======================================================<2006/12/20発信> JLAメールマガジン 第334号 ===================================================================== 編集発行:社団法人 日本図書館協会 Copyright,2006 Japan Library Association 無断転載転送を禁じます JLAホームページアドレス http://www.jla.or.jp/ ===================================================================== ▼目次▼ ■図書館界ニュース ■新聞記事より ■集会等のお知らせ ■求人情報 ■JLAからのお知らせ --------------------------------------------------------------------- ◆図書館界ニュース ○教育基本法改正案・著作権法改正案・地方分権改革推進法案が成立 第165国会に提出されていた法律案のうち、公立図書館との関連が深い教育 基本法案・著作権法の一部を改正する法律案・地方分権改革推進法案は、 いずれも12月15日までに可決成立した。 【教育基本法】 教育基本法改正案については、図書館問題研究会、学校図書館研究会、東京 の図書館をもっとよくする会、社会教育推進全国協議会、日本社会教育学会 等が反対の意見表明を行っていた。また、今国会においてはタウンミーティ ングにおけるやらせ問題の発覚などにより、慎重審議を求める声が拡がって いた。日本図書館協会では、9月21日に図書館政策セミナー「教育基本法改 正と図書館」を開催した。 今後、図書館法を含む現行教育関係法制全般の見直し、再編が予想される。 各公立図書館においては、法第2条「教育の目標」と図書館運営の関係との 関係がどうなるか、また第17条に規定された国及び地方自治体における教育 振興基本計画策定への対応などが課題となる。また、9月に設置された「こ れからの図書館の在り方検討協力者会議」の検討にも影響を及ぼすものと考 えられる。 教育基本法案(第164回国会における文部科学省提出法律案) http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/164.htm 【著作権法】 著作権法改正は、「知的財産戦略」を推進するためIPマルチキャスト(ネ ットワーク内で複数の相手に同時再送信を行なうこと)放送に関する法整備 が主な目的とされているが、図書館と関わりが深い改正点として、視覚障害 者に対する録音図書のインターネット送信を可能とする条文改正が含まれて いる。 現行の著作権法第37条3項では、録音図書の作成は「貸出の用に供するため」 にのみ認められているが、今改正によって「視覚障害者情報提供施設等は、 公表された著作物について、専ら視覚障害者の用に供するために、録音図書 を用いて自動公衆送信することができる」ことになる。 この他、時代の変化に対応した権利制限として、「特許審査」における文献 の複製、「薬事行政手続」における文献の複製、機器の「保守・修理」等に おけるバックアップのための複製が著作権者に無許諾で行なえるようになる。 また、著作権等保護の実効性の確保として、著作権侵害品の輸出行為取締り、 著作権侵害等に係る罰則の強化が盛り込まれている。 著作権法の一部を改正する法律案(第165回国会における文部科学省提出法律案) http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/165.htm 文化庁:著作権法の一部を改正する法律の制定について http://www.bunka.go.jp/1tyosaku/chosakukenhou_kaisei.html 【地方分権改革推進法】 地方分権改革推進法は、「個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を図るこ とを基本として、国及び地方公共団体が分担すべき役割を明確にすること及 び地方公共団体の自主性及び自立性を高めることによって、地方公共団体が 自らの判断と責任において行政を運営することを促進する」ことを目的とし、 国及び地方自治体に対して行政の一層の簡素化及び効率化を求めるものであ る。 