図書館情報学教育部会 部会長からの挨拶

 

変革のその後、共同のこれから

小田光宏(おだ・みつひろ)
青山学院大学教育人間科学部

2017年4月からの2年間,第30期の部会長を務めることになった小田光宏です。今期の活動を始めるに際して,これまでの活動を振り返り,また,それを今後の発展につなげていくために検討している内容をここに記すことによって,部会員のみなさまへの挨拶といたします。

私自身は,前々期(第28期)から部会長を務めていることから,これが3期目となります。しかし,これまでの継続という意識は,些かもありません。日本図書館協会が公益社団法人となり,当部会も組織変革を余儀なくされました。部会独自の会費徴収は不可能となり,財政改革が大きな課題となりました。幸いなことに,前期(第29期)に導入した指定寄附制度の活用を部会員のみなさまに受け入れていただき,財政面での危機からは脱したと認識されます。今後は,こうした貴重な資金を十二分に活かした事業を行うことが課題となりましょう。一方,支出経費の削減に関する方策として,部会報を電子版に移行しましたが,順調に発行を続けることができ,作成・配布に費やす時間の短縮も実現しました。今後は,誌面の質的充実を図り,図書館情報学教育の実践に有用な情報提供の媒体となることを目指します。

これらに加えて,前期の最大の課題は,部会組織の維持,とりわけ,公益社団法人日本図書館協会における活動部会としての新部会規程の制定・施行でした。しかも,新たな組織へ移行するための猶予期間は2016年度までと定められていたため,時間的なゆとりも僅かなものでした。内容面でも,役員制度の変更が求められ,電子投票を含む選挙制度の改変が経費削減の点からも必要とされることから,前期の役員一丸となって,智慧を絞って取り組んだ次第です。幸せなことに,2016年度の活動部会総会において,旧部会規程を全面的に改正する形で新たな活動部会規程を制定する原案をお認めいただき,今期の役員選出へつなぐことができました。部会員のみなさま,そして,前期の幹事各位に,改めて感謝申し上げます。

新しい活動部会規程においては,役員の選出方法が大きく変わりました。その眼目は,部会長選出を会員による直接選挙(互選)とするのではなく,会員から推薦された候補者を,活動部会総会で直接選出するという形式にしたことです。その意味では,今期の役員は第30期ではなく,新制第1期と呼ぶ方が妥当なのかも知れません。事実,私を含む全役員の認識は,そうしたところにあると申し上げても言い過ぎではありません。

なお,部会長候補者に関しては,他の図書館情報学関係の団体に,候補の推薦を仰ぐことができることとしています。これは,前々期以降掲げている,関係団体との共同を推進するための一環と位置付けることもできます。今期の部会長選出に関する関係団体への推薦要請は行われませんでしたが,それとは別に,共同事業の実施が進められています。具体的には,今秋予定している全国図書館大会の分科会(第7分科会)を,日本図書館情報学会と共催で行います。これは,同学会が,2016年度に実施した「図書館情報学教育に資する事業」の成果をもとに,シンポジウム形式で,広く課題を共有することを目指すものです。関係団体との本格的な共同は,当部会としては,ほぼ最初の試みとなりましょう。組織の「枠」を超えて,図書館情報学教育の意義を問い直す有意義な時間になるよう,二つの組織の関係者が協力して,運営にあたりたいと考えます。

部会員のみなさま,部会存続の基礎は,数年前に比べれば,確実なものになりつつあります。その基礎を大切にして,持続可能な部会運営が実現できよう,変え続けて参りましょう。今後とも,ご理解,ご協力賜りますよう,お願い申し上げます。

 

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