====================================================<2012/6/6発信>
JLAメールマガジン 第606号
=====================================================================
編集発行:社団法人 日本図書館協会
Copyright,2012 Japan Library Association 無断転載転送を禁じます
JLAホームページアドレス http://www.jla.or.jp/
=====================================================================
▼目次▼
■図書館界ニュース
■新聞記事より
■集会等のお知らせ
■『図書館雑誌』6月号のお知らせ
■求人情報
----------------------------------------------------------------------
◆図書館界ニュース
○日本図書館協会2012年度総会終了
日本図書館協会は5月31日、2012年度総会を開催し、2011年度事業報告、決
算報告、公益法人移行などの議案を承認した。総会に先立って29日理事会、
30日評議員会を行い、それぞれ総会に諮る議案について審議した。事業報告
では東日本大震災被災図書館への復旧、復興支援の取組み、映像事業の現状
等を報告した。
公益法人移行に関する議案では、役員等の報酬、部会通則、委員会通則など
を提案、いずれも全会一致承認された。
評議員会では最初の役員の選出を行った。理事長推薦、評議員推薦、部会・
機関推薦の理事、および監事全員が信任された。選出された理事、監事は次
のとおり。
理事:大場高志、小池信彦、谷口豊、津田恵子、永利和則、西野一夫、西村
彩枝子、福富洋一郎、前田章夫、松井正英、松岡要、森茜、山本宏義、志保
田務、坂崇司、中山伸一、石田孝夫、高橋恵美子、鈴木良雄、佐藤従子
監事:清田義昭、土田正、松本香
○武雄市議会開催
武雄市は6月4日議会定例会を召集した(21日まで)。武雄市図書館歴史資料
館設置条例の一部を改正する条例も議案とされている。樋渡市長は「提案事
項説明」で図書館の指定管理者制度導入について説明をした。
http://www.city.takeo.lg.jp/shisei/shigikai/201206/201206enkoku.html
なお日本図書館協会は6月5日開かれた日本出版インフラセンターでの会議で、
協会が出した「武雄市の新図書館構想について」説明をした。
○図書館の発展と振興をめざす国会内集会を開催
5月23日午後、衆議院第二議員会館で「図書館の振興と発展をめざす懇談会」
(院内集会)が、開催された。活字文化議員連盟、図書議員連盟、子どもの
未来を考える議員連盟の3議員連盟の協力を得て実施したものである。出席
された議員は細田博之氏、笠浩史氏、池坊保子、川田龍平、鳩山邦夫を始め
17名、議員秘書が53名、市民など32名、合計102名であった。
まず、東日本大震災において甚大な被害を受けた図書館の情況について、宮
城県気仙沼市教育長の白幡勝美氏と福島県立図書館の吉田和紀氏から、詳細
な報告があった。国会議員からは、図書館を早く復興させ、生活情報の拠点
として、地域の人々を支える中心となって活動することを願っていること、
全国の公共図書館と学校図書館の基盤整備のために施策を実施してきたこと
などの発言があった。
続いて行なわれたシンポジウムでは、日本図書館協会常務理事の西野一夫氏
がコーディネーターを務め、白幡氏と吉田氏とともに、図書館の復興再生の
ために何ができるかを考えた。会場の市民からは、各地の図書館を取り巻く
厳しい状況が語られた。
集会前日の5月22日には、図書館友の会全国連絡会、日本親子読書センター、
図書館問題研究会から文部科学省、総務省に「公共図書館、学校図書館の振
興を求める要望書」を提出した。
○「震災から1年 日本図書館協会の活動報告会」開催
5月30日夕刻、日本図書館協会研修室で標記報告会が開かれ、約50名が参加
した。塩見昇日図協理事長のあいさつの後、「東日本大震災対策委員会1年
間の活動」と題し、同委員会の西村彩枝子氏から報告が行われた。西村氏は
