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日本図書館協会の見解・意見・ご要望
2018/08/01
図書・雑誌・新聞への消費税軽減税率の適用を求めます
図書議員連盟会長、学校図書館議員連盟会長、文部科学大臣、総務大臣、財務大臣、政府税調(内閣府特命担当大臣)、各政党の税調委員会あるいは政務調査会等宛に提出した。
2018年7月30日
公益社団法人日本図書館協会
理事長 森 茜
図書館は、乳幼児から高齢者まで、全ての市民に対し、生きる力を提供しています。生きる力の源は、図書館が提供する図書・雑誌・新聞です。つまり、図書・雑誌・新聞は、食料品等と同様に、市民の不可欠必需品です。
図書館、とりわけ公立図書館は、「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を社会的に保障する機関のひとつとして、人々が自由に、必要とする知識や情報に接することによって、人が人として生きていくうえで欠くことのできない知識、思想、文化、情報を得ることができます。
しかしながら、近年における図書館の資料費(図書・雑誌・新聞等購入費)は、減少傾向が続き、公立図書館の2017年度予算は279億821万円。1館当たりの資料費は853万円で、1998年度の1館当たり資料費1,399万円にくらべ6割の規模に減少しています。
図書館の資料費は、消費税が5%から8%に上がった前後では、消費税を差し引いた実質的な資料費は、2013年度の265億8005万円から2014年度は263億8469万円に下がっています。仮に8%から10%に消費税が上がると、2017年度の実質資料費は253億7110万円となり、1991年当時、即ち図書館数1,955館の時代とほぼ同額を3,273館で分かち合うという極めて深刻な事態が発生します。その結果、1館当たりの資料費は775万円となり、市民が手に取る図書・雑誌・新聞は極端に減少することとなり、市民が必要とする知識、思想、文化、情報の源が枯渇しかねません。
よって、私たち、日本図書館協会は、2019年10月に予定されている消費税8%から10%への改正にあたっては、新聞のみならず図書・雑誌へも軽減税率の適用を強く要望します。