図書の選定事業について


更新2010年9月1日

1) 選定とは

 日本図書館協会の図書選定事業は公共図書館・学校図書館・公民館図書室などの読書施設に選定図書情報を提供することを目的としています。戦後間もなく新刊図書情報が乏しい、1949年から図書館向けに新刊情報という性格と共に、公共図書館に備えるのに望ましい図書を選定して、発信してきております。
 現在は、年間6万点にも及ぶ新刊書籍の中から、図書館がどの本を蔵書として選ぶかを決める図書の選択は、図書館にとって最も重要な仕事であり、子どもたちに大きな影響を与えるだけに非常に大切です。
 協会の選定図書は、各専門分野の選定委員約50名が、実際の書籍を一冊一冊に必ず目を通し、公共図書館に適している本として選択されたものです。協会の選定図書には必ず、その書籍に向いている読者対象を、幼児から専門家までの8区分にわけて指示しているので選択の際に参考になります。複数指示することでその書籍の難易度もわかります。その区分は、

 ・幼児 ・小学校初級 ・小学校中級 ・小学校上級
 ・青少年 ・大学一般 ・成人一般 ・専門家

です。
 選定事業には、取次の協力をいただき、各出版社の新刊見本について取次会社を通じてほぼ全点の新刊見本提供のご協力をいただいております。選定する点数に制限はありませんが、毎年、全新刊出版点数の約15〜20%が選定図書として選ばれております。


2) 図書の選定を受けるには

 出版されて3か月以内の日本語中心に書かれている書籍で、取次会社(地方・小出版流通センターも含みます)を経由している書籍については、特に手続きは必要ありません。
 なお、刊行から6か月以上経過している書籍、私家版(価格の付いていない書籍)、雑誌、文庫本、学習参考書、CD−ROMが中心の書籍、ビデオ・DVDは対象外になります。
 上記のような取次を経由しない場合や別途選定への審査希望の場合は、日本図書館協会の図書選定事務局あて(審査用書籍送付先)に、当該書籍を1部ご寄贈ください。改めて審査の対象とさせていただきます。なお、公共図書館が対象になりますのであまり学術的に高い内容や、個人的に使用する書籍は入らない可能性もありますので、ご理解ください。


3) 結果のお知らせ

 結果につきましては、選定図書なりました書籍のみになりますが、出版社または発売元あてにお知らせをいたしております。その時に、選定図書なりました回次の『選定図書速報』を同封いたしております。結果が出ますまで、書籍の受け入れから1〜2か月の猶予をいただきます。選定図書にならなかった場合には特段連絡はいたしておりません。お問い合わせには回答をいたしております。
 なお、選定図書になりましたら出版社あてに、『週刊読書人』の「日本図書館協会選定図書週報」欄への掲載と協会の選定事業への事務手数料および協力金として1点につき8,400円(消費税込み)をお願いいたしておりますので、ご理解をいただいたいと思います。なお、選定図書にならなかったら費用は発生いたしません。


4) 年間データ

(2009年のデータ)
 1998〜2009年の出版点数と選定図書の月別推移
 1998〜2009年の分類ごとの選定図書の内訳
 2009年の分類別の価格と平均価格

 過去の各年における分類別の価格と平均価格(2007年〜)


5) 刊行物

 選定図書速報 選定委員会開催のつど刊行する速報版で、書名、著編者、出版社、大きさ、価格(税抜き)、読者対象、分類(日本十進分類法の9版と8版分類)を掲載したリスト。図書選定委員会のその都度年間42〜43回発行され、各読書施設(有料)に送付されています。
 選定図書総目録 CD-ROM版 過去5年分の選定図書を収録。それぞれに解説を付す。検索は書名、編著者名、出版社、分類、件名などからでき、さらに読者対象や選定年で絞り込みもできます。


 

関連掲載物

 『週刊読書人』日本図書館協会選定図書週報 書評専門の新聞『週刊読書人』の紙面を使って、読書施設および個人読者向けとして、名刺半分ぐらいの大きさに、書名、編著者名、出版社、大きさ、価格、内容解説、分類、件名、読者対象をつけて、選定図書の情報を広告として掲載しております。こちらも併せてご覧ください。なお、出版者様としてこの事業にご協力をいただけない場合には『週刊読書人』には掲載をいたしておりません。ご理解をいただきますようお願いをいたします。


お問い合わせ先: e-mail: sentei★jla.or.jp(「★」印は半角の「@」に変更して送信してください。スパムメール予防のためですご理解ください。)

審査用書籍送付先: 〒104-0033 東京都中央区新川1-11-14 日本図書館協会 図書選定委員会 宛


・更新履歴
 2009年のデータを追加しました。(2010年9月1日)



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