委員会の2011年度の活動を時系列で振り返りながら、今後の課題として災害
直後の情報収集、政府・自治体に対する図書館の復旧・復興への働きかけ、
ボランティア活動のニーズの的確な把握、災害時こそ担える図書館の役割
について述べた。
次に、5月に発行された『みんなで考える図書館の地震対策 減災へつなぐ』
編集チームのリーダーである中沢孝之氏(群馬県草津町立図書館)による講
演が行われた。中沢氏は同書の内容を細かく紹介すると同時に、参加者を5
人1組に分けて、ある図書館を想定し、地震発生による館内の被害、津波の
襲来などの局面で、まず何をするかを短時間で話し合うワークショップを行
った。このことを通じて、災害時を想定してみんなで話し合い、平常時にさ
まざまな状況を想定して訓練することの大切さを説いた。質疑では、災害コ
ーディネーターの育成を日図協で行えないか、原子力発電所の災害に際して
資料の除染についての研究が必要、といった意見が出された。会場では、
『みんなで考える図書館の地震対策』編集チーム全員が顔をそろえ語り合う
など、参加者同士も含めて交流を深めた。
○第3回「Help-Toshokan ツアー "東北を知ろう" 福島県内被災地図書館
訪問と交流の会」"終了
Help Toshokan活動の一環として、震災から1年以上たった福島県内の図書館
を訪問し、交流を図るツアーが実施された。24名が参加し、6月1日~3日の
日程で、福島県立図書館、新地町図書館、南相馬市立中央図書館、郡山市立
中央図書館、白河市立図書館を訪問、被災や支援状況などの話を伺うととも
に、施設の見学を行った。また、原発事故により、現在は富岡町役場に勤務
されている菅野佳子さんから富岡町図書館の状況、避難所における読書支援
活動についてお話を伺った。新地町図書館からの車中では、沿岸部の津波の
被災状況を目の当たりにし、内陸部の郡山市立中央図書館では、地震による
被災と修復の状況等を伺いなど被災地においても場所や時期によって状況が
異なり、適切な支援とは何かなど自が考えを深められる機会となった。
参加者からは「現場に立ち自分の目で見たことを、帰ってから回りに伝えた
い」「支援のあり方、難しさを考えさせられた」「復興に向けて頑張ってい
る図書館員に感銘を受けた」などの感想が寄せられた。
○陸前高田市立図書館郷土資料救済支援活動(第二期)終了
陸前高田市立図書館郷土資料救済支援活動(第二期)が 6月3日~6月5日に行
われ、「Help-Toshokan」図書館支援隊が参加、3月に実施した第一期活動で
全壊した図書館から救出した約500冊の郷土資料のうち、寄贈や購入での再
入手が不能な約260冊が救済対象となった。第二期は、岩手県立図書館の活
動に国立国会図書館と日本図書館協会資料保存委員会が技術指導の面から協
力、「Help-Toshokan」図書館支援隊と盛岡大学がボランティアとして参加、
作業場所は岩手県立博物館が提供した。「Help-Toshokan」参加者は、東日
本大震災修理ボランティアの荒川依知・一色正人・佐竹かおる・高橋彰子・
田中愛・神原陽子・宮原みゆき・横山道子、NPO法人共同保存図書館・多摩
の中川恭一・中澤和男・吉田光美の計11名。
第一期以後近隣施設に箱詰め保管されていた資料はまだ湿った状態だったが、
好天に恵まれ屋外で作業を実施。吸水紙をはさみ風を通して乾燥、固着した
頁をはがして、砂などを除去するドライクリーニングを行った。細心の注意
と根気を要する作業であった。固着や転着により復元が極めて困難かつ県内
所蔵が確認できた資料や復元不能な資料を除く約170冊が、作業を終え、第
三期以降に引き継がれた。これらは利用を可能にするために複製作成を検討
中である。また一部についてはさらなる修復作業も課題として残されている。
なお復元不能資料については国立国会図書館で被災資料研究用に活用される。
○中国国家図書館から感謝状
中国国家図書館には日本の新刊図書の見本展示閲覧できる「日本出版物文庫
閲覧室」が設置されているが、これは日本出版販売株式会社が出版社の協力
を得て1983年以来実施している事業である。日本図書館協会もこの事業に賛
同し協力してきたが、このほど中国国家図書館から感謝状が贈られてきた。
