日本図書館協会
認定司書制度募集要項

 2010年度の日本図書館協会認定司書の申請募集は、2010年11月30日で終了しました。


以下のテキストは、図書館雑誌10月号に掲載されたものを一部修正したものです。

募集の呼びかけ
募集要項



“認定司書”申請の受付を開始します

日本図書館協会認定司書事業委員会


日本図書館協会による「認定司書」の申請受付を開始します。


日本図書館協会は,わが国の図書館振興に向けて,司書職制度の普及と拡大をめざし,これまで各種の事業を展開してまいりました。
その一環として,高度な専門性を有する司書の認定のあり方についても,特別検討チームの前身のワーキンググループ時代から通算して10年以上の歳月を費やし,その可能性と有効性を追求してまいりました。


その結果,図書館や司書を取り巻く環境が大きく変わりつつある今日,協会が独自に優れた司書を認定することの必要性を強く認識するに至りました。
そこで,このたび図書館法にもとづく図書館(公立図書館及び私立図書館)の勤務者を主たる対象に,認定司書制度を開始することにしました。


この制度では,司書の専門性の向上に不可欠な図書館での実務経験や実践的知識・技能を継続的に修得した者を協会が評価し,図書館経営の中核を担いうる司書として公的に認定します。
あわせて司書全体の研鑽努力を奨励するとともに,司書職のキャリア形成や社会的認知の向上に資することをねらいとしています。
この制度化により,十分な知識・技能そして意欲をもって図書館に勤務する司書の継続的かつ安定的な雇用が確保され,わが国の図書館全体の振興につながることが期待されます。


そして,この制度を協会事業として実施するための委員会として,私ども認定司書事業委員会が設けられました。
この委員会は,認定司書制度の設計と普及,そして円滑な事業実施と審査体制の整備をめざして活動してまいります。


ぜひ認定司書の要件を満たす方々は,以下の説明をお読みのうえ,ふるって申請していただきたいと存じます。
また,現時点では要件を充足されていない方も,研修等の受講による自己研鑽を重ねて,いずれは認定を受けられるよう,ご努力いただければ幸いです。


なお,協会ホームページの認定司書事業委員会のページに,この制度の説明や申請書類の記入要領等のマニュアル類を掲載しております。
ご不明な点がございましたら,次までお問い合わせください。

(社)日本図書館協会認定司書事業委員会事務局
TEL:03-3523-0811 FAX:03-3523-0841
メール:nintei★jla.or.jp (★を半角@マークに置き換えてください)




日本図書館協会認定司書 募集要項

*図書館雑誌2010年10月掲載分と一部異なる箇所があります。アンダーラインで表示していますので、ご確認ください

1 認定と審査

認定を希望する方は,審査を受けるため,本人が申請しなければなりません。
審査会は,図書館の勤務経験,実践的知識・技能等について申請書類に基づき,年1回審査を行います。審査の結果は,申請者に通知されます。

なお,審査会は,協会事務局長、認定事業担当常務理事を始めとし,図書館現職者,学識経験者,外部有識者の中から理事長によって指名された5名以上の委員からなり,申請者の審査を行います。


2 「認定司書」の名称
 
審査会の審査に合格した認定者には,「日本図書館協会認定司書」の名称を付与し,認定証を交付するとともに、原則としてその名簿を公開します。
有効期間は10年です。
更新希望者は,有効期間内に認定更新の審査を受けることが必要となります。


3 認定要件

認定を受けられる方は,次のすべてを満たしていることが必要です。
なお,予備審査で審査要件をすべて充足したとされた方については(3)(4)(5)の審査要件を満たしたものとします。
また,推薦書は,要件としないこととしました。

(1)認定の対象
地方公共団体の職員,日本赤十字社,一般社団法人又は一般財団法人の職員,又はこれに準ずる者,又は,私立図書館の職員若しくはこれに準ずる者であること。
なお,対象となる図書館職員は正規雇用に限定せず,非正規雇用(非常勤,臨時,委託等)を含みます。

