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十勝沖地震による図書館の被害状況


 9月26日以降に起きた平成15年十勝沖地震について,日図協事務局は北海道立図書館や各図書館にお見舞いとともに状況について尋ねた。以下は北海道立図書館の「十勝沖地震に係る各管内図書館及び公民館等被災状況 15.10 業務課」と事務局で問い合わせた内容をまとめたものである。道立図書館は,被害甚大2館,1日休館3館,2日休館2館とまとめている。

〔釧路管内〕

  • 釧路市 : 書架から図書が1万冊前後散乱。内装はがれ,天井剥離,外壁タイルのひび,空気ダクト破損。
  • 厚岸町 : 内部亀裂(1F18か所,2F5か所)。
  • 音別町 : 浄化槽破損(放流ポンプ接続管断裂および砂流入によりポンプ停止)。玄関前インターロッキング,施設周囲縁石の隆起,陥没。

〔根室管内〕

  • 根室市 : 資料4000冊散乱。
  • 標津町 : 資料散乱,建物被害なし。

〔十勝管内〕

  • 帯広市 : 1F児童室・2F資料室書架倒壊。郷土資料室資料散乱。復旧のため2日間休館。郷土資料室は3日間閉鎖。天井および壁面に亀裂。分室で被害大で現在閉館中(開館見通し立たず)。
  • 幕別町 : 資料10万冊散乱。
  • 豊頃町 : 開架資料散乱。

〔日高管内〕

  • 浦河町 : 閉架図書散乱,断水のため2日間休館。施設BFロビーに亀裂(2m)。
  • 様似町 : 防炎用カーテン脱落。1日休館。
  • 三石町,新冠町 : 1日休館。
  • 門別町 : 暖房用温水管破断,資料が濡れる等被害。1日休館。
  • 静内町 : 施設傾斜,書架倒壊,壁面亀裂,断水。復旧および開館見通し立たず。

〔胆振管内〕

  • 鵡川町 : 木製書架2台倒壊。

 

 

 


国立国会図書館 資料保存講演会の開催


 1966年,フィレンツェを流れるアルノ川が氾濫した際にユネスコが中心となった歴史的な修復事業が行われました。この事業に英国チームの一員として参加し,その後米国議会図書館等で資料保存に携わったクリストファー・クラークソン氏をお迎えして,フィレンツェの大水害から現在にいたる資料保存の技術と考え方について講演をしていただきます。また,ボードリアン図書館修補製本課主任ロバート・ミンチ氏から,同館における資料保存の現状についてもお話しいただきます。

日時・会場 : 12月5日(金)1330-1630 国立国会図書館新館講堂(東京本館)/12月8日(月)1330-1630 国立国会図書館関西館第1研修室

※同一内容,通訳付き

内容 : ボードリアン図書館の資料保存(ロバート・ミンチ : オックスフォード大学ボードリアン図書館資料保存部修補製本課主任),フィレンツェ大水害とその後の資料保存の発展(クリストファー・クラークソン : 元オックスフォード大学ボードリアン図書館資料保存部長)

申込方法 : 葉書,FAX,E-mailのいずれかの方法で,希望日,氏名,所属機関,所在地,電話番号を明記の上,11月21日(金)までに下記までお申し込みください。12月5日分は先着200名まで受け付けます。12月8日分は参加人数によって会場を関西館内の別の場所に変更することがあります。

〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1 国立国会図書館収集部資料保存課 FAX.03-3592-0783 E-mail : hozonka@ndl.go.jp

問合先 : 国立国会図書館収集部資料保存課 TEL.03-3506-3356(直通)

 

 

 


図書館雑誌 2003年11月号

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