感謝状には、"日本出版物文庫閲覧室は日中友好文化交流の象徴。他に類を
見ない特色ある文化価値を築いてきた"と記されている。
○日本医学図書館協会「ヘルスサイエンス情報専門員」の申請受付
NPO法人日本医学図書館協会では、「認定資格ヘルスサイエンス情報専門員」
第18回申請を下記の期間受け付ける。
受付期間:2012年7月1日(日)~31日(火)
詳細HP:http://plaza.umin.ac.jp/~jmla/nintei/
問合先:NPO 法人日本医学図書館協会中央事務局
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-3 冨山房ビル6
TEL:03-5577-4509 FAX:03-5577-4510 E-Mail:jmlajimu★sirius.ocn.ne.jp
----------------------------------------------------------------------
◆新聞記事より(地域版含む)
○中学に絵本の図書室 浅野川中 読書習慣のきっかけに グリム童話など古
典的名作 [金沢市](北国5/10)
○本の貸し出し、返却簡易に 軽米[町]の全小中[学校] 情報システム稼動
(岩手日報5/11)
○被災2施設復旧へ 文化センター9月、図書情報館7月 常陸大宮[市] 修
復工事が順調(茨城5/12)
○宇工高生 ベンチ製作 市南図書館に6基設置 宇都宮(下野5/12)
○子ども笑顔で集う 新生「荒浜文庫」 仙台 宮城野 津波で流出、移転先
で再出発 名称はそのまま 「ゆかりの人も訪ねて来て」(河北新報5/12夕)
○古文書保存に弾み 高鍋町 明倫堂・デジタル化事業 図書館振興財団が助
成金(宮崎日日5/13)
○国立国会図書館 大滝則忠館長に聞く オンライン資料は 無償から収集の
仕組み作りに取り組む 保守的部分を捨ててチャレンジ 書店はともに地域
支える存在(文化通信5/14)
○県立図書館11年度貸出冊数 過去最多139万冊 開館日増え2年ぶり増
(山陽5/15)
○〔ニュース詳報 Pick UP〕武雄市図書館ツタヤ委託計画 開館時間の延長
を歓迎 貸し出し履歴管理不安 文具販売に業者は不満 質の維持に懸念
重要な個人情報(佐賀5/15)
○国会図書館 番組も保存 TV・ラジオ 与野党合意、法改正へ(日経5/15夕)
○読書活動で文科相表彰 くにさき図書館 子ども1人当たり 貸出冊数が県
内一(大分合同5/16)
○予定地 白紙の方針 新図書館問題 米沢市長 訴訟の結果待ち選定へ
(河北新報5/16)
○世界の鉄道絵本1000冊 「てっぱく図書館」7月オープン 大宮区(埼玉5/16)
○読書活動を専門的支援 12小学校に「司書」配置 宮崎市 新学習指導要領
に対応 本県公立校導入4割 「後進県」実態浮き彫り 文科省調査
(宮崎日日5/17)
○図書館 民力貸して カフェやポイント制 高齢者宅配 ツタヤ・丸善が参
入 コスト減、細る司書機能(朝日5/18)
○図書館に指定管理者制 大館市 サービス向上狙う 県内初 6月議会に条
例案(秋田魁新報5/18)
○図書館再開へ「本寄贈を」 岩手・陸前高田市 郷土資料など蔵書不足深刻
(毎日5/18)
○榛原図書館 市庁舎に移設 開館記念 中学生、児童に絵本朗読(静岡5/18)
○何かなドキドキ 本のお楽しみ袋 由利本荘市中央図書館 子ども向けに貸
し出し(秋田魁新報5/19)
○被災図書館 感謝の復活 野田 来週貸し出し目指す 陳列整理に専門家協
力(岩手日報5/19)
○博士論文をネット公開 [国立国会図書館](毎日5/20)
○2図書館の建設着手 一関市 本年度 蔵書、スペースを拡充 一関には貯
水槽整備 災害時支援拠点に(岩手日報5/29)
----------------------------------------------------------------------
◆集会等のお知らせ
○平成24年度国立国会図書館遠隔研修(前期)
募集期間:2012年6月1日(火)~7月2日(月)
開講期間:2012年6月1日(火)~10月1日(月)
対象:各種図書館職員の方。インターネットを利用できる環境があれば,好
きな場所で好きな時間に受講することができます。
