図書館等公衆送信サービス

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図書館等公衆送信サービスを行う特定図書館等の研修について

                                              (2025.1. 28作成)
 図書館等公衆送信サービスを行う特定図書館等は,担当する職員の研修が必須です。
 この研修は,それぞれの特定図書館等が主体となって計画し実施するものですが,その際に役立つよう,参照する主な資料類を以下にまとめました。

◆概要
○研修項目(研修内容)
 次の4項目です。

  1. ①著作権法に関すること
  2. ②ガイドライン等に関すること
  3. ③補償金制度に関すること
  4. ④各館ごとの実務に関すること

○対象者
 本サービスに係る実質的な判断に携わる職員(事務職員を含む)です。外部事業者に事務処理を委託している場合は,その外部事業者も含みます。
○実施方法
 各特定図書館等の責任において,上記の研修項目に係る研修を定期的に実施します。制度全般に関する内容については,複数の特定図書館等が共同で実施することもできます。
 なお,研修時間数や研修評価などの基準はなく,結果報告などもありませんので,各特定図書館等が自主的に実施することとなります。
 詳しくは,本ページ下方の「根拠となる規定」を参照ください。

関係資料(研修教材)

★日本図書館協会発行の冊子

『図書館等公衆送信サービスを始めるために-新著作権制度と実務』(JLA Booklet no.14)
 日本図書館協会著作権委員会編 2023.10 A5判 86p 定価1,000円(税別)
 ISBN:978-4-8204-2306-5
 https://www.jla.or.jp/publications//tabid/87/pdid/p11-0000000641/Default.aspx

――図書館等公衆送信サービスにおける研修の便宜を図るため,上記の研修項目として挙げられて
いる中の①~③の項目についてコンパクトにまとめました。
(項目の④については,以下に紹介する文部科学省の「手引書」や「図書館等公衆送信サービス
実施要領」などを参照ください。)

『著作権関係資料集 図書館等公衆送信サービス編2020~2023』
 日本図書館協会著作権委員会編 2024.3 B5判 190p 定価2,000円(税別)
 ISBN978-4-8204-2313-3
 https://www.jla.or.jp/publications//tabid/87/pdid/p11-0000000658/Default.aspx

――図書館等公衆送信サービス制度成立までの記録として法文や報告書などを中心に収録しました。

★文部科学省作成の事務処理手引書〈2024.6.20公表〉

〇文部科学省>社会教育>図書館の振興
 https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/index.htm
令和5年度 子供の読書活動の推進等に関する調査研究(図書館資料のメール送信等サービスのための実証的調査研究)(令和6年3月)

上記資料は,公立図書館以外の館種でも使うことができます。

★「図書館等公衆送信サービスに関する関係者協議会」関係資料

◆図書館等公衆送信サービス関する動向はこちら(2024年6月21日更新)
 ◆一般社団法人図書館等補償金管理協会(略称=SARLIB)のウェブサイト

★ 令和3年著作権法改正関係

○文化庁:令和3年通常国会 著作権法改正について

「著作権法施行令の一部を改正する政令案」に関するパブリックコメント(意見公募手続)の結果について

研修についての根拠となる規定
○「著作権法」第31条第3項第2号
 前項の規定による公衆送信に関する業務に従事する職員に対し,当該業務を適正に実施するための研修を行つていること。

○「図書館等における複製及び公衆送信ガイドライン」
9 特定図書館等の要件(法第31条第3項)
(2)研修項目,実施方法等(第2号)
 ア 研修項目
 著作権法,本ガイドライン及び補償金制度に関する内容を研修項目とします。
 イ 実施方法
 各特定図書館等の責任者を中心に,各特定図書館等の責任において,公衆送信サービスに係る実質的な判断に携わる職員(事務職員を含む。外部事業者に事務処理を委託している場合は,当該外部事業者を含む)に対して,上記アの研修項目を内容とする研修を定期的に実施することとします。なお,制度全般に関わる内容については,各特定図書館等が共同で実施することを妨げません。その際,必要に応じて文化庁およびSARLIBの協力を仰ぐことができるものとします。

○「図書館等公衆送信サービスに係る特定図書館等及び利用者に求められる要件等について」
1 特定図書館等が満たすべき具体的な要件・基準について(第31条第3項)
(2)研修項目,実施方法等(第2号)
 ア 研修項目
 ・著作権法及び図書館等における複製及び公衆送信ガイドライン,その他図書館等公衆送信補償金制度に関する内容
 ・各特定図書館等における本サービスの運用,事務処理といった実務に関する内容
 イ 実施方法
 各特定図書館等の責任において,各特定図書館等の責任者をはじめとした本サービスに係る実質的な判断に携わる職員(事務職員を含む。外部事業者に事務処理を委託している場合は,当該外部事業者を含む。)に対して,上記の研修項目に係る研修を定期的に実施する。なお,制度全般に関する内容については,各特定図書館等が共同で研修を実施することを妨げない。その際,必要に応じて,文化庁及び一般社団法人図書館等公衆送信補償金管理協会(SARLIB)の協力を仰ぐことができるものとする。