====================================================<2011/4/13発信>   JLAメールマガジン 第549号 =====================================================================  編集発行:社団法人 日本図書館協会   Copyright,2011 Japan Library Association  無断転載転送を禁じます    JLAホームページアドレス http://www.jla.or.jp/ ===================================================================== ▼目次▼  ■図書館界ニュース    --東日本大震災被災地レポート、被災者支援レポート  ■新聞記事より  ■集会等のお知らせ  ■求人情報 ---------------------------------------------------------------------- ◆図書館界ニュース  東日本大震災の発生からひと月が経ちました。被災地の県立図書館サイトの 報告やマスコミ報道では、残念ながら図書館員で犠牲になられた方や行方不明 の方があきらかになってきました。心よりご冥福をお祈りいたします。 未だ東日本では余震が続き、多くの方々が困難な生活を余儀なくされています。 一日も早く通常の生活を取り戻し、早期の復興が叶うことを願っております。                    (日本図書館協会理事長 塩見昇) ○被災地訪問ボランティアを募集(継続中)  第548号でもお知らせしたが、日本図書館協会では、東日本大震災支援の一環  として、<HELP-TOSHOKAN(被災地読書支援隊)の派遣>を行っている。  4月7日(木)〜9日(土)の3日間、常務理事を含む3人が気仙沼市立図書館を  中心とした地域に下見に行った。(↓被災地レポート参照)  今後の活動も、現地の図書館と協議をしながら、支援を行っている団体、個人  が共同して支援を行うようにする予定。  ・第1回4月21日〜24日(応募をありがとうございました。締切りました。)   第2回5月12日〜15日(募集中)   第3回5月19日〜22日(募集中)   第4回5月26日〜29日(募集中)  ・集合場所:日本図書館協会  ・集合時間:毎回午前10時30分(予定)  ・活動拠点:当面1,2回目は宮城県気仙沼を中心に展開の予定(宿泊は今回  支援活動で協力関係にあるシャンティ国際ボランティア会現地臨時支部を予定)  ・支援内容:児童書を中心に域内の分館や施設に避難している子供たちへの  配本、読み聞かせ、上映会など。  ・参加条件:ボランティアが基本。日当などの支給はなし。着替え、食料は  各自持参のこと。ただし、集合場所までの交通費は3000円を超えた分の半額  を協会で負担。ボランティア保険未加入の方は応募の際、申し出てください。  ・その他:各回4〜5名を募集、運転できる方特に歓迎(車は、協会でレンタ  カーを手配)  ・問合せ:日本図書館協会(震災対策委員会)西村、西野   TEL:03-3523-0814 FAX:03-3523-0844 e-mail:nishimura★jla.or.jp   *できるだけメールでお願いします。 ○義援金のお願い  東日本大震災への義援金を募集しています。寄せられた義援金の使途につい  ては、細部は未定ですが、地元の図書館、会員の声を聴き、最も良い活用法  を考えていきます。(1)被災地の人々の図書館利用と本による癒しを図るこ  と、被災者支援活動(ボランティア活動)に必要な費用への充当、(2)図書  購入費、(3)被災地の図書館復興資金などに充てる予定です。  図書館雑誌4月号に同封の郵便振替用紙で振込んでください。  振込先等詳細:http://www.jla.or.jp/earthquake/bokin.html ○国立国会図書館、東日本大震災の復興支援への取り組み強化  国立国会図書館は、4月11日(月)から、東日本大震災の被災者の生活と被  災地の復興支援についての取組みを強化した。  東日本大震災で被災された地域(青森県・岩手県・宮城県・福島県・茨城県  ・千葉県)からの、復興のために必要な図書館資料の複製物での提供・資  料相談を無料で受け付ける。支援の詳細、対象、期間などは下記参照。