=====================================================<2008/12/17発信>   JLAメールマガジン 第434号 =====================================================================  編集発行:社団法人 日本図書館協会   Copyright,2008 Japan Library Association  無断転載転送を禁じます    JLAホームページアドレス http://www.jla.or.jp/ ===================================================================== ▼目次▼  ■図書館界ニュース  ■新聞記事より  ■集会等のお知らせ  ■JLAからのお知らせ --------------------------------------------------------------------- ◆図書館界ニュース ○「BL図書」問題について調査  日本図書館協会図書館の自由委員会(西地区小委員会)は、堺市立図書館の  「BL(ボーイズラブ)図書」の青少年への提供制限の問題について11月29日  中間報告をまとめた。この問題は、市民からの指摘を受け、図書館が「BL図  書」の収集、提供を制限した問題であり、同委員会は10月10日同図書館を訪  れ事情を聴いた。  9月2日ある市民が青少年に好ましくないとの考えから「BL図書を購入した趣  旨や目的、またこれまでに購入した冊数及び購入費を教えてください」との  質問があった。これに対して堺市立図書館が、その経緯とともに、該当書を  書庫入れし、今後収集、青少年への提供を行わないと回答した。いずれも同  市のホームページの「市民の声」Q&Aに掲載された。その後、堺市の図書館  を考える会、図書館問題研究会、ヤングアダルトサービス研究会などから質  問が寄せられ、また特定図書排除に関する住民監査請求(11月4日)、上野  千鶴子氏ほかから堺市立図書館における特定図書排除に関する申し入れ書  (11月7日)が出された。  中間報告の中で自由委員会は、該当書を青少年に提供しないとしたこと、成  人であっても相互貸借による提供をしないことについて、「わいせつ出版物  であるとの判決が確定したもの」でない資料を成人にまで提供しないとする  ことは資料提供の自由に侵害であるとし、蔵書への批判に対しては、批判す  る側と別の意見を持つ側双方の意見を一堂に会して話し合う場を持ってほし  い、と述べている。  なお同館は18歳未満への貸出禁止を撤回した(朝日新聞2008.11.15)。 ○「24時間テレビ」による障害者サービス用機器の寄贈事業の公募  日本テレビ系列の「24時間テレビ」チャリティ委員会は昨年度に続き、図書  館に障害者サービス用機器を寄贈する事業を実施することを決めた。障害者  の情報アクセスを広げ、また図書館の障害者サービスの進展に寄与するとの  趣旨で行われるもので、日本図書館協会はこの趣旨に賛同し協力している。  具体的な作業は障害者サービス委員会が対応している。  寄贈を予定している機器は、拡大読書器、DAISY再生録音機、音声パソコン  等で、寄贈先図書館の選考は一定の基準を設け、行われるが、この事業に多  くの図書館が応募されることを願っている。  現在協会が過去に行った調査により一定以上の障害者サービスを実施してい  ると思われる図書館に対して案内等を送っているが、これに限らず広く応募  できる。ただし昨年度寄贈を受けた自治体は対象外である。  障害者サービスがなかなか普及しない状況にあるなか、マスコミ関係に注目  され、報道されることにより、多くの人に障害者サービスについての理解と  図書館サービスの幅の広さを知らせる機会ともなる。多くの図書館が応募さ  れることが期待される。  http://www.jla.or.jp/lsh/2008-24tv.html ○図書館振興財団が設立  文部科学省は11月19日、「図書館振興財団」の設立について許可した。設立  趣意書には“戦後、図書館法、学校図書館法を相次いで成立させ、図書館の  普及にも注力したが、現状では残念ながら人口比、GDP比等あらゆる比較に  おいて米国との差は相当の開きがある。特に近年の我が国経済の停滞は、国、  および地方自治体の財政悪化を招き、そのため、なかんずく設立基盤のほぼ  100%を公共機関に頼る公共図書館に対する投資は減少する一方である。