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日本図書館協会の見解・意見・ご要望
2008/10/22
第426号
======================================================<2008/10/22発信> JLAメールマガジン 第426号 ===================================================================== 編集発行:社団法人 日本図書館協会 Copyright,2008 Japan Library Association 無断転載転送を禁じます JLAホームページアドレス http://www.jla.or.jp/ ===================================================================== ▼目次▼ ■図書館界ニュース ■新聞記事より ■集会等のお知らせ ■求人情報 ■JLAからのお知らせ --------------------------------------------------------------------- ◆図書館界ニュース ○国立国会図書館の資料利用制限に関連した「答弁書」が出される 国立国会図書館が法務省資料の利用制限したことに関連して又市征治参議院 議員(社民党)は10月2日政府に対して質問主意書を提出していたが(既報 本メールマガジン424号、10月8日)、政府は10月10日答弁書を参議院に送付 した。質問書はhttp://www.sangiin.go.jp/japanese/frameset/fset_c03_01.htm、 答弁書は近く参議院ホームページに掲載される予定。答弁書の概要は次のと おり。 1.行政府は資料の利用者名の開示を求めてはならないと考えるがどうか →一般に図書館利用者個人に関する情報は、適切に保護されるべきものと考 えている。 2.政府は「自由宣言」で謳われた憲法上の権利を擁護する立場をとるか →「図書館の運営倫理、および個人の利用権」の内容が明らかでないので、 お答えすることは困難である。 3.立法府に属する国会図書館に行政府が干渉することは三権分立を侵すもの で許されないと考えるがどうか→国会図書館の役割等については、十分に尊 重されるべきであると考えている。しかしながら、例えば、国会図書館に公 開することにより個人の人権や国の安全等を害するおそれがある資料があり、 これが公開されていることが判明した場合に、各府省庁が、その所掌事務に 応じて、国会図書館に対し、利用の制限をするよう申し出るなどしてそのよ うなおそれを解消するよう適切な努力を行うことは、「三権分立を侵すもの」 ではないと考えている。 4.行政府が同館に閲覧禁止を求める行為は特定の政治的立場に立った職権乱 用的行為であり図書館の自由の理念を否定するもので、撤回すべきではない か→国立国会図書館資料利用規則は利用の制限することができると規定し、 内規は、このような利用制限は資料の著作者の申出により行うものと規定し ている。法務省としては、同規則及び内規に基づき、利用の制限を行うよう 申し出たものであり、御指摘は当たらないものと考えている。 5.省庁が同館所蔵資料について閲覧制限を求めた事例はどんなものがあるか、 6.同館が自主的に収集し公開していた資料の閲覧制限を求めた例はどのよう なものがあるか、7.省庁等が同館から公開の可否を打診された例はどのよう なものがあるか、8.省庁等が同館に対して所蔵する公文書について収蔵・閲 覧等の実状説明を求めた事例はあるか→すべての事例について網羅的にお答 えすることは、関係する情報をとりまとめた資料が存在せず、また、新たに 調査を行い確実な調査結果を得るためには膨大な作業を必要とすることから 困難である。 9.同館が古書店等から入手した資料まで閲覧制限の要求をするのであれば、 全国の図書館もそのことを忖度せねばならない事態に波及するおそれがある、 各省等にそのような権限があると考えているのか→利用に供することが不適 当と認められる資料があることが判明した場合に、各府省庁が、その所掌事 務に応じて、そのようなおそれを解消するよう適切な努力を行うことは許さ れるものと考えている。 10.各省庁と国会図書館との人事交流の有無、実態を明らかにされたい→ (省略) なお日本図書館協会図書館の自由委員会は10月9日又市議員事務所に赴き、 質問主意書の内容や提出した経緯などについて聴いた。 ○大阪府立国際児童文学館の存続に関する請願が採択 日本図書館協会は「大阪府立国際児童文学館の存続に関する請願書」を9月 29日、「大阪国際児童文学館を育てる会」を代表請願者として、他の19団体 とともに大阪府議会に提出したが(既報本メールマガジン423号、10月1日)、 10月15日の本会議で「採択」と決定された。「大阪府立国際児童文学館を当 面、現地で存続させること」との請願内容に自民・民主・公明・共産の4会 派の幹事長、政調会長が紹介議員となった。請願は知事、教育委員会に送付 される。 なお議会では、橋下府知事の私設秘書が大阪府立国際児童文学館の館内を無 断でビデオ撮影したことについても質疑が行われた。 ○岐阜県図書館、横浜市図書館に指定管理者制度導入の構想 岐阜県図書館は2010年度から指定管理者制度導入の報道があったが、その後 県職員労働組合司書協議会に県教育委員会は「導入については検討段階であ り、現状は白紙」との説明があった。10月9日閉会となった県議会では自民 党、共産党が質問を行った。 図書館を利用している住民などにより「図書館の未来を考える会」が立ち上 げられ、県から説明を受けるとともに導入している図書館から実状を聞くな どの取組みを行い、近く学習会を行うことも企画している。 横浜市教育委員会は10月14日、横浜市山内図書館を2010年度から指定管理者 制度を導入する提案について了承した。導入の考え方として、「民力の導入 などにより効率的な管理運営とサービス向上を図る」を挙げ、指定管理者の 司書スタッフにより現行サービスを維持するとしている。その効果として、 開館時間の延長、民間のノウハウを生かし有料サービスの実施、サービスポ イントの追加、利用者会議等の設置、経費節減(年間1650万円)などを挙げ ている。 ○和田万吉資料の展示を開催 岐阜県大垣市は市制90周年を迎え、地元では各種の記念行事が行われている が、現在開催の「大垣ルネサンス先賢展」に和田万吉の資料が展示されてい る。和田は大垣市出身で、日本文庫協会(日本図書館協会)の創設、「図書 館雑誌」の創刊、文部省図書館員教習所の創設などに尽力し、協会会長に就 き、また東京帝国大学附属図書館館長を長く務めた。 著作図書や生原稿、ノート、手帳、手紙など数十点のほか、まんがタッチの 絵や趣味の謡曲の著作が展示されている。このようにまとまって見ることが できるのは極めて稀で、貴重な機会となっている。会場は大垣市スイトピア センター、11月3日まで開催されている。 ○新山梨県立図書館設計委託のプロポーザル公告 かねてから新県立図書館建設の構想のあった山梨県は、その具体化を図って いるが、10月16日新図書館設計業務委託のプロポーザルの公告が県庁ホーム ページの新図書館建設室のページに公開された。 http://www.pref.yamanashi.jp/barrier/html/toshokan-kn/36685898587.html 10月10日開かれた市町村図書館長等研修においても、担当者から9月29日に出 された「新県立図書館整備計画」についての説明があった。 --------------------------------------------------------------------- ◆新聞記事より(地域版含む) ○床面積2倍 県産材を使用 萩市立図書館 完成予想図を発表(山口9/4) ○神奈川大 ブックオフと連携 活字離れ防止し共同研究も(毎日<横浜>9/5) ○橋下知事側 施設隠し撮り 利用実態調査 廃止予定の文学館(読売9/7) ○家庭の本を学校に [和歌山]県教委がリサイクル 予算不足補う? 「選 別」が課題(朝日<和歌山>9/9) ○幼児の声"囲い込み" 深川市立図書館 絵本コーナーに間仕切り (北海道<空知>9/10) ○ネットで蔵書検索 小中学校と市立図書館 [甲府]市教委が推進方針 (山梨日日9/10) ○非公開文書議員には開示 国会図書館 記者の閲覧は拒否 米兵の事件処理 資料 「二重基準で国民差別」(沖縄タイムス9/11) ○利用禁止見直しを 米兵犯罪資料 国会図書館に 図書館協会が要請 (赤旗9/12) ○〔潮流 時流〕図書館頼み甘さ露呈 上越市市街地活性化基本計画 直江津 の申請見送り 再検討先行き不透明 医療との連携も模索 開発担う企業な く(新潟日報9/12) ○こども交流館[児童向け町営図書館] 19日オープン 清水町 2月閉館の図 書館 町が引き継ぐ(静岡9/13) ○〔フォローアップ〕政府の圧力感じ 苦し紛れの判断 国会図書館の文書公 開2重基準 識者「しっかり説明を」(沖縄タイムス9/16) ○川西町 井上ひさし氏蔵書収蔵 遅筆堂文庫 県都進出 「山形館」洋菓子 工場敷地に完成 3万冊 巡回させ公開 アリーナ併設 「こまつ座」公演 も(河北新報9/17) ○寄贈後眠っていた郷土資料公開へ 「吉村文庫」が誕生 11月オープンの [山口市]小郡図書館に(山口9/17) ○書籍運搬車 定期に運行 広島大・市立大と市立図書館 県内初 市民も活 用へ(中国9/18) ○資料非公開見直し要請 米兵事件処理 図書館問題研 「使命に反する」 (沖縄タイムス9/19) ○子ども図書館続けて 8000冊・朗読・劇…愛されて28年 ヨーカドー内、来 月閉館へ 「地域の財産」担い手探す(朝日<秋田>9/20) ○図書館「不明本」続々 ICタグ・蔵書印・カウンター保管…対策に知恵 貴重書の転売も?