第27期目録委員会記録 No.17
第17回委員会

日時:2000年11月18日(土)14時〜16時45分
場所:日本図書館協会5階会議室
出席者:永田委員長、乙骨、原井、古川、堀井、和中
<事務局>磯部

[配布資料]
1. 第1章ウェブOPACの現状と課題[作業中2v.]
(3ページ−A4)(委員長)
2. 第1章1.1.2アメリカの図書館のウェブOPAC及び関連表
(11ページ−A4)(乙骨委員)
3. 第2章前半(第1節から第3節まで)の目的・観点・概要及び1−4(改訂)
(5枚−A4)(古川委員)
4. 第2章4.目録の機能要件のモデル化
(12枚−A4)(和中委員)
5.「NDC・MRDF8」による分類検索システムの開発(『図書館雑誌』Vol.88,No.12
から)
(4ページ−A4)(古川委員)
6. 件名標目によるOPACの主題検索(TP&Dフォーラムシリーズ8から)
(5枚−A4)(古川委員)
[連絡事項]
1. 書誌調整連絡会議について
国立国会図書館が外部との連絡調整を図るねらいから、今回初めて実施した試みである。全国書誌提供方針の切替えの周知と電子資料の動向に関する報告を2つの柱に、会議は進められた。全国書誌については、今後冊子体を廃止し、インターネット上での提供が基本になる。またこれに関連して、ウェブOPACの収録範囲の拡大や検索画面の変更等についても併せて報告があった。
[検討事項]
1.『ウェブOPACの原理と技法』(仮題)
第1章の前半を委員長、後半を乙骨委員、第2章の後半を和中委員がそれぞれ説明し、これらを受けて内容の検討を行った。
(第1章1 ウェブOPACとは)
・ ウェブOPACの意義を、多くの人がすでにウェブに慣れ親しんでいること、ウェブが標準的なインターフェースであること、ウェブ上では1次情報と2次情報がつながること、の3点から説明した。現状については簡単に触れるにとどめ、1章の後半で詳しく説明してもらいたい。
(第1章2 ウェブOPAC設計の環境)
・ 第2章につながる内容を展開した。目録に関する実務的な知識が衰えてきている点を強調するとともに、目録のセマンティックスとシンタックスの問題を取り上げた。また、サービス状況の確認を行う中で、公共図書館の現場とOPACの設定とをどうつなげていくかにも簡単に触れてみたい。さらにウェブの技術的な見通しとして、ウェブポータルにも一言触れておきたい。
(第1章後半 アメリカの図書館のウェブOPAC)
・ アメリカの現状確認を中心に作業を進めている。メーカーについてはシェアの変動が激しいが、長期的には寡占化の方向に進んでいるように見受けられる。調べていくと、アメリカの図書館、特に公共図書館は州が一つの単位になっていることがよくわかる。全州規模の総合目録も数が多い。
(第2章4 目録機能要件のモデル化)
・ まず、目録原理再検討の背景として、80年代後半における目録記述簡略化の議論から90年代の目録データベース構造化の検討へと至る流れについて触れた。次に、キングのモデル図に、インターネット出現に伴う必要な修正を加え、社会的な情報流通過程における現在の目録の位置を視覚的に説明した。そしてIFLAの『書誌的記録の機能要件』をベースに、実体関連分析の手法を援用しながら、利用者の観点からモデル化を試みた。用語と実例はわかりやすさを心がけている。
◎ 本書の対象として、現場の職員とともに、システム開発に従事する人たちをも視野に入れたい。潜在的な要求も高いと思われるので、できるだけ早期に刊行したい。まだうまくつながらない部分もあるが、とりあえず書き続け、後で削る方向で進めていきたい。

◎ 逐次刊行物の議論を進めるため、次回はAACR2第12章の内容を中心に検討した
い。
◎ 次回委員会は12月16日(土)に開催の予定。