第8回図書館総合展フォーラム講演会報告

情報検索指導法の初級編に引き続き,中級編も好評
2006年11月22日(水)開催 (於:パシフィコ横浜)
講師:仁上幸治(早稲田大学図書館)

日本図書館協会(企画・運営:図書館利用教育委員会)は,2006年11月22日,パシフィコ横浜で行われた第8回図書館総合展において,講演会を開催した。今回は,仁上幸治氏(早稲田大学図書館)を講師に迎え,「情報検索指導における良い例題・悪い例題(中級編)-専門分野別データベースの特徴を紹介する方法-」というテーマで講演が行われた。

講演では,初級編の復習を行ったのち,利用者が検索できない理由,データベース講習会の内容,図書館の説明が分かりにくい理由,図書館員に求められる専門性について述べられた。このうち,図書館員に求められる専門性としては,要約力,表現力,説明力,指導力があると指摘された。最後に,情報リテラシー教育への貢献策として,①データベースのシステム改良,②授業科目と講習会との統合,③司書課程の改革,④研修の改善を提案された。講演後には,質疑応答が活発に行われた。

講演会には,大学を中心とした各館種の図書館員や教員など161名が参加した。アンケートでは,講演会に参加して「大変良かった」という回答が42%,「良かった」という回答が43.5%で,良いという評価が85.5%に上った。講演の感想としては,「テンポが良くてわかりやすい」「楽しくてためになる」「時間がもっとあれば良い」「初級編の時よりも具体的な例題が少ない」などがよせられた。

(春田和男:筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士後期課程)


これまでに実施された「初級編」
  • 第6回図書館利用教育実践セミナー(2006/03)
    [アンケート集計:PDF]
    情報検索指導法の研修に高まるニーズ! -満員札止,熱気と満足,もっと関西で開催を!-
  • 第5回フライデーナイトセミナー(2005/05)
  • 情報検索指導法の改善に館種を超えて高まる関心! -聞く人の気持ちへの想像力を拡げよう!-