(朝日<兵庫・阪神>9/20) ○新図書館、駐車代取ります 江島[下関]市長見解 「バスなど利用して」 (山口9/25) ○真岡市 市立図書館、指定管理者制度を導入へ(毎日<栃木)9/26) ○中央図書館 屋上は菜園 京都市、立命大生を支援 緑化一役利益も目標 (朝日<京都>9/26) ○〔街〕豊橋・図書館司書ら連携10年目 子に読書の喜びを 工夫共有、普及 に力(朝日9/28) ○〔ラウンジ〕函館市中央図書館、5000点ネット公開 資料デジタル化 低コ ストで実現 大学と連携 撮影は自前 地図・絵はがき 「民間の1/10」 (朝日<北海道>9/29) --------------------------------------------------------------------- ◆集会等のお知らせ ○平成20年度図書館地区別研修 開催地/期日/会場 <北海道>2008年12月9日(火)~12日(金)北海道立道民活動センターかでる2・7 <千葉県>2008年11月18日(火)~21日(金)千葉市生涯学習センター,千葉県総合 教育センター他 <富山県>2008年11月18日(火)~21日(金)富山県立図書館 <京都府>2009年2月3日(火)~6日(金)ルビノ京都堀川 <広島市>2009年1月27日(火)~30日(金)アステールプラザ <福岡市>2008年12月16日(火)~19日(金)福岡市総合図書館 ○平成20年度第23回山梨県図書館大会 日時:2008年10月31日(金)10:00-16:00 会場:甲州市勝沼ぶどうの丘 テーマ:「高めよう読書力!-地域を支える図書館の輪-」 内容:基調講演「フィンランドの図書館、日本の図書館」西川馨氏(図書館計画 コンサルタント代表)分科会,全体会 詳細HP:http://www.lib.pref.yamanashi.jp/tosyokan/index.php 入場無料 申込・問合先:山梨県公共図書館協会事務局(山梨県立図書館企画振興担当 TEL.055-226-2586 FAX.055-226-2528) ○「時代を変える図書館サミット」 主催:図書館サミット実行委員会/豊島区 期日:2008年11月12日(水)13:00~13日(木)15:00 会場:(12日)劇場あうるすぽっと(13日)自由学園明日館 定員:150名 参加費:無料 申込締切:10月31日(金)必着 詳細HP:http://www.library.toshima.tokyo.jp/info/20080919.html 申込・問合先:豊島区立中央図書館・天田(TEL.03-3983-7861 FAX.03-3983-9904) ○国立国会図書館開館60周年記念シンポジウム 「知識はわれらを豊かにする-国立国会図書館が果たす新しい役割-」 日時:2008年11月19日(水)10:00-16:30 会場:講演会場【東京会場】国立国会図書館東京本館新館講堂(先着300名) TV中継会場【関西会場】国立国会図書館関西館第一研修室(先着70名) 内容:講演「国会の情報基盤-立法補佐機関の役割」只野雅人氏(一橋大学 大学院教授)パネルディスカッション「知的基盤としての図書館」 参加費:無料 詳細HP:http://www.ndl.go.jp/jp/service/event/60th_sympo.html 申込・問合先:<東京会場>総務部総務課広報係(E-mail:koho★ndl.go.jp FAX.03-3597-5617 TEL.03-3581-2331(代表)) <関西会場>関西館総務課総務係(E-mail:k-somu★ndl.go.jp TEL.0774-98-1223) ○第15期講座「図書館の学校」レファレンス講座 「図書館ユーザーの“調べ”を検証する!」 日時:2008年11月20日(木)10:30-15:00 会場:女性と仕事の未来館 講師:大串夏身氏(昭和女子大学大学院教授) 参加費:会員3000円/一般5000円 定員:60名 詳細HP:http://www.toshokan.or.jp/kouza15.htm 問合先:NPO図書館の学校事務局(TEL.03-3943-0666 FAX.03-5978-3291) 図書館イベントカレンダーは下記でご覧ください。 http://www.jla.or.jp/calendar.html http://wwwsoc.nii.ac.jp/jla/calendar.html --------------------------------------------------------------------- ◆JLAからのお知らせ ○JLA委託販売図書 絵本の愉しみ (2) アメリカ絵本の展開 平成19年度国際子ども図書館児 童文学連続講座講義録 国立国会図書館国際子ども図書館編刊 日本図書館 協会発売 2008.10 172p A4判 定価1890円 ISBN978-4-87582-672-9 (JLA施設A会員配布資料) http://www.jla.or.jp/publish/itakubon.html ○『図書館雑誌』10月号の発送は完了しました。現時点で届いていない場合は 郵便事故の可能性がありますので至急ご連絡ください。 問合先:会員係(TEL.03-3523-0811 FAX.03-3523-0841 somu★jla.or.jp) ○2008年度第5回施設会員配付資料:以下のとおり10月14日付で発送いたしま した。お手元に届きましたら中身を必ずご確認ください。 <A,B,C会員配付資料> (1)日本の参考図書 四季版 No.168 上記資料とともに『図書館雑誌』2008年10月号をお届けしております。 ============================================================no.426 END= ■登録アドレスの変更・解除はかならずご連絡ください。 mailmaga★jla.or.jp