====================================================<2011/6/1発信>   JLAメールマガジン 第555号 =====================================================================  編集発行:社団法人 日本図書館協会   Copyright,2011 Japan Library Association  無断転載転送を禁じます    JLAホームページアドレス http://www.jla.or.jp/ ===================================================================== ▼目次▼  ■図書館界ニュース  ■新聞記事より  ■集会等のお知らせ  ■求人情報 ---------------------------------------------------------------------- ◆図書館界ニュース ○日本図書館協会の新しい定款が決定  日本図書館協会は5月27日に開催した総会で公益法人移行後の新しい定款を  決定した。併せて法人移行時に必要となる会員・会費、代議員選出、理事等  選任などの規程についても決定した。また移行時の役員等の選出についての  経過措置についても決定した。  今後これに決定に基づき内閣府等とのヒアリングが行われ、来年の総会で正  式に申請する予定となる。  なお理事会では理事長、常務理事の互選を行い、理事長に引続き塩見昇氏を、  常務理事に大滝則忠、小形亮、小池信彦、谷口豊、常世田良、西野一夫、西  村彩枝子、森茜、山本宏義の各氏のほか、山本順一、森口純、田村俊作、石  田孝夫、高橋恵美子、鈴木良雄、の各部会長、および国立国会図書館代表の  奥山裕之氏を選出した。事務局長には松岡要氏が指名され、同意した。常務  理事会は18名で構成し、新公益法人移行にふさわしく、事業を分担して執行  することとなる。 ○認定司書の認定証交付  5月27日の総会後、日本図書館協会研修室で日本図書館協会認定司書の認定  証交付式が行われた。第1回認定司書37人のうち13人が出席。塩見日本図  書館協会理事長より一人ひとりに認定証が手渡された。 ○「Help Toshokan」第1期図書館支援隊、支援活動無事終了  5月26日〜29日まで行われた「Help Toshokan」第4回図書館支援隊は、無事  任務を果たし帰京した。メンバーは東京から出発した10名に加え、大阪や現  地仙台から気仙沼に合流したメンバー11名の総勢21名で、これまでの支援隊  最大の規模となった。矢崎省三、永井里子、高瀬伸也、小形克弘、山内朋実、  森下芳則、篠崎尚子、椿山直子、小林弥栄子、石倉雅子(協会に集合、東京  から出発)、赤星正子、赤星憲克、(大阪から参加、現地で合流)、川端英  子、伊藤俊子、佐々木博美、竹丸富子、高梨富佐、草刈明美、平形ひろみ  (現地仙台から参加、現地で合流)、西野一夫、椎原綾子(東京から参加、  現地で合流)の各氏。これまでの支援活動と同様、気仙沼図書館の指示に基  づき、活動を行ったが、今回はフェリーで湾を渡り、気仙沼対岸の大島の学  校、保育所などで、児童書の配本、読み聞かせ、パネルシアターなどを行っ  た。(↓第4回被災地訪問ボランティアレポート参照)  今回の第4回目の支援活動で、「Help-Toshokan」図書館支援隊の活動の第1  期(4月〜5月)は無事終了した。第1期の支援活動に参加したのは、下見  (4月7日〜9日)3名、第1回(4月22日〜25日)7名、第2回(5月12日〜15日)  8名、第3回(5月19日〜22日)10名に今回の21名の参加、延べ49名であった。  今後6月以降は、第2期支援活動を行っていく。第1期の支援活動を踏襲し、  支援地域を拡大していくほか、図書館再開のための個別図書館の要請に応え  ていくことや資料修理ボランティアの派遣などを行っていく予定。詳細が決  まり次第、メルマガ等でお知らせしていく。 ○緊急集会「東日本大震災状況報告−各地の図書館がいまなすべきことは何か」  開催  5月26日(木)夜、標記集まりが日本図書館協会研修室で開かれ、多くの人  が参加した。集会は、「図書館被災の現状と復旧支援」(高橋俊也 キハラ  株式会社)、「岩手、宮城における図書館被災の現状−沿岸部の調査から」  (川島宏 株式会社栗原研究室)、「図書館支援の現状−saveMLAKの調査か  ら」(岡本真 saveSMLKプロジェクト)の3人がそれぞれの立場から報告を  行った。また、集会で発表された写真を含む被災地図書館の写真展示が、25  日から協会1階ロビーで行われている。 ○政府の「夏期の電力需給対策」  政府は5月13日の電力需給緊急対策本部において「夏期の電力需給対策」を  決定した。その内容について文部科学省から情報提供があった。  http://www.meti.go.jp/earthquake/electricity_supply/0325_electricity_supply.html  需要抑制の目標は、次のようにとなっている。  ・東京・東北電力管内全域において目標とする需要抑制率を▲15%とする。  ・大口需要家・小口需要家・家庭の部門毎の需要抑制の目標については、均  一に▲15%とする。   ○『海の魚大図鑑』に造本装幀コンクール日本図書館協会賞授賞  4月20日行われた第45回造本装幀コンクールの審査の結果がこのほど発表さ  れた。日本図書館協会賞には、日東書院本社刊行の『海の魚大図鑑』(装幀  はCycle Design、印刷製本は凸版印刷)が選ばれた。内容の面白さ、豊かさ  とともに、堅牢な造本、美しい装幀であり、多くの人が利用する図書館の蔵  書とするにふさわしいと推された。  最優秀の文部科学大臣賞、経済産業大臣賞、東京都知事賞はそれぞれ、『も  うすぐ絶滅するという紙の書物について』(阪急コミュニケーションズ刊行)、  『石元泰博 桂離宮』(六耀社刊行)、『石元泰博−写真という思考』(武  蔵野美術大学出版局)が選ばれた。 ○読書推進運動協議会が記念のCD-ROMを刊行  社団法人読書推進運動協議会は2009年11月に創立50周年を迎え、その記念事  業としてこのほど『読書推進運動協議会の50年』をCD-ROMを刊行した。野間  読書推進賞、全国有料読書グループ表彰、成人の日読書のすすめ、新社会人  読書のすすめ、若い人に贈る読書のすすめ、敬老の日読書のすすめなどの全  記録が収録されている。本編は夏に刊行される予定である。  なお同協議会は5月30日総会を開き、新たな役員体制を決めた。亡くなられ  た野間佐和子会長の後任に小峰紀雄氏(小峰書店社長)が、副会長に栗原均  氏(日本図書館協会顧問)がそれぞれ就いた。 <第4回被災地訪問ボランティアレポート>--永井里子(島田市立金谷図書館) 今回は、第一次(4〜5月期)最後の支援活動である。 5月26日(木) 日本図書館協会を出発。車内では自己紹介や雑談をしながら目的地気仙沼を目 指す。被災地が近づくにつれ、車外の光景にただただ言葉を失い、皆が無口に なっていく。TV画面の枠の中だけで見ていた景色が見渡す限り広がっており、 ことの深刻さを改めて認識する。 5月27日(金) 気仙沼図書館で寄贈本の詰込作業を行った後、大島を目指す。大島着後、合流 してくださった『宮城親子読書をすすめる会』『仙台市民図書館グループ』の 皆さんと共に、おはなし会に向かう。崎浜保育所、くぐなり保育所の2会場に 分かれる。10時過ぎ、大島小学校に集合。地震から2か月間、地域の方々の心身 のケアに当たられていた医療チームの皆さんの解団式の後、本の贈呈式をして いただく。式後は、各学年に分かれ、教室でおはなし会を行う。子どもたちは、 とても純朴で優しい笑顔を私達に向けてくれる。港で見た瓦礫の中に、上靴や 教科書、絵本などがあった事を思い出す。大島中学校へ本を寄贈した後、大島 公民館内にある図書館へ。木製の書架は棚が外れ、本はすべて床に散乱してし まったそうだ。