第9回図書館総合展フォーラム講演会の報告

情報検索指導法の応用編は昨年を超える参加者で盛況

戸田光昭(駿河台大学名誉教授)

 日本図書館協会(企画・運営:図書館利用教育委員会)は,第9回図書館総合展フォーラム講演会を開いた(2007年11月8日15時30分から17時,パシフィコ横浜)。講師は昨年にひきつづいて,仁上幸治氏(早稲田大学図書館)で,「情報検索指導における良い例題・悪い例題≪応用編≫―データベースの特徴を紹介する方法―」と題して,「情報専門職の指導力を講習会でアピールしよう!」というメッセージを具体化した。これまでの初級編,中級編に続き,今回は,講師の図書館における実績をもとに,「論文データベース講習会実演」として,各データベースの特徴を適切に紹介する例題の作り方を,スライド(パワーポイント)を使って具体的に紹介した。参加者には,事前に,申し込み時,あるいはJLA利用教育委員会メールマガジン等を使って,今回のテーマ関連の質問や情報提供を呼びかけており,最後の時間を事前提出質問・課題に対する回答に使った。今回の講演を契機に,使っている例題,困っている点などの情報を交換し,≪例題バンク≫による情報の共有と活用を提唱した

 参加者は,大学図書館を中心として各館種の図書館員や教員が173名集まり,盛況であった。アンケートの回答では,「大変良かった」が44%,「良かった」は43%で,良いという評価が87%に達した。また,自館の「改善策のヒントになったか」に対しては,74%が平均点以上の評価をしている。今後の希望では,シリーズで企画して欲しい,上級編も期待しているという要望に加えて,基礎編をもう一度聞きたいというものもあった。

[出典]
 戸田光昭「第9回図書館総合展フォーラム開催 情報検索指導法の応用編は昨年を超える参加者で盛況」
 『図書館雑誌』Vol.102,No.1,2008.1,p.6-7.

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