祝辞 イ・ジヌ 韓国図書館協会会長 お会いできてうれしく思います。 日本図書館協会 植松貞夫理事長はじめ会員の皆さま, そしてご参加の内外のご来賓の皆さま, 韓国図書館協会会長のイ・ジヌです。 私は公共図書館の現場で25年間勤務した司書として,本年7月に協会長に就任しました。 愛媛県松山市で開かれる2025全国図書館大会に 祝辞を述べさせていただくことになり,たいへん光栄に存じます。 日本図書館協会は世界で3番目に設立されたという長い歴史を持つ団体で, 日本の図書館界のみならず国際的にも重要な役割を果たしています。 日本図書館協会と韓国図書館協会は1999年に交流と協力に関する協約を結んで以来, 代表団の訪問をはじめとして,さまざまな交流を続けてきました。 私もまた,キョンギ道プチョン市で図書館司書として勤務していた2006年から, 神奈川県川崎市立図書館と富川市立図書館の関係者との交流を通じて, 相互訪問とセミナー等を開催しました。 当時の図書館の懸案に対する共同の関心と議論, 川崎の図書館ともの会の方々の活動に,大いに助けられ, 深い感動を覚えました。 今年,韓国図書館協会は創立80周年を迎えました。 日本図書館協会より歴史は短いですが, 80周年の重みを相当に大きく感じています。 図書館界の諸先輩が作り上げてきた図書館協会の歴史, その中にこめられた使命感の厚みをいかにして広げていくかに,大きな悩みがあります。 特に来年は釜山で世界図書館情報大会(WLIC)が開かれます。 これを契機として国際的な交流の幅をより一層広げていこうと思います。 日本と中国など,近隣の国々の協会との交流がその出発点となることを希望します。 韓国でも今年10月22日から24日まで京畿道で全国図書館大会を開催します。 韓国図書館協会創立80周年の記念行事も同時に開かれます。 韓国図書館界の歩みと現況,悩みについて,共に関心を持っていただけるとありがたく存じます。 韓国図書館協会も今回の松山市全国図書館大会の懸案と方向について深い関心を持ち, 心を寄せていきたいと思います。 日本図書館協会の第111回全国図書館協会が成功裡に開催されることと, 図書館界の持続的な発展を祈願し, 改めて全国図書館大会の開催を心よりお祝い申し上げます。 ありがとうございました。