第7回「図書館利用教育実践セミナー」報告

新入生オリエンテーションのテーマに多数の参加者(small)
―3種類の実演と自己点検・評価の事例が好評―

2006年6月28日(金)開催 (於:日本図書館協会)
講師:石川敬史(工学院大学図書館)

「(2)第7回図書館利用教育実践セミナーの報告」『<CUE>利用教育委員会通信』62,2006年8月16日発行より

当委員会は,6月23日(金),日本図書館協会研修室において,第7回図書館利用教育実践セミナーを開催しました。
テーマは「図書館利用教育の自己点検・評価の方法:大学図書館の新入生オリエンテーションを事例に」と題し,石川敬史氏(工学院大学図書館)が講演を行いました。
セミナーでは,毎年同じ内容や方法で実施しがちな新入生オリエンテーションの説明内容を中心に,評価・点検する項目を紹介し,数量的調査では表面化されない図書館員個々のオリジナリティーに富んだ実践に向けて,新入生オリエンテーションを設計する観点を説明しました。
具体的には,(1)新入生オリエンテーションの現状,(2)説明内容におけるチェック項目,(3)新入生オリエンテーションの実演(3種類),(4)創造のヒントとなるシナリオの類型,(5)他館における自己点検・評価の事例と課題,(6)現代大学生の傾向と大学生活システムとのかかわりを説明しました。
このセミナーには,大学図書館員を中心に62名が参加しました。
アンケートの回答では,「大変よかった」が59%,「よかった」が28.5%とプラスの評価が全体の87.5%に上りました。
とりわけ,具体的に3種類の新入生オリエンテーションを実際に実演したことや,複数館の自己点検・評価の事例を具体的に説明した点が好評であり,受講者は,自館で実施している新入生オリエンテーションをさらに創造するきっかけをつかむことができたようです。