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日本図書館協会の見解・意見・ご要望
2015/03/25
図書館の更なる整備・充実を!(統一地方選挙に際して)
2015年3月 公益社団法人日本図書館協会 理事長 森 茜
図書館の更なる整備・充実を! -統一地方選挙に際し、地方自治体に望むこと-
いよいよ統一地方選挙が始まります。立候補者の皆様には、地方の再生、活性化のために全力を挙げてご努力いただいていることに感謝と敬意を表します。 日本図書館協会では、豊かな市民生活のためには、各地方自治体における図書館の整備・充実が不可欠と考えています。そのため、立候補者の皆様が、この統一地方選挙において、選挙公約の中で、図書館の問題を積極的に施策として打ち出されることを心から期待しています。 1 図書館の整備・充実 公共図書館は地域の情報センターであると同時に、子どもからお年寄りまで、誰でも自由に利用できる地域の広場の役割を果たしています。図書館を充実することにより、集い、語り、学ぶことをとおして、地域が抱える課題を考え、まちづくりに貢献することができます。1970年代以降、各自治体において図書館の設置・充実が進んできましたが、まだ、町や村では未設置の自治体もあります。ぜひ、全国すべての市町村に図書館整備をお願いします。 また、図書館の整備に際しては、自治体自らの雇用による司書の配置をぜひともお願いします。 2 資料費の確保 図書館サービスの基幹をなす図書・雑誌等を収集するためのいわゆる資料費については、ピーク時の約6割にまで落ち込んでいます。そのため市民は、新しい図書などの資料に触れる機会が減り、図書館の利用に支障を来しかねません。ぜひとも、十分な資料費の確保をお願いします。 3 学校司書の配置 次世代を担う児童・青少年が、読書や図書館利用をとおして、学ぶ力、考える力、生きる力を育てるためには、学校図書館の充実が欠かせません。昨年6月に改正された学校図書館法において、学校図書館に学校司書を配置することが自治体の努力義務となりました。司書教諭の配置はすでにご努力いただいているところですが、専任・専門・正規の学校司書の配置について、特段のご努力をお願いします。 おりしも、昨年暮れに国の「まち・ひと・しごと地方創生総合戦略」が策定されました。今後 地方自治体においても「地方版総合戦略」の作成が求められています。首長、議員の皆様は、市民と協力し、自治体における政策計画の中核に図書館に関する施策を位置づけられることを切に要望します。
以 上