大島開発総合センターの避難所に向かうが、天気の良い日中で あったため外出されている方が多く、おはなし会はせずに戻る。 5月28日(土) 雨の中、本吉図書館に向かう。全部で10人の子がおはなし会に参加。内容は、 絵本のよみきかせ、パネルシアター、手袋人形、語り等。午後は、仙扇寺の避 難所にておはなし会。絵本・大型絵本のよみきかせ、紙芝居、パネルシアター、 折り紙、牛乳パックのサイコロ作り等を行う。お手玉は、大人の方にも大好評。 子どもたちが『こどもカフェ』を開いてくれ、飲み物、お菓子を振舞ってくれ る。ボランティアに来たのに、こちらがお世話になってしまい、申し訳ない気 持ちになる。その後は、清涼院の避難所へ。 5月29日(日) 気仙沼市を出発。登米市、仙台市、名取市を通り、5月28日にオープンしたば かりの岩沼市民図書館を訪問。台風の影響で外は大雨。被災地への影響を心配 しつつ帰路に着く。 --------------------------------伊藤俊子(みやぎ親子読書をすすめる会) 気仙沼市内に入って見た光景、港の家々、そして船から見える海岸の建物、木 々などは、写真で見て想像していた以上の悲惨な情景だった。そんな風景に驚 きながら約20分、大島浦の浜港に着いて目に飛び込んできたのは瓦礫の山、お 店が並び賑わっていた面影はどこにもなく、ただ土台だけが見える広場の船着 き場に化していた。大きな観光船が2隻、繋がれていた岸壁と共に10m位移動し て乗り上げていたのには驚いた。津波の恐ろしさを改めて思い知らされた。 大島内陸部の崎浜保育所の子どもたちはとても元気だった。おはなし、絵本、 紙芝居、パネルシアター、てぶくろ人形などのプログラムに声をあげて楽しん でくれた。終了後、段ボール1箱の絵本を手渡した。子どもたちは満面の笑顔 で「タッチ!」「タッチ!」と手をふれて別れを惜しんでくれた。しかしこの 津波で保育所の子ども1人が自宅に帰った後亡くなったとのこと、幼い命を失っ た職員の悲しみが胸をつく。 ゆっくりさよならする時間もなく大島小学校に向かった。日本図書館協会から の絵本の贈呈式が行われ、続いて各学年に分かれてのおはなし会が30分。私た ちの担当は5・6年生、おはなし、絵本、紙芝居、手あそびなどを届けた。保育 所とは違い、とてもおとなしい雰囲気であったが、物語の世界などを楽しんで もらえたのではないだろうか。小さな小鳥の指人形で展開するからくりは、 「指を変えているんだ!」などの声も聞かれ面白がってもらえたようだ。 気仙沼にもどり、図書館を訪問。教育長がおいでだったのでお話をうかがう。 開館はしているが貸出しがまだできない状況だった。県内の図書館員3人も同 行していたので、いろいろ話し合っていたようだ。 今回参加して、全国各地から何回もお出で下さり、図書の寄贈やおはなし会の 実施など、協会の方々の心温かいご支援を知ることができ、ご一緒できたこと をうれしく思った。そして、再起への長い道のり、私たちにできることを積み 重ねようと確認する機会となった。美しい大島に復興し、みなさんにまたお出 でいただき、ロープウエイで亀山山頂から太平洋を眺め、おいしい海の幸を堪 能していただける日が訪れるのは、何年先になるのだろうか。   ---------------------------------------------------------------------- ◆新聞記事より(地域版含む) ○子どもの読書推進を 平田村教委、計画まとめる(福島民報5/9) ○企業名入りカバー 協賛金で雑誌を購入 坂戸市立中央図書館(埼玉5/9) ○視覚障害者向け機器を貸し出し 善通寺市立図書館(四国5/9) ○三鷹市から友情の本 矢吹 蔵書の一部3738冊届く 矢吹中、町図書館に配  布(福島民報5/10) ○〔図書館 出会いの広場〕[鳥取]県図書館協会設立20年記念誌を刊行 (日本海5/10) ○学校司書2人増員 熊野町(中国5/10) ○読書の楽しみは失わせない 小学校に場所移しオープン 宮城・女川「絵本  館」(河北新報5/12) ○被災地の状況詳しく 徳島県立図書館 本誌など3紙閲覧サービス (福島民報5/12) ○〔ワイド石川〕広々 郷土学ぶ新拠点 金沢海みらい図書館 21日開館   6千個の円窓びっしり ものづくりや海運資料充実(北国5/12) ○調べたり発見する場に 読書活動で表彰の西小3年生 市立図書館を見学  亀山(伊勢5/12) ○ネットに蔵書 兵庫文学館 本の小径、散策ガイド新設 初回は須磨 史  跡や文学碑掲載(神戸5/12) ○読書で育て「臼杵っこ」 弥生子、吉四六を活用 市民総ぐるみで朝読  市教委 3カ年で 郷土愛培うプラン(大分合同5/12) ○来館200万人に 新潟・南区[白根図書館](新潟日報5/13) ○浅野家資料に雨水 広島市中央図書館の200点(中国5/13) ○「読育」で生きる力を 三条市 第2次子ども読書計画策定 図書館利用を  啓発(新潟日報5/14)   ---------------------------------------------------------------------- ◆集会等のお知らせ ○戦争と平和をめぐる子どもの本展  主催:子どもの本・九条の会  期日:2011年6月3日(木)〜6日(金)  会場:国立オリンピック記念青少年総合センター504・505号室  内容:400冊の児童書の展示。連日作家・画家・読み手・学芸員・司書のトーク。  参加費:無料 詳細HP:http://love.ap.teacup.com/kodomono  問合先:江森(TEL.080-5504-6168)きどのりこ(TEL.042-336-4201) ○むすびめ6月例会 図書館見学会  日時:2011年6月11日(土)集合時間13:40  見学先:府中市立中央図書館 集合場所:京王線府中駅北口改札口  詳細HP:http://www.musubime.net/  申込先:むすびめの会事務局(E-mail:staff★musubime.net) ○第16回東京の図書館をもっとよくする会総会  主催:東京の図書館をもっとよくする会  日時:2011年6月19日(日)13:15-17:00  会場:日本図書館協会2階研修室  内容:講演「東日本大震災と図書館」西野一夫氏(日本図書館協会東日本大震災   対策委員会),東京23区情勢報告,会の活動報告,会計報告,「1年の運動の進め方」   等の提案,各地の報告  参加費:100円(資料代)詳細HP:http://motto-library-new.cocolog-nifty.com/blog/  問合先:大澤(TEL.042-467-4716)池沢(TEL.042-765-3382) ○第62回北日本図書館大会秋田大会  主催:北日本図書館連盟,秋田県教育委員会,秋田県図書館協会  期日:2011年6月23日(木)〜24日(金)  会場:秋田市文化会館  テーマ:図書館が進むべき道を考える−震災復興に向けてこれから図書館が   すべきこと−  内容:基調講演,事例発表,シンポジウム等 参加費:2000円(資料費)  申込・問合先:秋田県立図書館企画・広報班(TEL.018-866-8400   E-mail:kikaku★apl.pref.akita.jp)  図書館イベントカレンダーは下記でご覧ください。  http://www.jla.or.jp/calendar.html   ---------------------------------------------------------------------- ◆求人情報 ○大阪教育大学附属図書館(本館) 非常勤職員:1名  応募締切:2011年6月24日(金)必着 ○日外アソシエーツ株式会社 契約社員:若干名  応募締切:2011年6月30日(木)  求人情報の詳しいことは下記でご覧ください。  http://www.jla.or.jp/job.htm ============================================================no.555END= 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