====================================================<2010/3/10発信>   JLAメールマガジン 第494号 =====================================================================  編集発行:社団法人 日本図書館協会   Copyright,2010 Japan Library Association  無断転載転送を禁じます    JLAホームページアドレス http://www.jla.or.jp/ ===================================================================== ▼目次▼  ■図書館界ニュース  ■新聞記事より  ■集会等のお知らせ  ■求人情報  ■『図書館雑誌』3月号のお知らせ  ■JLAからのお知らせ --------------------------------------------------------------------- ◆図書館界ニュース ○国立国会図書館が「日本全国書誌の在り方に関する検討会議」を開催  国立国会図書館は3月3日関係者を集め「日本全国書誌の在り方に関する検討  会議」を開催した。長尾館長は、国立国会図書館は法に規定された重要な事  業としての全国書誌Japan MARC(以下,J/MARC)の充実に努めてきた、国民  読書年にあたりその健全な発展につなげていくためにご意見をお聞きしたい  と、会議の趣旨を述べた。同館からはJ/MARCの現状が報告され、そのなかで世  界52か国が全国書誌を作成、うち出版情報や納本と結び付けたCIP(Cataloging   in Publication)を実施している国が25か国あるなど国際的な動向について  も紹介があった。  MARC作成企業から、それぞれの現状について報告があった後、出版、図書館  の団体から課題などについて発言があった。日本図書館協会は、網羅性・信  頼性のあるJ/MARCを日本の標準MARCとすること、J-BISCの販売や書籍データ  センターの発足・運営に関わったことなどについて述べ、民間MARCが多数あ  ることは資源の無駄につながる、J/MARCの提供はかなり早くなっているが、  現場の選定・発注・受入業務に資するよう一層の改善を求めたい、資料費の  削減のなか民間MARCを購入せざるを得ない実状からJ/MARCが出版のインフラ  として無償または低廉な価格で供給すべきことなどを提起した。全国公共図  書館協議会からは、多くの公共図書館で民間のMARCが利用されている現状や  MARC21などへの目配りについて、学校図書館協議会からはMARC購入の予算化  ができないために小中学校の図書館でのデータベース化が困難になっている  状況などの発言があった。  会議では最後に、J/MARCが出版・書誌情報の基本インフラとして機能するよ  う出版、流通、書店、図書館、書誌データ作成機関等が協力・連携を強化す  ること、およびその実現のために関係者による実務協議の場を設置する、と  の事項が確認された。  出席団体:日本図書館協会、全国公共図書館協議会、全国学校図書館協議会、  日本書籍出版協会、日本書店商業組合連合会、日本出版インフラセンター、  日本出版販売株式会社、株式会社トーハン、図書館流通センター、文字・活  字文化推進機構 ○過疎法改正案が参議院で可決、成立  過疎地域自立促進特別措置法の改正案は本日の参議院本会議で全会一致可決、  法案は成立した。法案は昨3月9日参議院総務委員会で審議され、日本図書館  協会が要請していた2点(1 かつて過疎債を活用してつくられた「読書施設」  など資料・情報提供機能をもつ施設について、自治体が図書館法に基づく条  例による図書館とする場合は、これを認めること。 2 老朽化した図書館の  改築にも過疎対策事業債を適用すること。本メールマガジン489号既報。)  については、自民、共産両党が質問、提案者などからは肯定的な答弁があっ  た。  自民党世耕弘成議員は、過疎債は新設だけでなく老朽化した図書館の建て替  えにも運用すべきだと質問、原口総務大臣は「改装や増築など古い図書館に  ついても適用できるよう運用する」と答弁をした。共産党の山下芳生議員は、  これまで過疎債の対象であって図書館と同じ機能を持つ生涯学習情報センター  として造ったところがある、こうしたところは図書館として位置づけられる  ようにすべきだと質問、提案者の谷公一衆議院議員は「過疎債や他の省庁の  補助金を財源として整備された図書館の衣替えについては、関係省庁等と協  議しながら判断すべきものであるが、我々としては基本的にしっかり支援で  きるような運用にしていただきたいと願っている」と答えた。  協会からは5名の役職員が傍聴した。 ○北海道教育委員会に指定管理者制度についての協会見解を送付  北海道立図書館は、道政策評価委員会の公共施設評価結果とそれに対する道  知事の評価により、指定管理者制度導入の検討対象となっている。道立図書  館協議会は直営とすべきとの意見書を館長に提出(本メールマガジン489号   2月3日配信)、地元では「北海道立図書館を考えるみんなの会」が発足し、  直営を求める署名運動が展開されている。  