第27期目録委員会記録 No.16
第16回委員会

日時:2000年10月28日(土)14時〜16時45分
場所:日本図書館協会5階会議室
出席者:永田委員長、酒井、古川、堀井、和中
<事務局>磯部

[配布資料]
1. ワシントン開催のISSNセンター長会議(2000年9月)での決議事項要約
(4ページ−A4)(和中委員)
2. 同 関連資料
(16ページ−A4)(和中委員)
3.『ウェブOPACの原理と技法』(仮題)第2章:目録の意義と機能(仮題)1-1〜3-5
(11ページ−A4)(古川委員)
4.全国書誌通信 No.107
(20ページ−A4)(横山委員)
5. 電子資料の組織化(第2刷)
(1冊−A4)(事務局)

[報告および検討事項]
1. ISSNセンター長会議について
9月にワシントンで開催されたISSNセンター長会議に出席した和中委員から、決議事項についての説明と議論の様子が報告された。
・今回の会議で最も主要なことは、ISSNの付与対象を広げること、オンラインジャーナルにも付与していくことだった。各国の納本制度は、オンラインジャーナルを対象にしているところとしていないところがある。北欧ではすでにアーカイブを行っている。
・キイタイトルは各国の国立図書館は最新号、総合目録作成機関は初号によって作成している。ISSNは登録の時の出版物に表れる号(結果的に初号)だが、今度の提案では、印刷物の逐次刊行物は利用可能な最初の号の情報により作成し、電子的な継続資料は登録時における最新の情報によって作成するとしている。二つの基準で作成するのは難しいという異論が出された。結果的にはAACR2と整合する方向になる。
・ISSNによる逐次刊行物の書誌は約100万件が蓄積されており、注目されている。ISSNセンターはそのデータベースを使ってサービスしたいという意向を持っている。うち日本は約3万件で、NDLで扱う逐次刊行物の30%にISSNが付与されている。欧文誌では60%に付与されている。NACSIS−ELS250誌でISSNが付与されているのはゼロ。
・非ローマ字国はISSNネットワークに余り入っていない。ロシア、イスラム圏など。
・ISSNのファイルを日本でも見られるようにしてほしい。
ISSN Online(Web)とISSN Compact(CD−ROM)でファイルが提供されている。
NDLでは全データを貰っている。
・今後の逐次刊行物はどうなるか。学術雑誌はオンラインジャーナル化する。冊子目録は特定の雑誌を探す時だけに使われる。冊子と電子媒体をどう相互利用するか。

2. 「ウェブOPACの原理と技法」(仮題)について
(第1章)
永田委員長より、第1章の事例へのつなぎとなる冒頭部分の「ウェブOPACの現状と課題」の執筆内容について説明があった。
・ウェブOPACとは何かを説明する。
 OPACの説明 
 ウェブの説明
 ウェブインターフェイスが標準的で簡便。情報ネットワークを多くの人が使うことにな
 ったことへの対応。テキストだけでなく多様な情報を統合的に扱える。
 →ウェブが最も必要なコンポーネントであり、オープンな標準インターフェイスである。
 (ただし、現状を絶対化しない。Web技術の見直し、技術の発展方向による)
・図書館のウェブサイト
  OPAC←図書資料目録
  サブジェクト・ゲートウェイ←電子資料目録
  outsourced resource ←First Search
図書館側はOPACを中心に据える。 しかし、OPACが古すぎると三者の位置が逆転する。
・ウェブOPACの設計環境
 目録は情報入手する道具、MARCはカードイメージ、データ収録とデータ表現
 
 
(第2章)
古川委員から、第2章目録の意義と機能(仮題)1-1〜3-5、6-2の原稿案が提出され、説明が行われた。
・和中メモ(2000.9.2)に沿って執筆を始めたが、結果としてかなり異なった部分もある。例えば、「目録とは」を独立の節にした点など。内容は以下のとおり。
 1.目録とは(特質、位置づけ、基本的機能、書誌的記録)
 2.目録の歴史と現状(冊子体、カード目録、多様化、オンライン目録、現状(骨子))
 3.目録法の歴史と現状(規則の誕生と発展、パリ原則、各種ISBD、『書誌的記録の機能要件』、我が国における状況
 6-2 目録および目録規則の構造の緊密化(骨子)
・年表作成については検討。
・現段階では、長すぎるようでも書けるだけ書いておく。後で削るところは調整する。

 
 
◎次回委員会は11月18日(土)または25日(土)。(追って決定)
 12月委員会は12月16日(土)