第28期目録委員会記録 No.6
第6回委員会

日時:2001年 10月27日(土) 14時〜17時00分
場所:日本図書館協会5階会議室
出席者:永田委員長、原井、古川、増井、室橋、横山
<事務局>磯部

[配付資料]
1.「DC-Library Application Profile」(Dublin Core Metadata Initiative)
(http://dublincore.org/documents/2001/10/12/library-application-profile/ のハードコピー)
(44ページ−A4)(永田委員長)
2.Summary of proposed DC-Lib application profile 1.1 for DC-LIB breakout session 2001, Tokyo, Japan
(4ページ−A4)(永田委員長)
3.Update on Seriality,International Harmonization,and CONSER Documentation (CONSERLINE No.19, Fall 2001)
(3枚−A4)(古川委員)
4.13章改訂のポイント
(2ページ−A4)(原井委員)

[連絡事項]
1.委員会の再編等について
・再編に関わるヒヤリングについては当委員会は希望しなかった。
・委員会の再編に関連して、将来予想されるArchives活動など図書館以外との協同体勢も考慮する必要があるとの意見が出された。
・なお、第27期の実績及び第28期の事業予定についてを提出した。

2.NCR電子化データの改訂版との照合について
 ・11月5日を提出締め切りとして、各自分担して作業を行う。

[検討事項]
1.ダブリン・コアWorkshopについて
 10月22日から23日にかけて開催されたダブリン・コアWorkshop(2001年ダブリンコア・メタデータおよびその応用に関する国際会議中)について、資料1及び資料2により、永田委員長から説明があった。
・ダブリンコアについては、組織がよりいっそう固められ、ワーキング・グループ及びそれに関わるアドバイスのための組織が整備されている。
・全体に共通のコア部分については、syntaxも含めてほぼ落ち着き、現在、各々のコミュニティの独自の項目や適用について検討が行われている。
・日本ではJIS化の話が出ている。

2.AACR2など目録規則等改訂の動向について
永田委員長及び、資料3に基づき古川委員より次のような報告があった。
・AACR2第12章 Continuing Resourcesの改訂はほぼ終了し、10月半ばにJoint Steering Committeeで最後の検討がなされることになり、さらににルーズリーフ形式で2002年の中頃に出版予定である。
・ISBD(CR)も2002年中に刊行される予定であり、NCR第13章の改訂は、最終決定の前にこれらとの調整を要する。
・AACR2の改訂作業の進捗に伴い、当委員会としては逐次刊行物の改訂に続いて、地図資料の改訂、特に電子資料との関わりについて視野に入れておきたい。
・今後NCRの書誌階層について改訂の方途を模索していきたい。
・Functional Requirements for Bibliographic Recordsの翻訳については事務局への問い合わせを行いたい。
・OAI( Open Archives Initiative )について、複数の目録類のインタフェースとして Z39.50 に代わりよりフレキシブルなものとして考えられていることが説明された。
・今後のOPACは、レイアウト、ディスプレイ、ソート、典拠との関連が大切である。

3.「13章改訂のポイント」について
 資料4に基づき原井委員から説明があり、以下のような討議を行った。なお、図書館雑誌2月号に掲載予定のため、12月中旬が提出締め切りとなるので、今回の討議の結果を反映し、次回委員会でオーソライズすることとした。
(全体について)
・内容については改訂のための検討のポイントということであり、必ずしもこのすべてについて改訂が行われるとは限らないことが確認された。
・委員会としての多くの課題の中で、現在第13章の改訂を優先すべきものと判断して行っていること、また改訂二版の刊行についても述べた方がよい。
・3.として今後の方向性・改訂の予定や、いずれ改訂の詳細を公開して意見を収集する予定であること、さらにホームページに議事録が掲載されていること等を入れる。 また、これに関連して、議事録については担当が案を作成した後、永田委員長次いで委員全員による見直しを行い、次回委員会でオーソライズすること、またその後ホームページから公開することが確認された。
・古川委員の作成による概念図を入れる。
(2.(1)「逐次刊行物」から「継続資料」へ)
・ 範囲が変わったのではなく拡張であり、現在の見出しに代えて拡張を示すものにする。資料全体の区分法の問題としてとらえ、その再構成のための議論を行っている。逐次刊行物を継続資料とし、これまで処理しきれなかった資料を扱うようにしたのは、新規の問題が生じたというよりは、新しいデータベース等の出現によりこれまであった問題が顕在化したことによる。
・4行目については、これまでの逐次刊行物に更新資料が加わり継続資料となったこと から始め、更新資料に焦点をあてた説明とし、定義を示すことはしない。
・他の章との関係、NCR全体の構造の中でのあり方については特に明記しない。
(2.(3)記録の書誌レベル)
・新しい書誌階層については今後検討を続ける予定であり、この部分は用語の問題として@に含めることとする。
(2.(4)記述の基盤)
・更新資料の場合、新しい記入を起こさず、絶えず上書きをしていくということをここで明確に示す必要がある。
(字句の訂正について)
   1.最終行の「行ってきた」は「行っている」または「開始した」に変更
   2.(5)最終行の「付加した」は「付加する」に変更
   2.(6)第2行の「設けた」は「設ける」に変更
   2.(7)第2行の「規定とした」は「規定とする」に変更

4.第13章改訂について
古川委員から、9月29日付けの資料について次のような意見が出され討議が行われた。
・13.0通則の第3パラグラフ は、わかりやすくするため、特定資料(具体的にはルーズリーフ)についての扱いに関連して、「あるいは、」の後を「一部の資料のみに適用範囲を限定する場合がある。」と変える。
・ルーズリーフという用語は今までのNCRにない用語なのでルーズリーフ(加除式)とする
・AACR2を再確認し、追加するべきものは追加する。
・字句の問題として、「場合」、「場合は」、「場合には」、「とき」の使い方に一貫性を持たせる。
・13.0.2.3Bの「様式については」 の後に「、」を入れる。
・13.0.2.4Bの「第一部」は「 第T部」とする。
・13.0.3.0 (記述の基盤)の「最初に入手可能な号」は「入手できた最初の号」とする。第2パラグラフ冒頭の「記述の基盤」は取る。
・13.0.4.1(2言語以上の同一書誌的事項)「並列タイトル」以下を「並列タイトルと並列シリーズ名およびそれらのタイトル関連情報に限っては2言語で記録し、それ以外の書誌的事項は2言語ではなく1つのみを採る。」のように変える。
・13.0.5ア)での版表示が必須となるかが討議された。


◎次回委員会は12月8日(土)に開催の予定。