日本図書館協会は、都道府県立図書館の指定管理者制度導入は重要なことで  あると考え、先に明らかにした見解「公立図書館の指定管理者制度について」  を今日の状況に照らして若干修正し、道教育委員会に送付した。  見解:http://www.jla.or.jp/kenkai/index.html ○弱視の子どもたちための「白黒反転教科書」が実現へ  3月9日大活字文化普及協会は、民主党広野副幹事長、高井文部科学大臣政務  官秘書などを訪ね、小中高の各学校に通う弱視の児童・生徒のために「白黒  反転教科書」の採用を認めるよう要請した。2008年施行の教科書バリアフリ  ー法により、大活字の教科書の供給が教科書会社に課せられた。しかし弱視  者からは単なるフルカラー拡大文字の教科書よりも「白黒反転教科書」の方  が見やすいと、これを希望する意見が出ており、これも選択肢のひとつとし  て認めるよう要請したものである。  教科書を所管する文部科学省との事前折衝では、規格に沿わないとしていた  が、小中学生の一部の教科書について事実上認める方向性が示された。  拡大文字教科書は、その需要数から膨大な経費を教科書会社と国および地方  公共団体に負担させることになるが、「白黒反転教科書」は低廉なコストで  抑えられ、地方の教育委員会からは期待する声も出ている。大活字文化普及  協会には日本図書館協会も参画しており、要請に参加し、公共図書館等の実  状を踏まえた説明をした。(「白黒反転」本については、『出版ニュース』  2月下旬号市橋論文を参照。) ○協会理事会を開催  日本図書館協会は来年度の事業計画、予算を審議することを主要な議題とし  て、3月5日理事会を開催した。事業計画案は、国民読書年・図書館法制定  60周年の趣旨実現のための図書館振興、すべての館種の図書館員の専門性の  蓄積のための雇用安定、協会組織・財務の改善と公益認定法人の実現、の3  本を重点として提起した。予算案は、この間の原価低減、契約内容の見直し  による経費節減、借入金返済の見直しを反映した内容として提起した。  このほか、公益認定法人への移行について、役員のあり方と人数、選挙方法  など組織を中心とする方針案について審議した。また専門職員認定事業を実  施についても審議した。いずれの議案も来週17日行われる評議員会に諮るこ  とを了承した。   ○国民読書年のホームページを開設、  文部科学省は、広く一般に国民読書年について周知・普及を目指し、国民読  書年のホームページを開設した。>  トップページ:http://www.kokumindokusyo.mext.go.jp/ --------------------------------------------------------------------- ◆新聞記事より(地域版含む) ○視覚障害者向け蔵書検索HP 音声+簡単操作で便利に [大阪]府立中央図  書館 全盲司書ら開発(産経1/18) ○高齢者ら存続望む声 自動車図書館3月末で廃止 行財政改革の一環 「弱 者切り捨て」署名活動も検討 [名古屋市](中日1/28) ○江戸川区教委が活字離れ対策 小中学校に「読書科」 10年度 朝10分、年  間100日(毎日<東京>2/3) ○就活 面接や履歴書 本で 応援 [金沢市立]泉野図書館 県内企業名鑑も  そろえ 特設コーナー開設(北国2/13) ○学校図書館で蔵書検索 三好市 新年度から 順次システム導入(徳島2/13) ○51校5年間で最少 専任で正職員の県立高司書 図書購入費も減 図書館環  境依然厳しく [福島]県内高校生 「1冊も本読まない」減る 人気作家は  山田悠介氏(福島民報2/14) ○〔京リポート 10〕利用者拡大 さらに工夫 京都市立図書館20施設 IT  環境充実、お薦め本コーナー… 前年度比12%増 まだ伸びしろも 地道な  活動支えに(京都2/15) ○[徳島]県立図書館 来館者1000万人に(徳島2/17) ○携帯やネットで資料検索 高知市民図書館再開(読売<高知>2/17) ○減りゆく移動図書館 高崎市は今年で終了 本館利用者が増加 財政難の自 治体 実施は5市町に減少(読売2/18) ○学生の本離れ食い止めろ リニモ沿線5大学ネット "図書館の輪"奮闘 共  同購入6000冊 書店風に品ぞろえ(中日<なごや東>12/18) ○読書量増へ児童が司書に 出雲・今市小 29人が養成講座受ける 県内初   図書室の本探し手助け(山陰中央新報2/18) ○E3無料バスで公共施設を巡回 宮古島市が実証実験 来月末まで 図書館利  用の格差是正も(沖縄タイムス2/18) ○公文書電子化11年度から 政府方針 国立公文書館 検索・収集しやすく  (日経2/19) ○〔金曜トピック〕役割増す学校図書館員 新庄・15小中校に配置 読書意欲  を引き出す 課題は人件費(山形2/19) --------------------------------------------------------------------- ◆集会等のお知らせ ○講演会「ノルウェー、北欧における学術図書館の日本学サポート −オスロ   大学図書館の現状を中心に、北欧、欧州ネットワークの可能性を考える−」  日時:2010年3月24日(水)14:00-16:00  会場:国立国会図書館東京本館新館3階研修室  