1.ポリシー
・ NDCをRDF(Resource Description Framework)によって表現し、ウェブ上の資源とすることで、図書館内外の多種多様なシステムが利活用できるようにすることを目標とします。
・ そのために、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC-BYで公開します。
・ NDCの冊子版およびMRDF版をそのまま再現することは目的とせず、NDCの階層構造を表現する等の独自のデータ設計を行っています(たとえば、MRDF版には存在する補助表、不使用項目等のデータは持たない等の取捨選択を行っています)。
2.データの特徴
<リソースと使用語彙>
・ 主要なリソースを、分類項目(分類記号および分類項目名が基本になる)とし、各分類項目に対してその分類記号を含む次のURIを与えています。
ndc8 <http://jla.or.jp/data/ndc8#分類記号>
ndc9 <http://jla.or.jp/data/ndc9#分類記号>
・ 分類項目に含まれる各種のデータを表現するため、主要な語彙としてSKOSを使用するほか、一般的な語彙を採用しています(資料1参照)。独自語彙としては、「NDC Vocabulary」を設定しています(資料2参照)。
・ 直近上位・下位の分類項目、参照先等の分類項目のURIを示し、分類項目間を関連づけられるようにしています。
・ 通常の分類項目のほか、「中間見出し・範囲項目」、「二者択一項目」をリソースとし、識別できるように表現しています。
<分類データとしての特徴>
・ 十進法を記号法の基礎とするNDCの階層構造を表現するために、その4つの表=第1次区分表(類目表)、第2次区分表(綱目表)、第3次区分表(要目表)および細目表、を結合し、概念的な階層関係を表現しようとしています。
・ 冊子版の分類項目の名辞のみでは、位置づけがわかりにくい分類項目名が多いため、上位階層の分類項目の名辞をとりこんだ「文脈付き分類項目名」を生成しています(資料3参照)。
・ 相関索引の索引語は、対応する分類項目のデータとして扱っています。相関索引にはあるが分類表にはない分類記号(たとえば、補助表を用いて合成された記号)についても、機械的に分類項目を生成しています。
・ NDC-LD共同研究にあたり、国立国会図書館件名標目(NDLSH)との対応づけを行い、分類記号に対応するNDLSHのURIをデータとして持っています(ndc9のみ)。索引語と同様に、NDLSHにはあるが分類表にはない分類記号(たとえば、補助表を用いて合成された記号)についても、機械的に分類項目を生成しています。
・ 補助表による記号の合成は、テストケースとして非常に限定的(たとえば、「29 地理.地誌.紀行」の日本の地域・諸国の国レベルの地理区分)に行い、機械的に分類項目を生成しています(資料4参照)。
*ndc8・ndc9のデータ設計については、
NDLサイト「日本十進分類法のLinked Data形式化に係る共同研究」神崎正英氏による「日本十進分類法とリンクするデータ」(2016.7.4の成果報告会資料)をご参照ください。
3.制約事項
・ ndc8は1976年、ndc9は1995年に冊子版が刊行されたNDCの旧版に基づいています。現行の版であるNDC 10版のデータはありません(NDC10版については、MRDF版の刊行を準備中)。
・ NDC-LD共同研究で作成したデータを、リソースのURIを変更したのみで、基本的にそのまま提供します。そのため、NDC本来の性格に由来するデータの不整合、作成時の未調整等が残存します。
・ NDC-LD共同研究では、MRDF版のデータは基本的にそのまま使用しており、MRDF版の誤りの修正並びにMRDF版刊行以降の冊子版の修正が反映されていない場合があります。
・ MetaBridgeで公開しているndc8およびndc9は、MetaBridgeのシステム的な仕様により、表示されるデータの制約、ダウンロード用データの差異等が生じています。