そのために国及び地方自治体の責務を明らかにし、国から地方自治体への権 限委譲、国と地方の財政構造見直し、地方自治体における行政体制の整備確 立を進めるものとしている。また、その施策の実施に向けて地方分権改革推 進計画の作成及び地方分権改革推進委員会の設置が規定されている。 1995年の地方分権推進法(2000年失効)をきっかけとして、公立図書館の基 盤を揺るがす様々な法制度の改変が行われ、図書館界はその対応に追われて きた。教育基本法改正などと相まって地方分権改革推進法案により、今後ど のような状況が生起するか。情勢の冷静な分析・判断と公立図書館の将来へ の戦略が求められる。 地方分権計画推進法案(総務省:国会提出法案) http://www.soumu.go.jp/menu_04/k_houan.html --------------------------------------------------------------------- ◆新聞記事より(地域版含む) ○〔変わる図書館 3〕魅力アップ 来館減り企画に躍起(新潟日報11/20) 〔同 4〕大学の特色 地域開放利用広がる(新潟日報11/21)〔同 5〕三つ 子の魂 想像力養う親子読書(新潟日報11/22)〔同 6〕学校の現状 進ま ない「司書」常駐(新潟日報11/23) ○夕張嘆きの山 図書館・プール・球場廃止 公衆浴場は閉鎖 「話にならぬ」 年16万円負担増の家庭も(読売11/20夕) ○京大新図書館白紙に 桂キャンパス 匿名寄付が無期延期(京都11/21) ○読み聞かせ楽しんで 熊本市立図書館 おすすめリスト新たに 絵本158冊 2セットずつ 保健福祉センターまで拡大 市内21カ所に(熊本日日11/21) ○「大英帝国」中枢に迫る 京大に文庫室 英議会文書の集成 現存5セット デジタル化し活用(京都11/21夕) ○〔ライフ〕増える院内図書室 旭川の大病院患者や家族向け 市立、道北で 開設 旭医大も年内に 「納得いく治療の一助に」(北海道<旭川・上川>11/23) ○「ゆったり」「便利」で好評 函館中央図書館が開館1周年 入館者目標の 1.5倍 座席充実、憩いの場にも パソコン人気 仕事帰りでも(北海道<函 館・渡島・桧山>11/24) ○図書館めぐる知事発言を非難 市民団体[東京の図書館をもっとよくする会] (毎日11/25) ○キャラクターや愛称も必要 魅力ある県立図書館へ 「魅力ある図書館づく り]検討会が報告書(新潟日報11/25) ○司書採用の継続など 教育長に要望書提出 県図書館情報学研[究会] (静岡11/25) ○読書推進へ工夫する県内学校 独自に推薦図書選定 県教委、HPで好例紹介 数人が100冊読破 優良事例を表彰 [徳島県](徳島11/25) ○県立図書館の窓口業務 外部委託見直し県議会に求める 利用者3団体 [香川県・県図書館学会、県子ども文庫連絡会、図書館問題研究会香川支部] (四国11/25) ○廃棄寸前の雑誌ずらり 旧[神奈川]県立野庭高にデポジット・ライブラリー 企業で不要も「貴重な資料」 受け入れ3万冊超 県立川崎図書館など (神奈川11/27) ○前原市図書館 30日でオープン1年 貸し出し伸び悩む 財政事情で蔵書少 なく(西日本11/28) ○学芸員格下げ? 博物館法見直し文科省検討 「学芸員補」に/経験積んだ ら専門員 大学側から反発も(朝日11/28夕) ○[高知]県立図書館 「健康文庫」貸し出しへ 市町村図書館に配本事業 (高知11/29) ○市民に地元工業を紹介 東京・立川会議所など [立川市中央]図書館で展示 会(日刊工業11/30) ○指定管理者候補に2社 江南市図書館 来月正式に決定(中日<尾張>11/30) ○「ICタグ」と「自動貸出機」 鳥取市立中央図書館 図書館業務一本化へ 市が県内初導入、迅速化(毎日12/2) ○視覚障害者に音声情報 世界規格「デイジー」新展開 学習障害者向けにも (毎日12/4) --------------------------------------------------------------------- ◆集会等のお知らせ ○平成18年度全国公共図書館総合・経営部門研究集会<追加募集> 研究主題:変革期における住民のための図書館経営 ~『これからの図書館像』を実現するために~ 期日:平成19年1月18日(木)~19日(金) 会場:山口県立山口図書館レクチャールーム 内容:基調講演,事例発表,情勢報告,パネルディスカッション 参加費等:資料代3000円/情報交換会費6000円 申込締切:12月25日(月)※延長いたしました 