し  かしながら、かかる状況下にあってもなお、私たちは図書館、特に公共図書  館への投資が加速される必要があると考える”と述べ、次の3点を活動目標  として挙げている。  1.民間資本の投資による公共図書館の建設。私立(企業立)図書館の事業化。  既に存在する企業内図書館の一般開放の促進、2.現状の公共図書館サービス  のレベルアップの応援、3.人材育成をはかる活動を助成して国家的知的戦略  の一端を探る。  なお理事長は石井昭(TRC会長)氏が就任、理事は植松貞夫(筑波大学大学  院教授)、相賀昌宏(小学館社長)、小城武彦(丸善社長)、北島義俊(大  日本印刷社長)、高山正也(国立公文書館理事)、野間佐和子(講談社社長)、  松原治(紀伊国屋書店会長)の各氏。事務局長は松田伊織氏。   ○「書籍寄付募集システム」が特許公報で公開  10月9日の特許公報に「書籍寄付募集システム」が公開された。図書館等の  人気のある書籍を自動的に検出し、一般から書籍寄付を募ることにより書籍  購入することなく貸出回転を向上させる、というものである。その解決手段  として、書籍貸出しの予約情報を格納した予約管理データベースから予約数  が所定の値より多い書籍について募集書籍一覧情報を作成する手段と、募集  書籍の寄付を求める内容の書籍寄付募集Webページを作成し閲覧可能とす  る手段と、募集書籍の寄付を求める内容の書籍寄付募集メールを作成し利用  者のメールアドレスに送信する手段と、募集書籍が寄付されたとき、寄付者  に付与されたポイントとを寄付者管理データベースに記録する手段と、募集  書籍が寄付されたとき、予約管理データベースを参照することにより最も古  い予約情報に係る利用者を抽出し、利用者管理データベースを参照すること  により利用者のメールアドレス宛に貸出し可能通知メールを送信する手段と  を有する、としている。 http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tokujitu.htm (出願番号: 特願2007-077622 公開番号:特開2008-242506 公開日:2008年10月09日) --------------------------------------------------------------------- ◆新聞記事より(地域版含む) ○「美波版ギネス」選定へ 「町内一」探そう 大きな動植物 美しい景色   日和佐図書・資料館 候補募集 年末に暫定1位決定(徳島11/12) ○〔モラルを問う〕弁償わずか 図書館お手上げ 鍋敷き代わり、食べ物のし  み… 蔵書悲惨(読売11/12夕) ○図書館サミット 豊島区が開催 マニフェスト提言へ(日経11/13)  http://www.city.toshima.lg.jp/koho/hodo/11129/011159.html ○多気図書館が移転1周年 新規登録者数が500人増 貸し出し図書数も倍増  (伊勢11/13) ○10代への読書支援考える 北日本図書館連盟 福島で研究協議会  (福島民報11/14) ○好評の喫茶室 来春本格開業 [新潟]県立図書館(新潟日報11/14) ○ボーイズラブ 書庫で管理 堺・図書館 18冊未満も貸し出し  (朝日<大阪>11/15) ○九大と本の貸借開始 唐津市近代図書館 専門書なども手軽に(佐賀11/19) ○真田図書館建設へ 上田市 来年度着工 2010年秋に完成予定 地域の特色  生かす構想 真田氏の文献 充実図る(信濃毎日<東信>11/20) ○視覚障害者向け録音図書の再生・録音 手のひらサイズ新製品 シナノケン  シ 「外出先で需要」(信濃毎日11/22) ○島尾初代分館長の[鹿児島]県立図書館奄美分館 半世紀の歴史24日に幕 新  設奄美図書館、床面積4倍に(南日本11/22) ○再開へ応援団設立 先月閉館「イトーヨーカドー子ども図書館」 きっかけ  はブログ 母親や元司書 あす「おはなし会」(秋田魁新報11/23) ○EU「電子図書館」 1300万件殺到 開館初日にパンク モナリザもカフカも  ジョイスにも会える(毎日11/25) ○〔進化する図書館〕4 映像・音楽…メディア集結 一口メモ 資料費に地  域格差(日経11/25夕) 〔同〕5 夜間は第2のオフィスに 一口メモ   蔵書数、日本多く(同11/26夕) ○職員録コピー不可も 元次官ら連続殺傷 [長野]県内図書館 対応を検討  (信濃毎日11/26) ○多くの図書館で閲覧可能 中央官庁「職員録」(日本海11/26) ○文字・活字文化推進機構 新たに「推進会議」発足 座長に建築家安藤忠雄  氏(新文化11/27) ○名簿閲覧停止広がる 