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日本図書館協会の見解・意見・ご要望
2010/02/09
「我国を代表する書誌データの一元化」について
書誌データとは、今日ではいわゆるMARCを指し、当協会はMARCが誕生した初期の頃から、その標準化を図り、すべての図書館で利用できることや出版流通にも活用できること、などを主張し、MARCに関わる検討の際には協会代表が参画し協力してきました。書籍データセンターの発足、運営にも関わり、またJAPAN/MARCの普及に努めてきました。 質の高い書誌情報にアクセスし、自由に活用できることは出版文化の振興に欠かせません。書誌情報は、版元、取次、書店、図書館など、書籍に関連する様々な場面で利用されています。書誌情報により、読者、国民が求める書籍を確実に提供することを可能にしています。書誌情報は、書籍等の知的資源にとって基本的なインフラであり、したがって公共的かつ標準的であり、無償もしくは低廉な価格で供給されるべきものです。 標準MARCは世界各国をみても、国の納本図書館がその作成の責務を担っております。日本でも国立国会図書館は、納本制度に基づき我が国で出版される書籍等を網羅的に収集し、もっとも包括的標準的な書誌データとして、全国書誌の役割を果たすJAPAN/MARCを作成しています。書誌データの一元化はJAPAN/MARCによることが合理的です。 このJAPAN/MARCがよりいっそう標準MARCとして機能するためには、その利便性を高めることが求められます。図書館はもちろん、版元、取次、書店等を含め、読者にとって望ましい書誌情報が迅速、効率的に提供されることが必要です。 国民読書年にあたって、JAPAN/MARCによる書誌データの一元化を文字・活字文化の振興に資する課題として関係機関、団体が一致して推進されることを望むものです。