講座および定員:「図書館と著作権」「資料保存の基本的な考え方」「経済
産業情報の調べ方」あわせて700名
※「資料デジタル化の基礎」「和書のさまざま」は受講登録不要で一年中ど
なたでも受講できます。
詳細HP:https://ndl.secure.force.com/
問合先:国立国会図書館関西館図書館協力課研修交流係(TEL.0774-98-1445)
○第17回東京の図書館をもっとよくする会総会
主催:東京の図書館をもっとよくする会
日時:2012年6月17日(日)13:15-17:00
会場:日本図書館協会2階研修室
内容:講演「公共サービス基本法・公契約条例から「公共の規律」の仕組み
をつくる」上林陽治氏(地方自治総合研究所),総会
参加費:100円(資料代)
詳細HP:http://motto-library-new.cocolog-nifty.com/blog/
問合先:大澤(TEL.042-467-4716)池沢(TEL.042-765-3382)
○平成24年度科学技術情報研修
主催:国立国会図書館
日時:2012年9月27日(木)~28日(金)
会場:国立国会図書館関西館第1研修室
対象:公共及び大学図書館職員等。定員30名。ただし原則として1機関1名。
応募多数の場合調整いたします。あらかじめご了承ください。
締切:7月27日(金)必着
詳細HP:http://www.ndl.go.jp/jp/library/training/guide/1194851_1485.html
問合先:国立国会図書館関西館図書館協力課研修交流係 篠田・松井
(TEL.0774-98-1445)
図書館イベントカレンダーは下記でご覧ください。
http://www.jla.or.jp/calendar/tabid/92/Default.aspx
----------------------------------------------------------------------
◆『図書館雑誌』6月号(64ページ・定価980円)のお知らせ
○特集「これからの日本図書館協会4」
・これからの日本図書館協会 事業展開の新たな視点-ネットワーク・オブ・
ネットワークのハブになる(森茜)
・日本図書館協会の内部単位組織としての図書館学教育部会の存在意義に
ついて-アメリカ図書館協会と対比しつつ(山本順一)
・日本図書館協会の今後のあり方と,認定司書等の活用を考える-IFLAの
ガイドラインを参考に(叶多泰彦)
・日本図書館協会の出版事業について(松岡要)
・日本図書館協会の未来と公益法人化(西野一夫)
○東日本大震災対策委員会1年間の活動(西村彩枝子)
----------------------------------------------------------------------
◆求人情報
○平成24年度西東京市職員採用試験 司書I類(大学卒程度):若干名
第1次試験:2012年7月14日(土)
受付期間:2012年6月1日(金)~25日(月)消印有効
http://www.city.nishitokyo.lg.jp/
○大阪キリスト教短期大学図書館 臨時職員:1名
応募締切:2012年6月11日(月)必着
○東京大学アメリカ太平洋地域研究センター図書室 短時間勤務有期雇用職員:1名
応募締切:2012年6月12日(火)必着
○国文学研究資料館 (図書館)事務補佐員:1名
応募締切:2012年6月15日(金)必着
○東京女子体育大学附属図書館 臨時職員:1名
応募締切:2012年6月15日(金)必着
○平成24年度公立大学法人愛媛県立医療技術大学 職員(司書)採用試験:1名
第1次試験:2012年9月16日(日)
受付期間:2012年7月30日(月)~8月17日(金)消印有効
http://www.epu.ac.jp/soshiki/2/saiyoushiken.html
求人情報の詳しいことは下記でご覧ください。
http://www.jla.or.jp/tabid/334/Default.aspx
============================================================no.606END=
■登録アドレスの変更・解除はかならずご連絡ください。mailmaga★jla.or.jp