第21回図書館利用教育実践セミナー(in 名古屋)の開催報告

情報リテラシー教育の理論に関する講演と各館種の事例報告からなるプログラム

―東京,京都に続き,名古屋で初開催―
春田和男(東京家政大学)

日本図書館協会(企画運営:図書館利用教育委員会)では,2017年3月12日,椙山女学園大学 中央図書館で標記のセミナーを開催した。名古屋での開催は初めてである。

 今回のテーマは「館種を越えた情報リテラシー教育の枠組みづくりに向けて生涯にわたって学びを支える図書館―実践と理論の融合をめざして―」である。委員長による開催の趣旨説明ののち,基調講演と事例報告が行われた。

 基調講演では,瀬戸口誠氏(梅花女子大学文化表現学部)が「『高等教育のための情報リテラシーの枠組み』にみる情報リテラシーの位置づけ」と題し,情報リテラシー教育に関する理論的な説明を行っている。
事例報告では,鈴木崇文氏(名古屋市鶴舞中央図書館)による「名古屋市図書館の児童サービスと利用者教育の試み」の報告や,家城清美氏(同志社大学社会学部嘱託講師)による「学校図書館の情報リテラシー教育と大学での情報リテラシー教育:二つの情報リテラシー教育を実践して」と題する報告が行われている。

 その後,質疑応答と意見交換が行われた。最後に,希望者のみ,会場校の大学図書館の見学ツアーを実施した。セミナーの参加者は,各館種の図書館職員など36名である。参加者のアンケートでは「大変勉強になった」などの意見が寄せられた。

    

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