第12回図書館利用教育実践セミナーの報告

健康・医療情報は,市民の「命を守る情報リテラシー」
 ―わかりやすい講演内容と好評!―

春田和男(筑波大学大学院生)

日本図書館協会(企画・運営:図書館利用教育委員会)は,7月18日, 同協会の研修室で,第12回図書館利用教育実践セミナーを開催した。今回は,青木玲子氏(埼玉県立男女共同参画推進センター)と和田佳代子氏(昭和大学)を講師に迎え,「市民のための情報リテラシー講座の運営~健康・医療情報の提供を事例として」と題して,講演が行われた。

講演では,まず,青木氏が,埼玉県男女共同参画推進センターでの取り組みをもとに,市民向けの情報リテラシー講座の企画・運営のノウハウを示した。次いで,和田氏は,一般市民に対して医学情報の検索セミナーを行うときのポイント,自分や身近な人が病気になったときの健康・医療情報の探し方について詳細に解説した。講演後には,講師と受講者との間で,質疑応答が活発に行われた。

このセミナーには,各館種の図書館員を中心に39名が参加した。受講者に対するアンケートの集計結果は次のとおりである。青木氏の講演については,「良かった」が64.3%,「まあ良かった」が17.9%である。
和田氏の講演については,「良かった」が92.9%,「まあ良かった」が7.1%である。両者とも,アンケート回答者の8割以上から,良いという評価を得た。自由記述欄には,「講座の企画の立ち上げから運営までの流れがよくわかった」「わかりやすく,配付資料も充実していて良かった」などの感想が寄せられた。

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