL:03-3523-0811 FAX:03-3523-0841