講師:マグヌスセン矢部直美氏(オスロ大学図書館日本・東アジア担当主題   専門司書)   募集人数:30名(先着順)参加費:無料 申込締切:3月23日(火)  詳細HP:http://www.ndl.go.jp/jp/event/events/oslolecture.html  申込・問合先:国立国会図書館総務部支部図書館・協力課協力係(〒100-8924   千代田区永田町1-10-1 TEL.03-3581-2331(代表)FAX.03-3508-2934   E-mail:lecture★ndl.go.jp) ○ドイツの図書館におけるデジタル化とグローバル化の先進的な取り組み   ドイツ・スタディーツアー報告会in京都 シンポジウム  日時:2010年3月25日(木)14:00-17:40  会場:ドイツ文化センター(京都)1Fホール  参加費:無料 申込期限:3月22日  詳細HP:http://www.goethe.de/ins/jp/kyo/ver/ja5738797v.htm  申込・問合先:ドイツ文化センター図書室(TEL.075-761-2188    bibl★kyoto.goethe.org) ○豊岡市立図書館創立70周年・新築開館10周年記念 2010国民読書年企画  「図書館を、もっともっと味わおう。」  日時:2010年3月28日(日)13:30-  会場:豊岡市立図書館(本館)2階・視聴覚講演室  先着順 入場無料  内容:記念講演・塩見昇氏(日本図書館協会理事長)  申込・問合先:豊岡市立図書館(TEL.0796-23-6151)  図書館イベントカレンダーは下記でご覧ください。  http://www.jla.or.jp/calendar.html  http://wwwsoc.nii.ac.jp/jla/calendar.html   --------------------------------------------------------------------- ◆『図書館雑誌』3月号(68ページ・定価980円)のお知らせ ○特集:学校図書館と協働する−チーム学校図書館  ・公共図書館と学校図書館の連携:新たな展望(平久江祐司)  ・公共図書館の現場から−公共図書館における学校教育支援と協働   (永利和則)  ・公共図書館と「連携」すること(高木享子)  ・ネットワークを生かした学校支援−白山市学校図書館支援センターの   取り組み(大橋留美子)  ・公共図書館の現場から−学校図書館との連携から子どもの読書環境を   考える:座間市の事例(三村敦美)  ・県域の高校図書館をつなぐ「埼玉県内高等学校Web-ISBN総合目録」を   正式稼働して(小野敏子)  ・よりよい連携のために−都道府県立図書館と高校図書館の連携に関す   る調査結果(太田克子)   --------------------------------------------------------------------- ◆求人情報 ○女子美術大学図書館(杉並キャンパス)平成22年度長期パートタイマー:2名  応募締切:2010年3月12日(金)必着 ○名古屋大学附属図書館 パートタイム勤務職員:1名  応募締切:2010年3月12日(金)必着 ○中央大学図書館 嘱託職員:1名  応募締切:2010年3月12日(金) ○(学)宝仙学園こども教育宝仙大学図書館 嘱託職員(司書):1名  応募締切:2010年3月12日(金)必着 ○東京海洋大学図書館 非常勤職員:1名  応募締切:2010年3月12日(金)必着 ○日仏会館研究センター図書室 非常勤職員:1名  応募締切:2010年3月15日(月)必着 ○慶應義塾中等部図書室 嘱託職員:1名  応募締切:2010年3月16日(火)必着 ○大阪府立男女共同参画・青少年センター情報ライブラリー   アルバイトスタッフ:若干名  応募締切:2010年3月16日(火)必着 ○大阪大学附属図書館生命科学図書館 非常勤職員:1名  応募締切:2010年3月23日(火)必着 ○国際医療福祉大学 職員:1名  応募締切:2010年3月26日(金)必着 ○京都大学東南アジア研究所図書室 事務補佐員:1名  応募締切:2010年4月5日(月)必着  求人情報の詳しいことは下記でご覧ください。  http://www.jla.or.jp/job.htm  http://wwwsoc.nii.ac.jp/jla/job.htm   --------------------------------------------------------------------- ○JLA新刊  よい図書館施設をつくる (JLA図書館実践シリーズ 13) 植松貞夫、冨江  伸治、柳瀬寛夫、川島宏、中井孝幸著 2010.3 125p B6判 定価1890円  ISBN978-4-8204-0914-4  専門資料論 新訂版 (JLA図書館情報学テキストシリーズII 8巻 三浦逸雄、  野末俊比古共編著 2010.3 140p B55判 定価1260円  ISBN978-4-8204-0924-3  JLA出版物:http://www.jla.or.jp/publish/bindex.html 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