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マイナンバーカードの図書館利用に関する説明会、開催される

『JLAメールマガジン』第831号(2017.1.11)掲載予定記事

2016年12月14日(水)午後6時から日本図書館協会会館2階研修室で開催された説明会には約60人の参加者があった。総務省からは大臣官房審議官(地域情報化担当)の猿渡知之氏、自治行政局地方情報政策室室長の稲原浩氏、同企画官の三木浩平氏が出席、森理事長のあいさつのあと、猿渡氏から約30分の説明があり、10数件の質疑があって午後7時半に終了した。
当日配布資料「マイナンバーカードを図書館の利用カードとして利用することについて(「マイキープラットフォーム」の活用)」(総務省 平成28年12月14日)に基づいて説明があった。マイキープラットフォームとは、マイナンバーカードのマイキー(電子証明書およびICチップの空き領域)部分を活用して、図書館など公共施設の利用者カードや商店街のポイントカードとして利用するための共通情報基盤であり、2017年夏に実証実験を開始する準備を進めているとのことであった。利用者はマイキーIDを設定し、マイナンバーカードに図書館アプリを設定、図書館システムではマイキー連携を設定する。マイナンバーカードを図書館のカードリーダにかざすことによりマイキープラットフォーム(クラウドシステム)に接続して図書館利用カードのサービスIDを読み取って貸出手続き等をすることになる。
質疑では、マイナンバーカードの図書館利用は任意であること、図書貸出履歴をカードに保存しないこと、また特定通信によってセキュリティを確保すること、サービスIDの書き換えは認証端末以外では不可などの回答があった。また、紛失時には再発行費用が必要であるが、再発行時や電子証明書の期限更新時の対応については検討中であること、自動貸出機への対応は未検証であるなどの回答もあった。
当日配布資料は、図書館の自由委員会のサイトに掲載している。
なお、図書館の自由委員会は、2017年1月30日に開催する緊急学習会「マイナンバーカードの図書館利用とは」に先だって、論点整理を公開する予定である。