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日本図書館協会の見解・意見・要望

2010/06/14

政党のマニフェストを公立図書館で閲覧できることを要請します

拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 国政に対するご勉励に敬意を表します。また図書館行政へのご理解に感謝申し上げます。
 さて、参議院選挙が近く行われますが、その際各政党が出される「マニフェスト」を公立図書館において閲覧、利用でき、国民が国政選挙の投票に当たって確かな選択ができるよう保障していただくことを要請いたします。
 昨今国政選挙においては、各政党によるマニフェストが話題となり、投票にあたっての有力な判断材料となっております。公職選挙法第142条の2(パンフレット又は書籍の頒布)において「国政に関する重要政策及びこれを実現するための基本的な方策等を記載したもの又はこれらの要旨等を記載したものとして総務大臣に届け出たそれぞれ一種類のパンフレット又は書籍」をマニフェストとされております。これに有権者があまねく接することができることは、同法第1条に掲げられている目的、すなわち「その選挙が選挙人の自由に表明せる意思によつて公明且つ適正に行われることを確保し、もつて民主政治の健全な発達を期することを目的とする。」との趣旨を達成することにつながり大変重要なことと存じます。
 しかしながら、その頒布については、同法第142条の2の第2項以下で極めて限定されております。すなわち、選挙事務所、演説会場、街頭演説の場所のみです。重要な文書でありながら、その入手は極めて困難です。多くの有権者はマスコミ報道によって、その内容を知ることになります。マスコミの関心事により咀嚼、解説される結果となり、これは公職選挙法の目的とすることとの乖離があります。
 その状況を改善するために、公立図書館に全政党のマニフェストを閲覧出来るよう、公職選挙法の改正、もしくはその実現のための運用を図っていただきたいと存じます。
 昨年総選挙の際、このことについて当協会に見解を問う人が少なからずあり、また公立図書館からも問い合わせがありました。極めて道理のあるご意見と思い、総務省にお尋ねしました。しかしそのお答えは、公職選挙法第142条で禁止している「頒布」に当たるとして認めないとするものでした。
 教育基本法は第14条において「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。」と政治教育を重視し、また図書館法第3条第7号は「時事に関する情報及び参考資料を紹介し、及び提供すること。」を図書館に課しています。
 国政の基本政策を明らかにした各政党のマニフェストを図書館において提供することは極めて重要なことと捉える所以です。
 このことについては、昨年総選挙の際各政党に図書館政策についてお尋ねした際、特にお訊きしました。ご回答をいただいたすべての政党からは賛同するご見解をいただきました。全政党に合意いただけるものと思います。
 参議院選挙を前に公職選挙法改正について各党で協議されているとお聞きしておりますが、その検討事項のひとつとして挙げていただき、その実現を図っていただきたくお願い申し上げます。
 以上のことについて、直接拝眉してご説明申し上げたいと存じます。お時間をとっていただければ幸いです。
 敬具
 

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