(2)司書資格
図書館法第4条に定める司書又は司書有資格者であること。

(3)勤務経験
図書館法第2条に定める図書館(公共図書館〔公立図書館,私立図書館〕)における勤務経験の合計が,司書資格を取得した日から原則として10年以上であること,又は司書資格を取得した日から公共図書館,公共図書館以外の図書館,他の類縁機関の勤務経験の合計が10年以上であり,かつ申請時において過去10年間のうち少なくとも5年は公共図書館における勤務経験を有すること。
なお,図書館法第2条に定める図書館に相当する図書館は,『日本の図書館』(日図協)の収録対象に基づき,審査会が判断します。

(4)自己研鑽
申請時までの10年間に研修受講を含む社会的活動等,一定の研鑽を重ねていること(詳しくは,別表「研修の受講経験,講師経験,社会的活動等のポイント数」を参照。)。
協会主催の中堅ステップアップ研修(2),文部科学省等主催の図書館司書専門講座の修了で20ポイントを満たします。
研修の受講ポイントは,半日研修(2~3時間程度)で1ポイント,全日研修(4~6時間程度)で2ポイントです。

(5)著作
申請時までの10年間に一定の要件を満たす著作を著していること。
ア 著作は,①~③のいずれかであること。
① 申請に当って執筆したオリジナルの著作。
② 申請時から10年以内に公開された図書,雑誌記事・論文,報告書等であって,単独著作又は担当部分が明確に特定できる分担著作。
③ その他審査会が著作と認めるもの。
イ 単一又は複数(5点以内)の著作の文字数の合計が,8,000字以上であること。
なお,複数の著作については,それぞれが一定の著作として成立するものであること。
ウ 図書館の業務,運営等図書館経営に資する内容を含むこと。
ただし,勤務する図書館の単なる事例紹介は除く。
エ 文章に論理的な整合性があること。

(6)法令・倫理規定の遵守
申請時までの10年間に地方公務員法に規定された遵守事項,「図書館員の倫理綱領」に違反していないこと。


4 申請方法,申請書類
協会ホームページの認定司書事業委員会のページ内にある「日本図書館協会認定司書申請書」の書類をダウンロードして,記入の上,申請します。
記入要領等の詳細につきましては,マニュアルを参考にしてください。

申請書類の申請先は,以下の通りです。
角形2号封筒(角2封筒:240ミリ×332ミリ)に「申請書類在中」と表書きしてください。
なお、提出された書類は返却いたしません。

〒104-0033 東京都中央区新川1-11-14
(社)日本図書館協会 認定司書審査会 宛


書類一式は,以下のとおりです。
(1) 「日本図書館協会認定司書」申請書
(2) 履歴書
(3) 司書資格の取得を証明するもの
(4) 研修受講等記録票(可能な範囲でその証明となる書類等を添付してください。)
(5) 著作(複製物による提出可)とその書誌事項を記載したもの
(6)審査料振込先通知用封筒
(長3定形封筒(A4(210×297)の3折(210×99)が入る。返信先明記のこと )
(7)審査結果通知用封筒
(長3定形封筒 。返信先明記のこと )



5 費用
審査料7,000円と,協会個人会員は認定料20,000円,協会個人会員以外は認定料110,000円とがかかります。
なお,2008年度に実施した予備審査に応募された方は,2012年度までの最初の申請において審査料が免除されます。

申請を審査会が受け付け後,申請者あてに当該費用の銀行への振り込み金額と口座番号を連絡しますので,期日までに納付してください。


6 申請受付期間
平成22年11月1日(月)から11月30日(火)までの1か月間で,郵送のみの受け付けとなります。


7 今後の予定
平成22年12月から平成23年1月に審査会による審査を行い,2月に審査結果の通知,認定司書の名簿発表,3月に認定証交付の予定です。