併せ  て震災関連リンク集を掲載している  国立国会図書館ホームページ>東日本大震災復興支援ページ:  http://www.ndl.go.jp/jp/news/support.html   問合先:国立国会図書館総務部総務課広報係 TEL:03-3506-3307 ○大震災に伴う日本図書館協会の行事等の開催について  日本図書館協会常務理事会は、このたびの大震災に対する協会の対応につい  て決め、協会主催の行事等の開催についても、個別にその都度検討すること  としました。  協会のある地域においても、依然として余震は続き、交通機関の運行も全面  的な回復に至っていません。加えて、研修等への参加、出張について見合わ  せる、もしくは規制する自治体もあります。これらの結果、研修、講座が実  施できない事態も予想されます。  研修事業については直近では、中堅職員ステップアップ研修(2)、障害者サー  ビス担当職員養成講座、児童図書館員養成専門講座などが予定され、それぞ  れ募集を始めています。これらはその状況によって、開催を中止することも  あり得ることをご承知おきください。その際は早急に、改めてお知らせしま  す。  なお協会の大震災への対応には、上記のほか、節電に心がけること、会議等  開催については短時間で終了すること、回数を減らすこと、メール等の代替  手段活用などの工夫をすること、来訪者の安全の配慮などを挙げております。 <被災地レポート>-----------------------------------西野一夫---- 4月7日〜9日気仙沼を中心に宮城県の図書館を太平洋右岸沿いに状況視察と、 支援のためのインタビューに行ってまいりました。 1)第1日 午前10時半過ぎ出発。午後8時頃気仙沼到着。就寝した直後に大余震があり、 直後に停電し、水も出なくなりました。 2)第2日 朝早く、被災した市役所から気仙沼港にかけての地域を視察。津波の猛威のあ とを目の当たりにしました。9時30分予定より早く中央図書館に到着。図書館は 高台にあり難を逃れましたが、2Fは構造上弱いため柱などが根元から半壊状態 で大変危険な状況でした。昨夜の余震で3月30日から開館(閲覧のみ)していた ものを急遽閉館に変更したということです。 私たちからの図書館への申し入れは、以下のとおりです。 ・4月ー5月の第1次支援活動を気仙沼を中心に行いたい。 ・図書館協会の保有する3000冊の児童書を、図書館側の指示に基づき近隣域内 の各所に配本し、出来れば読み聞かせや映写会なども行いたい。 ・週末の金曜日と土曜日の2日1クールとし、計4回(のべ8日)の巡回活動を考 えている。 ・運搬手段、人の確保など活動のための費用は、図書館協会で負担したい。 ・自動車文庫も必要とあらば、廃車まちの状況でよければ無償提供できるよう、 手続きを取りたい。 気仙沼図書館側は、館長、副館長、分館長、司書職員が対応していただき、私 たちの申し出を、積極的に受け止めたいとのご回答をいただいた。自動車図書 館については、一度水をかぶっているものの、今後も使用可能かどうかをまず 判定してから回答したい。 その後、以下のような要望をいただいた。 ・児童書3000冊の利用に当たって、全面フィルムコーティングを必須と考え(感 染症対策)、そのための用品などの確保をしてほしい。また、配本する際のカ ラーボックスを確保してほしい。 お昼を挟んで本吉分館と、唐桑分館を見学、午後は市の中核地域が全滅状態に なった陸前高田市に足を伸ばし、帰途に気仙沼最大の被災地鹿折地区をみて回 った。本吉分館と、唐桑分館は、図書館の直接的な被害は殆ど無く、状況が落 ち着けば開館できそうだ。陸前高田市は、図書館がどこのあったのかもわから ない被災状況。 3)第3日 南三陸町をはじめ宮城県を南下して、図書館を巡りながら支援の必要な部分を 聞いて回った。南三陸町は、陸前高田と同様街の中核機能がすべて破壊されて いる状況。図書館も地図で見ると海岸沿いにあり、全壊状況と思われる。 松島市には図書館がないようだが、まち全体ががそれほど甚大な被害を受けて いないようであった。東松島市は、海岸と川沿いに津波が押し寄せ、被災者が 図書館に隣接するコミュニティーセンターに避難して、その対応におわれなが らも開館に向け整理を進めていたところ、7日夜中の余震で半分以上の資料が落 下し、書棚、天井も一部破損。開館までの道のりが遠のいてしまった。ここで は、以下のような要望をいただいた。 ・開館に向け、空気清浄機や除菌ボックスを貸与してほしい ・開館後も職員の代わりとなって、閲覧、貸出業などのできる手伝いがほしい 石巻市立図書館は高台にあり被害は特にないが、図書館が館内外とも避難所に なっており、開館までの日程は不明の状況。 