理事長あいさつ

2019.8.1

理事長就任にあたり(ご挨拶)

小田 光宏

 2019年度より理事長職を拝命した小田光宏です。
 日本図書館協会には,私が学生であった1980年度からお世話になってきました。大学教員という立場になってからは,図書館情報学教育部会の運営に加わり,また,出版事業や研修事業の企画に,委員のひとりとして取り組んだ経験があります。
 そうした関わりの中で知った,当協会の姿は,極めて多様なものでした。しかし,一見異なるように見えるいくつかの姿の根底には,常に共通する願いが関係者にあったことも知っています。それは,図書館をいっそう充実させ,また,図書館職員の力を向上させることにより,日本の文化の発展に貢献しようという想いです。
 このことは,「図書館の進歩発展を図る事業を行うことにより,人々の読書や情報資料の利用を支援し,もって文化及び学術並びに科学の振興に寄与する」という,現在の定款第3条に謳われている目的と一致します。日本図書館協会が公益社団法人として活動することは,はるか昔から予定されていたとさえ感じます。
 しかし,ひとたび組織運営という点に目を向けると,当協会は,まだまだ発展途上の段階にあると言ってもよいでしょう。前期の役員会は,多方面にわたる改善の種を蒔くことに,たいへんご尽力されました。そのご努力を受け継ぎ,今期の役員会では,種の発芽を促し,着実な成長に心を砕き,豊かな実が結べるよう,力を合わせたいと考えます。
 「最も強いものが生き残るのではなく,最も賢いものが生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは,変化できるものである。」というチャールズ・ダーウィンの言葉は,比喩として,当協会のあり方に結びつきそうです。急速に変動する日本社会に,図書館と図書館職員が的確に適応できるよう,当協会自身も変わりつつ,多面的・多角的な調整と支援を行う機構になることを目指す必要がありましょう。そうしてこそ,前に述べた,定款に示す公益社団法人としての目的が実現すると考えます。
 会員諸氏及び図書館関係各位はもとより,日本各地の様々なみなさまからの暖かいご理解とご支援を,心からお願い申し上げます。

(おだ みつひろ:日本図書館協会理事長)

 


 

2019.8.1

理事長の職を辞すにあたって

森 茜

 本年6月14日の代議員総会をもって理事長の職を辞することとなりました。私が日本図書館協会の法人運営にかかわったのは2008年の春に理事になったときからなので,ちょうど11年間になります。理事になってすぐに新公益法人制度移行準備委員会の委員となり,2010年に常務理事となり委員長になり,2012年に当時の塩見昇理事長の指名により理事長代行となり,2013年の春に理事長となり,その年の夏に公益社団法人への移行を内閣府に申請し,2014年の冬に移行認可を果たしました。
 公益法人化に伴う最初の課題は,公益社団法人は,会員が自ら会費を払って不特定多数の人々(つまり,広く国民)のために活動するという認識を会員たちと共有することでした。この認識は,この11年間ですっかり定着したと思います。一番厳しい課題は,2010年から露呈し始めた財政問題で,2012年には文部科学省の実地検査を受けるまでになりました。それ以降,財政再建と安定的な財務基盤の確立に心血を注ぐこととなりました。財務基盤の安定のためには組織改革が必要でした。
 約5,500の会員の皆様の理解とご協力,日図協を囲む図書館界の数多くの団体のご支援のおかげで,10年目頃からようやくトンネルを抜けることができるか,向うに小さいけれどはっきりとした灯りが見えるかという状況にまでなりました。嬉しい限りでした。
 この10年を一言で表すなら“疾風怒濤の十年”でした。しかし,会員の皆様,とりわけ,評議員・代議員,理事・常務理事・業務執行理事,監事,そして何よりも25を超える多種多様な委員会や六つの部会で活動する皆様に励まされ,支えられて,なんとか職務を果たすことができました。限りない感謝と,次の世代への信頼を表して,退任の辞とさせていただきます。

(もり あかね:日本図書館協会前理事長)

 

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