「元次官宅図書館で調べた」 都立図書館も緊急措置   「知る権利」制限懸念も(日経11/27) ○都立図書館3館 360冊の閲覧休止 省庁職員資料(毎日11/27夕) ○旧厚生省資料閲覧 休止は「01年以前」 都教育庁が訂正  (毎日11/28) ○図書館振興財団スタート 50億円基金に年間8千万円助成(文化通信12/1) ○国会図書館の職員録 他省庁分も閲覧中止(朝日12/2) --------------------------------------------------------------------- ◆集会等のお知らせ ○図書館問題研究会第36回東北集会  主催:図書館問題研究会岩手・山形・宮城・福島支部  期日:2009年1月25日(日)13:00〜26日(月)12:00  会場:つなぎ温泉 清温荘  テーマ:変化する東北の図書館  内容:発表,図書館法改正ミニ学習会,アイーナ(県立図書館同居)見学ツアー等  参加費:10000円(全日参加・1泊2食)  申込方法:住所,氏名,男女の別,連絡先住所,TEL,所属,アイーナツアー参加希望の   有無,送迎バス利用希望の有無を明記してE-mail,郵送,FAXで申込。  申込・問合先:片野裕嗣(一関市立川崎図書館内 iwate36★nifmail.jp 〒029-0202   一関市川崎町薄衣字諏訪前7-1 TEL.0191-43-4123 FAX.0191-43-3273) ○図書館スタッフのための図書館の仕事のツボ(非常勤・委託スタッフのための   図書館連続講座)2008年度第6回  主催:図書館問題研究会東京支部,図書館スタッフ交流会  日時:2009年1月26日(月)13:30-17:00  会場:港区立新橋福祉会館  内容:「図書を選ぶ−選書の実際」豊田高広氏(静岡市立図書館職員)  対象:都内近県の公立図書館で働く非正規職員,委託スタッフの方  参加費:500円(会員無料)事前申込不要  問合先:小形亮(TEL.080-5445-6497) ○大学図書館問題研究会近畿4支部新春合同例会  日時:2009年2月1日(日)14:30-16:30  会場:ドーンセンター5階特別会議室(大阪府立女性総合センター)  内容:「公共図書館の運営と施設−田原市中央図書館を例に−」森下芳則氏  (田原市中央図書館長)  参加費:無料  問合先:大図研大阪支部事務局・村上(murak★kulib.kyoto-u.ac.jp) ○自分でできる解析手法セミナー−特許情報の解析例−  主催:(社)情報科学技術協会(INFOSTA)  日時:2009年2月6日(金)13:30-16:30  会場:大阪大学中之島センター7階講義室3  定員:40名(先着順)参加費:INFOSTA会員4200円/非会員6300円(消費税込)  詳細HP:http://www.infosta.or.jp/seminar/semi090206.html  問合先:情報科学技術協会(TEL.03-3813-3791) ○日本図書館協会学校図書館部会近畿ブロック集会  日時:2009年2月11日(水・祝日)10:00-16:30  会場:大阪市立中央図書館  主催:日本図書館協会学校図書館部会 共催:学校図書館を考える会・近畿  内容:発表「箕面市の学校図書館施策」他,シンポジウム,講演「生涯学習と図書館  −大阪の学校図書館づくりを検証する」塩見昇氏(日図協理事長)  資料費:500円 申込締切:2009年1月31日(土)  申込方法:氏名,所属,職種(教諭,司書教諭,学校司書,公共図書館等)を記入し,   メール・FAX,葉書で連絡。  申込・問合先:谷嶋正彦(大阪信愛女学院図書館 〒536-8585 大阪市城東区古市   2-7-30 TEL.06-6939-4391 FAX.06-6939-3590 mtani★osaka-shinai.ac.jp)  図書館イベントカレンダーは下記でご覧ください。  http://www.jla.or.jp/calendar.html  http://wwwsoc.nii.ac.jp/jla/calendar.html --------------------------------------------------------------------- ◆JLAからのお知らせ ○転居や勤務先変更により『図書館雑誌』の送付先が変更になる場合は、月末  までにご連絡いただけると、翌月より新住所へお届けいたします。FAX、メ  ール、異動届はがき等でお知らせください。  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