第28期目録委員会記録 No.3
第3回委員会

日時:2001年 6月23日(土) 14時〜17時
場所:日本図書館協会5階会議室
出席者:永田委員長、乙骨、酒井、原井、古川、堀井、増井、室橋、横山
<事務局>磯部

[配付資料]
1.NCR2001Rへの訂正一覧
(4ページ−A4)(事務局)
2.『日本目録規則1987年版改訂2版』標題紙・目次 初校ゲラ
(4ページ−A4)(事務局)
3.『同』目録委員会(第25〜27期)報告 初校
(5ページ−A4)(永田委員長)
4.『同』索引 初校ゲラ
(19ページ−A4)(事務局)
5.『同』付録6用語解説 初校ゲラ
(21ページ−A4)(事務局)
6.第13章継続資料 13.0通則、13.1タイトルと責任表示に関する事項
(8,5ページ−A4)(原井委員)

[連絡事項]
1.『日本目録規則1987年版改訂2版』について
・今回改訂版の名称は、前回94年版がすでに改訂版であり、これに修正あるいは補訂という用語をさらに重ねることを避けたこと、大枠としての1987年版からは大きな変化はないこと、また、今後の第13章の改訂も視野に入れ、『日本目録規則1987年版改訂2版』とすることとした。
・英文タイトルはすでに決めたとおり。
・発行は8月上旬、価格は本体価格3,500円であり、表紙の色は変更する予定である。
・『同』目録委員会(第25〜27期)報告に、当該版についてのコメントを含めるため、最終フレーズを追加した。

[検討事項]
1.『日本目録規則1987年版改訂2版』索引及び用語解説について
 前回検討した訂正を議事録により確認しながら挿入したが、その最終確認及び検討を行った。
・索引中の特定資料種別の下にページの表示が2箇所あるが、ともにそれを含む項目ごと削除することとした。
・細部のインデンション等については事務局と調整する。
・用語解説は各自点検し、問題があれば事務局に連絡する。
・今回、版を改めることの通知を行う必要があり、特に改訂2版が、旧版+第9章に等しいので、その点を告示すること、また訂正一覧をホームページに掲載することとする。さらに報告の最終フレーズをもとに訂正をつけた形で、図書館雑誌8月号に、囲み記事と広告を載せることとした。

2.「ISBD(CR)に対する疑問」について
前回配布した、古川委員作成の「ISBD(CR)に対する疑問」に沿って、次のように討議を行った。
(ヨミについて)
はじめに、関連する問題として、書誌記述におけるヨミについて取り上げた。
・ヨミは、もとの資料に内在はしているがstatementとしてはないものであり、一方 検索用の項目としてコントロールされている情報でもないが、漢字表記の多様性のために、検索を容易にするアクセス機能を持ち、排列の要素ともなっている。
・サーチエンジン自体が、翻字機能を持つこともあるので、記述にヨミを入れることの意義を明確にする必要がある。
・国際交流の意味からアルファベット圏での利用のためローマ字の需要は伸びる可能性があり、ヨミとして記述の基準に入れることは難しいが、記述において漢字が扱えない場合などに、transliterationあるいはtranscriptionとして入れることは可能ではないか。
(各条項について)
 以下のことについて訂正・追加等を提案することとし、永田委員長と古川委員により、文面を作成し、来週にも送付する予定である。
・0.2 analytical title-page(0.5.2 )を加える。
・0.5 情報の基盤(0.5.3 )と情報源( 0.5前文、0.5.1、0.5.2 )の順序を入れ替える。
・0.5.4 0.5の情報源とは、異質の大きな問題であるので、別項目とし0.6に格上げする。
・0.5.4.2.1 刊行団体の名称変更について、majorとminorの区別があること、またminorの例( 1.5.5、7.1.4.4 )への参照が必要である。
・規定の変更に伴う用例がほしい。
・用例の誤りについては指摘する。

3.第13章について
 13.0通則及び13.1タイトルと責任表示に関する事項について、以下のような討議を行った。
・タイトルの変遷において変化がある場合、主要な変化と軽微な変化をまず定義し、また、記録を変えることを変更とするなど、これらの用語を明確に使い分ける必要がある。
・13.0.2.2で、書誌レベルとして、継続刊行レベルを入れた。
・13.0.3.0(記述の基盤)を新たに項目として追加した。
・第1章からの取り込みについては、一般的な部分は第9章で検討済みと考え、それにあわせている。
・13.1.5責任表示はこれまで簡略であり、編者以外は念頭に置かれていなかったと考えられ、またあまり重要視されていなかったが、記録の目的等を、明確に示すこととする。
・13.1.5.1にある、ルーズリーフについての部分は、AACR2からのものであるが、この形に揃えてよいか議論の余地がある。
・13.1.5.3には、責任表示の変更により、本タイトルが変更となることについて追加した。 
・タイトルが同じであっても、他の媒体に変わったときは、major change になるのか。 書誌データを新たに作るための基準を、ここではなく、0.6あるいはもう少し前に入れる必要がある。ISBD(CR)では0.5.4.2にphysical medium changeを含む条件を示している。

◎次回委員会は7月28日(土)に開催の予定。