日本図書館協会の見解・意見・要望

2018/12/05

「人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について (答申(案))」に関する意見募集に係る意見

「人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について (答申(案))」に関する意見募集に対して、
総合教育政策局地域学習推進課に提出しました。
答申案:http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000180283

 

「人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について (答申(案))」に関する意見募集に係る意見

2018年12月3日

日本図書館協会

 

1 「社会教育行政担当部局と首長部局との間での積極的な人事交流を推進する」ことについて(p.12

【意見】社会教育行政担当部局と首長部局の職員のそれぞれの専門性を確立することを前提に、幅広い視野からの人材育成を図ることは望ましいことと考えます。加えて実効性のある研修が実施できるよう、社会教育行政における専門的職員の採用及び任用制度が必要と考えます。

 

2 「公民館や図書館、博物館等の社会教育施設を、『総合的な学習の時間』で、夏期休業期間や土日等も含め積極的に活用し、子供たちが地域の中で活動しながら学ぶ機会を充実する。」ことについて(p.14

【意見】学校教育において、「総合的な学習の時間」に地域における図書館や公民館・博物館が積極的にかかわること極めて有効と考えます。そのことは、学校教育の観点からだけでなく、社会教育の観点からも意義あることと考えます。学校の長期休業期間や土日祝日など学校現場における職員勤務体制上、人手が手薄になりがちな時期に社会教育施設を活用することは、学社連携の視点からも有効なことであり、休業期間にとどまらず日常的な連携活動として考慮すべきことだと認識しています。これらの活動を積極的に推進するには学校教育の場においても社会教育の場においても、専門的職員の十分な配置を要望します。

 

3 社会教育士

【意見】これに関し、従来、公民館に設置されている図書室や資料室では、公民館に配置されている社会教育主事が利用者の図書利用サービスに寄与してきた労を多とするところですが、そのような場合には公民館図書室を図書館法に基づく図書館(分館)として位置付け、専門的職員である司書を配置し、社会教育と図書館の専門職による連携が肝要と考えます。

 

 

2部 第1章(p.20

4 近年においては、施設の管理に関して、施設の目的を効果的に達成するための措置として、指定管理者制度が導入され、株式会社などの民間事業者に管理を行なわせることができるようになっており、各地方公共団体においてはこうした制度等も活用した柔軟な取組も行われるようになっている。

【意見】図書館への指定管理者制度の導入については、これまでの国の見解は「公立図書館にはなじまない」というものであり、図書館の管理運営については、平成2063日に可決された社会教育法の一部を改正する法律案に対する附帯決議にあるように、公立図書館の所管が首長部局にある場合にあっても、この決議を遵守することが求められます。

 

 

5 「公立社会教育施設の所管に関する考え方」について(p.31)

【意見】「社会教育に関する事務については今後とも教育委員会が所管 することを基本とすべきである」としていることは評価いたします。しかしながら、従前より実施されている事務委任・補助執行の活用に加えて、今次特例措置が新設されることにより、その普及につれて、社会教育施設が社会教育法に基づく教育機関としての位置づけが曖昧になりかねません。図書館をはじめとする社会教育施設の所管が教育委員会以外の部署になる場合にあっても、それらの施設が、社会教育法のもとにおける教育機関としての位置づけを明確にし、「専属の物的施設及びおよび人的施設を備え、かつ、管理者の管理の下に自らの意思をもって継続的に事業の運営を行う機関である。」ことが実現できるような行政施策を強く要望します。特に、専門的職員(図書館にあっては司書)の配置は重要であり、それは計画的、組織的、継続的に行われることが必要であることを明確にしていただきたい。

特に図書館に場合は、公立図書館における知る自由の保障として「資料収集の自由」「資料提供の自由」「利用者の秘密を守る」「全てに検閲に反対する」といった、「図書館に自由に関する宣言」を掲げています。これらの実践が担保されることが求められる。

 

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