塩竈市民図書館は、図書館がある建物が2メーター弱の津波に襲われ、1Fのテナ ントに相当の被害が出た。図書館は3,4Fで無事。開館は、1Fの回復待ち。 仙台メディアテークは閉館してはいるものの、外壁のガラスなどは遠目からは 特に破損がみられなかった。(にしのかずお:日本図書館協会常務理事) <被災者支援レポート>-----------------------------------青木玲子-- 4月4日、日本図書館協会から寄付された絵本・児童書を岩手県の「絵本プロジ ェクトいわて」に300冊と「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」に120冊届けまし た。日本図書館協会の災害時の子どもたちに対する支援に感謝をしています。 きっかけは、福島からの避難地となった「さいたまスーパーアリーナ」が私の 前職場であつた「埼玉県男女共同参画推進センター」のすぐ近くにあったので、 何か支援ができないかと思ったことにあり、すぐ協会にご相談しました。もり おか女性センターからの要請でもありました。「絵本プロジェクトいわて」は、 新聞でも報道されていますが、IBBYの特別後援があり、また岩手県盛岡市「も りおか女性センター」の指定管理者である「NPO法人参画プランニング・いわて」 が支援団体となっています。すでにたくさんの本が集まり、ボランティアの方 たちが避難所への仕分け、発送作業を行っていいますが、盛岡市から被災地へ の輸送費用が足りないそうです。輸送費用の募金をやっていますので、どうぞ よろしくお願いします。http://www.ehonproject.org/iwate/index.html 「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」は、シングルマザーが子どもといっしょに 生き生き楽しく生きられるように、情報を提供したり、交流の場をつくったり、 調査・提言したり、行政にはたらきかけている団体です。これから絵本を持っ て避難所をめぐり、シングルマザーの方たちに、ホットラインのカードと絵本 を渡しながらお話をつなげるそうです。 また、福島県でも支援を始めるそうです。http://www.single-mama.com/ 今、避難所も十分とは言えませんが、支援体制の整ったところと、まだまだ行 き届いていないところ、また不便な自宅で孤立して生活している方もいると聞 いています。 今回、この災害で突然シングルマザーとなった女性もいます。全国各地に支部 もあって、子どもたちと母親のニーズに心のこもった支援が期待できます。 災害に対する女性センター・男女共同参画センターの支援は、全国女性会館協議 会のサイト「災害と女性センター」をごらんください。http://j-kaikan.jp/help/ (あおきれいこ:図書館利用教育委員会委員、全国女性会館協議会常任理事) ---------------------------------------------------------------------- ◆新聞記事より(地域版含む) ○[静岡]市立図書館、直営継続を 協議会方針 市教委に報告書提出へ  (静岡3/2) ○誤解されている「長尾構想」 高須次郎出版流通対策協議会会長への反論と  問題提起 納本制度審議会委員 夙川学院短期大学准教授 湯浅俊彦  (新文化3/3) ○中津川の新図書館計画 議員13人 反対する会(朝日<岐阜>3/4) ○〔文化 culture〕変わる図書館の役割 県民生活広く後押し 個人のキャリ  ア形成/地域の活力持続に貢献 起業意欲を刺激 5千冊の新刊書(下野3/6) ○〔Book Friends 特別編〕第4回KO本大賞 [神奈川]県内学校図書館員が選出  「面白い!」が集結 「リスト」もお楽しみ(神奈川3/7) ○新年度に2台目導入 移動図書館「ぶっくん」 北部地域でサービス提供  山口(山口3/8) ○「日光寿限無」など披露 鹿沼 図書館寄席、市民に人気(下野3/9) ○放送大学の教室 図書館内に開設 上越市、来月(朝日<新潟>3/9) ○浜田市教委 図書館イメージ図発表 13年夏開館 事業スケジュールも  (毎日3/10) ○図書館分館 来月オープン 若宮コミュニティセンター 蔵書1万8000冊を  目標に(西日本<筑豊>3/10) ○横須賀市 中央図書館と自然博物館 11年度に補強工発注(建通神奈川3/11) ○国会図書館デジタル検索サービスで平行線 電子書籍の流通と利用の円滑化  