認定司書事業委員会

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認定司書への道

認定司書への道 第4回 認定司書制度への期待

文部科学省生涯学習政策局社会教育課

 昨今,図書館は,住民の身近にあって,図書やその他資料を収集,整理,保存し,その提供を通じて住民の学習を支援するという役割に加え,地域が抱える課題の解決を支援するための図書館サービスを行うことが求められている。

 このような中,地域を支える知の拠点として必要な機能を備えた「これからの図書館像」を実現し,図書館の改革を一層進めるためには,その中核を担う司書の資質向上が不可欠であり,その意識と行動にかかっていると言っても過言ではない。

 司書に求められる資質・能力については,「これからの図書館の在り方検討協力者会議」の報告1)等の中で指摘がなされている。その中では,地域社会の課題や人々の情報要求に対して的確に対応できるよう,図書館に関する基礎的な知識・技術とともに,課題解決を支援するための行政施策・手法や図書館サービスの内容と可能性を理解していることが必要であり,また,情報技術に関する知識,法制度や行政に関する知識,図書館の経営能力を身につけ,特にコスト意識や将来ビジョンをもつことも重要であるとされている。

 このように司書の役割が高度・多様化している昨今,社団法人日本図書館協会(以下,「日本図書館協会」とする。)が創設した「認定司書制度」に注目している。図書館経営の中核を担いうる司書を専門職員として認定することを趣旨としており,所定の要件を充足した司書を日本図書館協会が評価・認定するものである。司書の専門性向上にとって,図書館での実務経験とそれに伴う実践的な知識および技能の継続的な修得が不可欠であるという認識に立ったものであり,司書の資質向上のみならずキャリアパス形成にも資するものとされている2)。

 現在,中央教育審議会生涯学習分科会において,社会教育の推進を支える人材の在り方について議論がなされており,大学や民間団体等による,さまざまな地域の人材を教育支援人材等として認証する資格認証制度にも着目した内容となっており,日本図書館協会の「認定司書制度」も,我が国の図書館の振興はもとより,これからの社会教育の推進を支える専門人材の育成・活用手法等の一つとして,文部科学省として大いに期待している。

 社会の変化に伴い,国民の図書館に対する期待はますます高まっており,司書はその中核人材としての職責を果たしていくことが求められる。新しい図書館に対する展望を持ち,現況を積極的に改革できる司書こそが,日本の図書館の未来を担っていくことになり,ひいては社会教育の推進を支える人材となるであろう。その司書の資質向上とキャリアパス形成を併せて実現することを目的とした日本図書館協会の「認定司書制度」の動向にはこれからも注目していきたい。

 


1)『図書館職員の研修の充実方策について』(平成20年6月),『司書資格取得のために大学において履修すべき図書館に関する科目の在り方について』(平成21年2月)これからの図書館の在り方検討協力者会議
2)糸賀雅児「認定司書制度の開始にあたって」『図書館雑誌』2010年7月号
 

[NDC9:013.1 BSH:1.図書館員 2.図書館行政]

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