問合先:全国公共図書館総合・経営部門研究集会実行委員会事務局 (山口県立山口図書館内 TEL.083-924-2111 FAX.083-932-2817 E-mail:library.info★pref.yamaguchi.lg.jp)) ○第2回アジア古籍保全講演会 日時:2007年1月23日(火)10:30-17:15 会場:東京大学工学部2号館大講堂(213号室) 内容:事例報告,講演,総合討論 申込方法:E-mailで氏名,連絡先を明記して申込 申込締切:1月19日(金)必着 詳細HP:http://institute.ioc.u-tokyo.ac.jp/~library/news/asia_lec_no2.html 申込先:東京大学東洋文化研究所図書室(lib-info★ioc.u-tokyo.ac.jp) ○図書館学教育部会2006年度第2回研究集会 主催:JLA図書館学教育部会 共催:静岡県図書館情報学教育研究会 日時:2007年2月10日(土)10:30-16:45 会場:常葉学園大学サテライトキャンパス テーマ:「図書館サービス・経営の新展開と司書養成・研修」 内容:「文部科学省協力者会議における司書養成,研修についての新しい動き」 志保田務氏(JLA図書館学教育部会長,桃山学院大学)「静岡市の指定管理者 制度導入議論における司書職の位置づけ」(仮題)平野雅彦氏(静岡市図書館 協議会会長)ほか 参加費:教育部会員500円,JLA会員・教育部会非会員1000円,JLA非会員1500円 申込方法:名前,所属,会員/非会員の別を明記してE-mailかFAXで下記あて申込 申込締切:2007年1月31日(水) 申込先:竹内比呂也(千葉大学文学部 kyoiku★jla.or.jp FAX.043-290-3023) --------------------------------------------------------------------- ◆求人情報 ○名古屋女子大学学術情報センター 臨時職員:1名 応募締切:2006年12月25日(月) ○大東文化大学図書館 専門嘱託職員:1名 応募締切:2007年1月8日(月) ○東京大学情報基盤センター図書館電子化部門 臨時職員:1名 応募締切:2007年1月15日(月)必着 ○千里国際学園図書館 パート職員:1名 応募締切:2007年1月19日(金)消印有効 ○(独)産業技術総合研究所システム検証研究センター 契約職員:1名 応募締切:2007年1月22日(月)必着 求人情報の詳しいことは下記でご覧ください。 http://www.jla.or.jp/job.htm http://wwwsoc.nii.ac.jp/jla/job.htm --------------------------------------------------------------------- ◆JLAからのお知らせ ○JLA委託販売新刊 ・デジタル時代の情報リテラシー教育:日本研究に関わる学術図書館を中心と して 平成16年度日本研究情報専門家研修ワークショップ記録 国際文化会 館図書室編集 国際交流基金発行 日本図書館協会発売 2006.12 86p B5 判 定価1575円 ISBN4-87540-077-2 (施設A・B会員配布資料) ・知る自由の保障と図書館 塩見昇,川崎良孝編著 京都大学図書館情報学研 究会発行 日本図書館協会発売 2006.12 423p A5判 定価6300円 ISBN4-8204-0623-X http://www.jla.or.jp/publish/itakubon.html ○事務局の年末年始休業は12月29日(金)~1月4日(木)です。 ○『図書館雑誌』12月号の発送は完了しました。現時点で届いていない場合は 郵便事故の可能性がありますので至急ご連絡ください。 問合先:会員係(TEL.03-3523-0811 FAX.03-3523-0841 somu★jla.or.jp) ○転居や勤務先変更により『図書館雑誌』の送付先が変更になる場合は、月末 までにご連絡いただけると、翌月より新住所へお届けいたします。FAX、メ ール、異動届はがき等でお知らせください。 問合先:会員係(TEL.03-3523-0811 FAX.03-3523-0841 somu★jla.or.jp) ===========================================================no.334 END= ■登録アドレスの変更・解除はメールでこちらまで。 mailmaga★jla.or.jp