に関する検討会議 国会図書館 「利用者へのサービス不可欠」 出版界   「権利者の許諾が必要」(新文化3/17) ○「無料の電子納本に反対」 流対協総会で高須会長、重ねて表明(新文化3/17) ○岩国市図書館 ビデオ貸し出し終了へ 劣化に伴い、今月末まで 4月から  開館時館変更(日刊いわくに3/17) ○新図書館建設費を計上 中津川市 9月着工目指す(日刊建設工業3/18) ○本をよむとほっとするね 南三陸 避難所に図書室(毎日3/18夕) ○被災地から帰省の学生に図書貸し出し 静大付属図書館(静岡3/19) ○〔大震災 支援の輪〕神戸大が被災大学生らに図書館サービス提供  (朝日<神戸>3/19) ○絵本で子ども励ます 矢祭 もったいない図書館訪問(福島民報3/20) ○福島の避難者に読み聞かせ 不安忘れ、笑顔のひととき 柏市(千葉日報3/20) ○読書で心のケアを 県立足利図書館 避難者に貸し出し(下野3/22) ○図書館の本を被災地に送信 ファクスやメールで(朝日3/26夕) ○5月上旬まで[に]再開 図書館や美術館など [宮城県](日刊建設工業3/29) ○カードの作成 避難者も可能 貸し出し倍増 1回10冊 鹿沼市立図書館   来月から(下野3/31) ○避難者に本貸します 図書館が利用条件緩和 大学も連携、学生らを支援  (朝日<名古屋本社>4/1) ○〔避難所から〕心の傷 本で癒やして 図書コーナー設置 [横浜市]  (読売<横浜>4/1) ○大震災で休館続く 那須町立図書館 蔵書11万点散乱 ゆがむ書架 町、学  校復旧などを優先(下野4/2) ○震災関連の情報提供 図書館、特別コーナー設置 被災者の調べ物代行も  (日経4/2) ○本に触れつかの間気晴らし 市立気仙沼図書館再開 津波浸水「おおぞら号」  の蔵書も戻る(朝日<宮城>4/4) ---------------------------------------------------------------------- ◆集会等のお知らせ ○講演会「あらゆる知識へのユニバーサルアクセス−誰もが自由に情報アクセス   できることを目指して」  主催:国立国会図書館  日時:2011年5月24日(火)14:00-17:00  会場:国立国会図書館東京本館新館講堂  内容:講演「あらゆる知識へのユニバーサルアクセス−誰もが自由に情報アクセス   できることを目指して」ブリュースター・ケール氏(IA創設者)鼎談・   ブリュースター・ケール氏,時実象一氏(愛知大学教授),長尾真氏(国立国会   図書館長)※同時通訳付(英⇔日)  入場無料(要事前申込)定員:300名  詳細HP:http://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20110524lecture.html  問合先:国立国会図書館総務部支部図書館・協力課協力係(TEL.03-3581-2331(代表)) ○九州図書館非正規職員交流会(きゅうひこう)第2回  主催:図書館問題研究会職員問題委員会・福岡支部  日時:2011年6月6日(月)13:30-16:30  会場:福岡市中央市民センター2階第1会議室  内容:非正規職員の雇用制度,賃金,社会保険などについての学習会と交流  講師:大土重義氏(自治労本部)  対象:公共および学校・大学図書館で働く非正規職員(委託,指定管理者スタッフ   を含む)またはこの問題に関心を持つ正規職員,市民  参加費:無料 事前申込不要  問合先:小形亮(図問研職員問題委員会 TEL.080-5445-6497)  図書館イベントカレンダーは下記でご覧ください。  http://www.jla.or.jp/calendar.html ---------------------------------------------------------------------- ◆求人情報 ○明海大学歯学部メディアセンター 事務職員(パート):1名  応募締切:2011年4月15日(金) ○東京大学大学院数理科学研究科図書室 短時間勤務有期雇用職員:1名  応募締切:2011年4月21日(木)必着  求人情報の詳しいことは下記でご覧ください。  http://www.jla.or.jp/job.htm ============================================================no.549END= ■登録アドレスの変更・解除はかならずご連絡ください。mailmaga★jla.or.jp