第27期目録委員会記録 No.20
第20回委員会
 
日時:2001年 3月31日(土) 14時〜17時
場所:日本図書館協会5階会議室
出席者:永田委員長、古川、和中、増井
<事務局>磯部

[配付資料]

1.ロンドンにおける2000年9月13-15日のJSCの記録から
(2ページ−A4)(古川委員)
2.Joint Steering Committee for Revision of Anglo-American Cataloguing Rules News & Announcement
(4ページ−A4)(古川委員)
3.『ウェブOpacの原理と技法』(仮題)第2章1.から3.
(15ページ−A4)(古川委員)
4.『ウェブOpacの原理と技法』(仮題)第1章1.から3.
(15ページ、18ページ−A4)(乙骨委員(別送)
5.『日本目録規則1987年版改訂版』に対する私見(渡部満彦、東横学園短期大学紀要 1994)及び関連のメール
(13ページ、1枚−A4)(古川委員)

[連絡事項]

1.今後の委員会のあり方について
・JLA21世紀検討会の報告については、「図書館雑誌」3月号にまとめられ、任期の制限、委員会の再編、公募枠などがあげられている。
・委員会のいろいろな問題、例えば任期による交代が有効な場合とそうでない場合があることや協会活動のあり方について、委員会の集合体で考えていったらよいのではないか。
・5月の総会に向けて委員会の報告を委員長がまとめる予定である。
[検討事項]
1.ロンドンにおける2000年9月13-15日のJSCの記録について
・Multi-partとIntegratingの位置づけが今後検討され、影響を与えそうである。
・また、Revising AACR2 to Accommodate Seriality : Rule Revision Proposalsにおけるserialの定義にusuallyという用語が加えられたことにより、終期を予定した逐次刊行物も対象となることが明確になった。
2.『ウェブOPACの原理と技法』(仮題)について
『ウェブOPACの原理と技法』については、時間の関係もあり、これまで文案を提出した4名を中心として原稿を取りまとめることとし、それに引き続き第2章前半について古川委員作成の目次及び原稿案から1〜3の検討を行い、また、関連してWeb Opacの意味合いを確かめその点から全体構成を見直した。なお、乙骨委員の第1章の改訂稿が別途送付されている。
(1−4書誌的記録)
・「最少の具体物を覆うタイトル」という語は「具体物」は「個体」などの用語に変え、「覆う」は「付けられた」のほうがよいのではないか。
・1980年代の後半に提唱され始めた、という部分はウィルソンの説であることを明確にしたほうがよい。
・(3)コード化情報についてはアクセスポイントという扱い方をしてもよいのではないか。
(2−1媒体と作業形態の変遷)
・3)多様化の時代では、MARC21についても言及したほうがよいのではないか。
・4)オンライン目録の時代では、オンライン目録になった時点で目録は作成と利用が分かれたこと、従ってここの部分は執筆者と読む人のイメージが違ってくる可能性があることが指摘され、作成の観点からと利用の観点からを、オンライン目録以降書き分けて欲しいとの意見があった。
(2−2目録の現状)
・ネットワーク環境においてWeb OpacはOpacの整形したものではなく、ハイパーリンクによって、目録同士の関連づけや、現物とのつなぎをつけ、またZ39.50によるOPAC同士のリンクを可能とするものである。
・これに関連して、第3章は、電子資料特にネットワーク情報資源をどのようにWeb Opacに取り込むかという問題でつながる。(例としてCORC)。
・Desleyの目録理論はネットワーク環境化の目録を考えている。データそのものとアプリケーションで目録をどう見せるか。またPortal との関わりもある。
・圧倒的な情報資源の出現に対して、図書館はそれをカバーできていないため、ISBD(ER)を作成したが、AACR2の0.24との矛盾がある。つまり、データ基準に矛盾が出来しているし、一方では、電子資料を記述するデータ項目にも不足があるようだ(リンクや権利関係)。
・Web Opacは目録とOriginal Resourceをつなぐものであり、複数のOriginal Resourceを見比べることもZ39.50などにより行うことができる。ネットワーク環境で目録は変るということをいわなくてはならない。ネットワーク情報資源が出てきて目録そのものの見直しや目録の再編成のためのモデリングが必要となった(Functional Requirement)。
(3−5我が国における状況)
・目録規則の現状も必要ではないか
・3−4と3−5を入れ替えてもよいか。
・和中委員の分担に関して、モデル化のあとに、実現の手段として典拠を入れてはどうかとの提案があった。また、乙骨委員の原稿への意見については、個別に連絡をとることとした。
・機関のホームページの画面を掲載する場合は許可をとる必要があり、事務局によりメールでとってもらうとありがたい。
・出版委員会からの、現在の仮題をよりわかりやすく売れるものにしたほうがよいとの意見に対して、異存はなく、再度検討することとした。
3.渡部満彦氏の論文について
・主としてテクニカル・タームと書誌階層に関わる指摘である。古川委員宛のメール内容については、協会での論文授受の時点等の確認を行うこととした。
 
◎次回委員会は4月28日(土)に開催の予定。